【悪くはない1年】2022年米国株式投資考察(資産/購入/配当)

米国株式投資22年目の振り返り

米国株式を始めてから22年目に入った2022年を振り返ってみる。月ごとの状況は以下を参照。

2022年1月米国株資産2022年1月米国株配当

2022年2月米国株資産2022年2月米国株配当

2022年3月米国株資産2022年3月米国株配当

2022年4月米国株資産2022年4月米国株配当

2022年5月米国株資産2022年5月米国株配当

2022年6月米国株資産2022年6月米国株配当

2022年7月米国株資産2022年7月米国株配当

2022年8月米国株資産2022年8月米国株配当

2022年9月米国株資産2022年9月米国株配当

2022年10月米国株資産2022年10月米国株配当

2022年11月米国株資産2022年11月米国株配当

2022年12月米国株資産2022年12月米国株配当

2020年10月に退職・完全リタイアして配当金生活に入ったため2022年も2021年に続き米国株購入は無し。


投資資金/引落金額/資産状況

投資資金

2022年投資資金:0円(累計投資資金:80,000,000円)

2022年の年間追加投資額は無し。累計投資資金は80,000,000円で変わらず。

引落金額

2022年引落金額:3,000,000円(累計引落金額:7,500,000円)

引落金額は米国株配当を完全リタイア後の生活費に充てる目的。

2022年はAT&T分離に伴う配当金減が予想されたため年間引落は95万円×3=285万円を見込んでいたのだが、実際には3回の引き落としがそれぞれ100万円(為替がドル高になったり、証券会社にある円資産を使用したり)となり、想定より多い年間300万円の引落し。

2023年は完全リタイア以降のキャッシュフローのベースとしている285万円は確保して、為替によっては2022年と同じ様に300万円を生活費に充当出来ればいいのだが(為替レートがもう少しドル安になってくれると、米国株ドル配当を円に変換する際に生じる雑所得が控除内に収まるので)。

資産状況

2022年は上述の通りに300万円の引き落としが反映されている。

2022年の円ベース資産状況は以下の通り。

2022年の円ベース資産は2月に現在も続くロシアのウクライナ侵攻があったものの5月までは概ね増加。6月から9月にかけて停滞、減少となったが、10月に大きく増加し1.6億円を初めて超えたのだが、11月、12月に失速し、年初1月からは約580万円の増加に留まっている。ただし2021年12月末から1月にかけて約600万円増加しているので、年間では約1180万円の増加(9.02%)となっている。

ちなみに米国株ドル資産は2021年12月末が約113.2万ドル、2022年12月末が約106.5万ドルと6.7万ドルほど減少(5.97%)しているので、2022年の為替変動が如何に大きかったかが判る。

以下は累計円ベース資産のグラフ。

2022年は2021年に比べて増加額が少なくなったのだが2年連続で円ベース資産は増加。2018年、2020年がそれぞれ前年比約20%減少していたので、2年連続の資産増加は2016年/2017年以来のこととなる。2022年は為替の恩恵が大きいが全体で見ればやや右肩上がりの傾向を回復した感もある。

続いて投資資金を除いた損益ベースでの2022年のグラフ。

2022年10月に今までの累計投資額8000万円に対して8000万円の含み益と投資に対して倍の資産になったのだが一過性のもので終わってしまった。

11月、12月の資産減でパッとしない年だった様にも見えるが、全体では5500万円を下回ることなく3月からは6000万円台を維持して終えることが出来たので悪い年では無かったと言えるだろう。

2022年までの累計損益のグラフは以下の通り。

昨年2021年までは含み益が6500万円を上回ったのは2019年12月の1回(2021年5月は6400万円台で届かず)のみだったのだが、2022年は6500万円を超える月が複数回あったのが目立つ。2023年もこのペースを維持できるといいのだが。


配当金

2001年総配当金額(税引後):0円

2002年総配当金額(税引後):19,436円

2003年総配当金額(税引後):66,616円

2004年総配当金額(税引後):108,972円

2005年総配当金額(税引後):162,596円

2006年総配当金額(税引後):248,963円

2007年総配当金額(税引後):352,701円

2008年総配当金額(税引後):446,275円

2009年総配当金額(税引後):309,206円

2010年総配当金額(税引後):314,511円

2011年総配当金額(税引後):336,760円

2012年総配当金額(税引後):377,505円

2013年総配当金額(税引後):511,893円

2014年総配当金額(税引後):615,427円

2015年総配当金額(税引後):1,216,837円

2016年総配当金額(税引後):1,558,230円

2017年総配当金額(税引後):2,129,688円

2018年総配当金額(税引後):2,710,703円

2019年総配当金額(税引後):3,171,302円

2020年総配当金額(税引後):3,435,959円

2021年総配当金額(税引後):3,701,497円

2022年総配当金額(税引後):3,951,864円

2022年の税引後円ベースの米国株受取配当総額は3,951,864円。

2022年は4月に自分の所有銘柄であるAT&T(T)からワーナーメディアが分離してディスカバリーと統合してワーナーブラザース・ディスカバリー(WBD)となったのに伴い、2022年のAT&T税引後四半期配当は1月の約33万円(約3000ドル)から5月以降の3回は約20~23万円(約2100ドル)と46.6%の減少となっている(ワーナーブラザース・ディスカバリーは無配)。

実際ドルベースでは2021年の税引後受取配当が34,002.98ドル、2022年が30,472.80ドルと約3500ドル減少しているのだが、ドル円為替が大幅にドル高となったため円ベースでは想定を覆し年間受取配当が増加するという事態になった。

2022年末の時点で2023年のドルベース年間受取配当は、AT&Tの四半期配当が全てワーナーメディア分離後になるため3万ドルを割る想定になる。実際には所有銘柄の増配などがあるだろうが3万ドル前後となるだろう。今後為替がどうなるか判らないが、2023年の円ベース受取配当は2022年より少なくなる覚悟をしておく必要がある。


為替

2022年の為替レートは以下の通り。

2022年は2月までは1ドル=115円程度だったのが、米国の利上げの影響を受けてドルを購入する動きが強まり10月までは概ね右肩上がりでドルが円に対して上昇。一時月中レートでは1ドル=150円を超えたこともあった。その後は米利上げのペース減速や年末の日銀の政策転換等もあり130円台で2022年を終えている。

昨年2021年も年間(2020年12月末~2021年12月末)では11.5%と10%を超えるドル高だったのだが、2022年も2021年12月末の為替レートが1ドル=115.08円、2022年12月末の為替レートが1ドル=130.11円なので1年間で13.1%のドル高となっている(ちなみに2022年末150ドルだった場合約30%のドル高)。

2023年の為替が2022年11月、12月の傾向を引継いでドル安となるのか、それとも一時的なものでまたドル高になるのかは想像できないが、2022年ほどの上下動が起こらない落ち着いた為替相場になってもらいたい。

投資開始からの為替レートは以下の通り。

投資開始からの全体で見るとやはり2022年3月からの急速なドル高が目立つ。投資を始めて20年超でこれまでの最もドル高だった2002年1月の1ドル=134.59円を更新しており、それも自分の投資初期段階だった事を思うと1ドル=130円を超えることがあるとは正直想定していなかった。

昨年の年間振り返りの段階で為替については、

「完全リタイアして株式購入が基本的に無くなり円をドルに変換することもないはずなので、基本的にドル高になってくれるのは有難いのだが、あまりドル高になり過ぎると日本の物価上昇が日々の生活に無視できない影響を与えてくる可能性もある。」

と書いていたのだが、まさに様々なものが値上げされて日常生活への影響が大きくなっている。仮に2023年にドルが安くなったとしても値上げされたものの値段が下がることはまずないだろう。インフレについては頭に入れていたつもりではあるのだが(株式投資を始めたのもインフレに強いと言われていることもあっただろう)、ここ20年ほどの日本のデフレ具合を考えると自分の認識は甘かったと言わざるを得ない。


まとめ

2022年の米国株投資を振り返ってみると、以下の様な点がポイントだろうか。

①円ベース資産は増加したが、ドルベース資産は減少

②AT&Tのスピンオフに伴う配当減でドルベースの年間配当が前年比減少

③2021年に続き2022年もドル高が進む

④ロシアのウクライナ侵攻が発生

⑤米国のインフレ/利上げが高水準で続く

⑥COVID-19の影響が段々と逓減傾向

①~③に関しては既に述べているので省略。

④については2021年末ぐらいから地政学リスクが取り沙汰されていたのだが、正直本当にロシアがウクライナに侵攻するとは想像していなかったのでショックだった。この影響で自分の資産が大幅減少することを覚悟しており、侵攻後から週次で自分の米国株資産がどれ位減るかをチェックしていたのだが、侵攻後7週経過時点では

ロシアのウクライナ侵攻7週経過の自分の米国株資産(2022/4)

思った程減少せず、同じ期間のS&P 500に至っては上昇していた。現在もロシアのウクライナ侵攻は続いており、自分が所有している銘柄もロシア事業からの撤退があったり、エネルギーや原材料価格の上昇などに影響を及ぼしているのだが、自分が思った程米国株に関しては酷い状況になっていない。

⑤については2021年からのインフレ傾向がより顕著になり、それに伴いFRBが大幅利上げを実行することになった。米国市場はインフレに関する経済指標やFRBの利上げ幅で大きく変動した印象が強い。そしてそれに伴い日米金利差が広がったことから③のドル高が顕著になった。

インフレデータは2022年末にやや落ち着いてきた感もあり、2023年の米国経済が上手く景気減速とならない程度で目標インフレ(2%)に近付いていって欲しいのだがどうなるか。

そして日米金利差についても2022年末に日銀が長らく続いた金融緩和政策の転換を打ち出したので、2023年のドル円為替レートがどうなるのかも気に掛かるところ。

⑥のCOVID-19については特に米国では下半期以降あまり大きな経済の話題とはならなくなった印象がある。ただし中国ではゼロコロナ政策もあり都市のロックダウンもあり世界的なサプライチェーンに影響を与えていた。2022年末には中国がゼロコロナ政策を転換したものの、発表によると感染者が激増しているので、今後の世界経済への影響がどうなるか。

最後に年間の米国市場(S&P 500)を見てみると

前年比で19.44%のマイナスという結果になっていた。自分のドルベース米国株資産が5.97%の減少と市場に比べて落ち込みが小さく、そして円ベース資産(米国株以外も含む)にいたっては9.02%増加で年間を終えたことを考えると、色々な出来事があった割にはかなり良い結果で終えることが出来たのではないだろうか。

2023年も何とか資産、配当とも現状維持程度で着地してくれると有難いのだが。

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