ダウ・デュポン三社分割(ダウ/デュポン/コルテバ)後の状況整理

はじめに

本日デュポン・ドゥ・ヌムール(DD)からスピンオフされたコルテバ(CTVA)が予定通り入庫された

ので、これを機会に

①ダウ・デュポン(DWDP)から三社分割されたダウ・インク(DOW)、デュポン・ドゥ・ヌムール(DD)、コルテバ(CTVA)の事業内容の再確認と

②自分の各銘柄の取得価額の再計算をしておくことにする。


ダウ・デュポン(DWDP)から分割された三社の事業概要等

以下のデータは2019年5月2日(現地時間)にダウ・インク、ダウ・デュポンから発表された2019年第1四半期決算発表資料から引用。分社前の情報(2019年3月末)をベースにしているので、必ずしも正確ではない可能性があり、この時点では対中関税についての影響にも触れられていない点に注意。

ダウ・インク(DOW)

主要事業は以下の3事業。

■Performance Materials & Coatings(機能素材/コーティング):
2019年第1四半期売上は22億5500万ドル

■Industrial Intermediates & Infrastructure(工業化学品/産業基盤):
2019年第1四半期売上は34億200万ドル

■Packaging & Specialty Plastics(包装/特殊用途向けプラスティック):
2019年第1四半期売上は51億100万ドル

上記3事業は前年同期比いずれも減少。2019年6月5日時点での配当率は5.56%(年間1株当たり2.8ドル)。

デュポン・ドゥ・ヌムール(DD)

主要事業は以下の4事業。

■Electronics & Imaging(エレクトロニクス/イメージング):
2019年第1四半期売上は10億7800万ドル

■Nutrition & Biosciences(栄養/バイオサイエンス):
2019年第1四半期売上は16億5900万ドル

■Transportation & Advanced Polymers(輸送/アドバンストポリマー事業):
2019年第1四半期売上は13億5500万ドル

■Safety & Construction Net Sales(安全/建設事業):
2019年第1四半期売上は13億2200万ドル

上記4事業のうちSafety & Constructionを除いて前年同期比いずれも減少。2019年の見通しについては第2四半期は1桁中程の減少(Down mid-single digits)、通年では変わらず(Flat)としている。

2019年6月5日時点での配当率は1.58%(年間1株当たり1.68ドル)。

コルテバ(CTVA)

主要事業は以下の2事業。

■Crop Protection(作物保護):
2019年第1四半期売上は14億ドル

■Seed(種子):
2019年第1四半期売上は20億ドル

上記2事業は前年同期比いずれも減少。2019年の見通しについては上半期は1桁前半の減少(Down low-single digits)、通年では変わらず(Flat)としている。

2019年6月5日時点では配当が明示されていないため、配当率は不明。


取得価額の再計算

ダウ・インクは既に2019年4月時に再計算済み

ダウ・インク(DOW):85株、取得価額@25.557ドル

今回のスピンオフ前の時点でのダウ・デュポン(DWDP)株は株数が256、購入に費やした金額は6,542.64ドル。

今回はDWDP3株につきCTVA1株が割当されるので、

256÷3=85.333…

となりコルテバ株を85株取得出来たことになる。

従って、ダウ・デュポン256株+コルテバ85株=合計341株を6,542.64ドルの投資で取得していることになる。一株は

6,542.64÷341=19.18662…

となり、これをダウ・デュポンとコルテバそれぞれの取得価額とする。

このスピンオフ実施後にダウ・デュポンは株式併合と商号変更が発生しており、ダウ・デュポンはデュポン・ドゥ・ヌムール(DD)となり、さらに3:1の株式併合、つまりデュポン・ドゥ・ヌムールも85株となり、取得価額は上の19.18662…の3倍の57.7856…となる。

結局どうなったかというと、

デュポン・ドゥ・ヌムール(DD):85株、取得価額@57.785ドル、購入金額4,911.78ドル

コルテバ(CTVA):85株、取得価額@19.186ドル、購入金額1,630.86ドル

というのが今回のスピンオフに伴う結果となる。


まとめ

ということでようやくダウ・デュポンの三社分割に伴う整理が自分の中では付いたことになる。

元々デュポン(DD)に費やした金額が10,458ドルで200株だったのが、

2015年7月:デュポンからケマーズ(CC)がスピンオフ(5:1)

2017年9月:合併によりデュポン1株につき、ダウ・ケミカル(DOW)1.282株が付与。ダウ・ケミカルは買収完了後、商号をダウ・デュポン(ティッカー:DWDP)に変更

2019年4月:ダウ・デュポンからダウ・インク(DOW)がスピンオフ(3:1)

2019年6月:ダウ・デュポンからコルテバ(CTVA)がスピンオフ(3:1)

2019年6月:ダウ・デュポンが商号変更(デュポン・ドゥ・ヌムール(DD))と株式併合を実施(3:1)

という流れを経て、現在の手持ちは以下の様になっている。

ケマーズ(CC):40株、取得価額@43.58ドル

コルテバ(CTVA):85株、取得価額@19.19ドル

ダウ・インク(DOW):85株、取得価額@25.56ドル

デュポン・ドゥ・ヌムール(DD):85株、取得価額@57.79ドル

元々1銘柄だったものが、上記の流れを経て4銘柄になってしまった。2019年6月5日終値時点での4銘柄の市場価格合計は13,919.65ドル(配当除く)。全体的にはまずまずと言ったところだろうか。

ただし、今後この3銘柄(ケマーズを入れれば4銘柄)をどう取り扱うかは難しい。各社の事業は、いずれも素材の輸出入が密接に係わっているので、昨今の関税問題や通貨レートが大きく影響するはず。やはり分社してからの四半期決算(恐らく8月)を見てから、購入を検討する方が良いような気がする。

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