シスコ(CSCO)2023年第2四半期決算発表(2023/2)

はじめに

2023年2月15日(水)の米国市場閉場後に自分の所有銘柄の一つであるシスコ・システムズ(CSCO)の決算発表があった。

シスコの前四半期決算後の株価は約5%上昇だったのだが、その後の業績・株価はどうだったのか。以下に確認し整理しておく。今回のシスコの決算対象期間は他の所有銘柄の多くが10~12月だったのに対し11~1月が対象となる。


2023年第2四半期決算概要

以下はシスコ・システムズの企業サイトより引用・抜粋。

  • 2023年第2四半期のGAAPベースでの売上高(Revenues)は135億9200万ドル、前年同期は127億7200万ドルで前年同期比7%の増加
  • 2023年第2四半期のGAAPベースでの純利益(Net Income)は27億7300万ドル、前年同期は29億7300万ドルで前年同期比7%の減少
  • 2023年第2四半期のGAAPベースでの一時項目を除く一株あたり利益(EPS diluted)は0.67ドル、前年同期は0.71ドルで前年同期比6%の減少

  • 2023年第2四半期のNon-GAAPベースの一時項目を除く一株あたり利益(EPS diluted)は0.88ドル、前年同期は0.84ドルで前年同期比5%の増加

製品カテゴリ毎売上

売上全体に占める割合は製品74.7%、サービス25.3%となっている。

【Secure, Agile Networks】

製品売上全体の66.4%を占めたこのカテゴリの売上は前年同期比14%増の67億4600万ドル。

【Internet for Future】

製品売上全体の12.9%を占めたこのカテゴリの売上は前年同期比5%減の13億600万ドル。

【Collaboration】

製品売上全体の9.4%を占めたこのカテゴリの売上は前年同期比10%減の9億5800万ドル。

【End-to-End Security】

製品売上全体の9.3%を占めたこのカテゴリの売上は前年同期比7%増の9億4300万ドル。

【Optimized Application Experiences】

製品売上全体の2%を占めたこのカテゴリの売上は前年同期比11%増の1億9900万ドル。

【Other Products】

このカテゴリの売上は前年同期比25%増の300万ドル。

【Services】

このカテゴリの売上は前年同期比2%増の34億3700万ドル。

2023年見通し

2023年第3四半期(2~4月)の見通しについては以下の通り。

  • 売上(Revenues)成長率:前年同期比11%~13%
  • Non-GAAPベースでの粗利益利率(gross margin rate):63.5%~64.5%
  • Non-GAAPベースでの営業利益率(operating margin rate):33%~34%
  • Non-GAAPベースでのEPS:0.96ドル~0.98ドル
  • GAAPベースでのEPS:0.74ドル~0.79ドル

2023年通期の見通しについては以下の通り。

  • 売上(Revenues)成長率:前年比9%~10.5%(前回は4.5%~6.5%)
  • Non-GAAPベースでのEPS:3.73ドル~3.78ドル(前回は3.51ドル~3.58ドル)
  • GAAPベースでのEPS:2.85ドル~2.96ドル(前回は2.63ドル~2.76ドル)

いずれも前回より上方修正。過去数四半期に行ってきた様々なアクションが目に見える形で表れてきたとし、2024年の会計年度も継続するとしている。

その他

その他決算発表及びアナリストとのカンファレンスコールで気になった点は以下の通り。

  • 2023年第2四半期には株式買戻しプログラムの下で約2600万株の普通株式を1株あたり平均価格47.72ドル、総購入価格13億ドルで買い戻し
  • 現行の株式買戻しプログラムに基づく残承認額は134億ドル(期限なし)
  • 次回から四半期配当を現行の一株当たり@0.38ドルから@0.39ドルへ増配(3%)
  • アナリストとのカンファレンスコールで最高経営責任者(CEO)Chuck Robbins氏が「Cisco is better positioned today than at any time since I became CEO almost eight years ago(今日のシスコは私が約8年前にCEOに就任して以来、最も有利な状態にある)」と発言

市場予測との比較

今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、

  • 2023年第2四半期の売上高(Revenues)は135億9200万ドル、市場予想の134億3000万ドルを上回っている
  • 2023年第2四半期のNon-GAAPベースの一時項目を除く一株あたり利益(EPS diluted)は0.88ドル、市場予想の0.86ドルを上回っている

となっている。


まとめ

上記の様な決算結果を受けてシスコの株価は

5.24%の上昇。同日の米国市場が

米PPIの結果を受けていずれも1%を超える下落となったのを加味すると、シスコの決算はかなり高く評価されたようだ。四半期決算が市場予想を上回り、通年見通しも上方修正、カンファレンスコールでCEOが強気な発言をしたことも考えるとかなり今後に自信を持っていることが伺えるので妥当な結果とも思われる。

前回の四半期決算で大幅上昇したものの2023年に入ってからのS&P 500の上昇には追随出来なかった感もあるが

今回の決算発表を受けてまたも大きく上昇。今回は前四半期決算後の動きとは異なり上昇基調を次決算まで維持して欲しいものだ。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメントの入力は終了しました。