ゼネラル・エレクトリック(GE)が3社分割発表(2021/11)

(最後に発表翌日のGE株価について追記あり)

はじめに

昨日2021年11月9日(火)には自分の所有株ゼネラル・エレクトリック(GE)の3社分割が発表された。日本でも報道がされていたが、まずはいつもの様に英語発表資料を確認しておくことにする。


2021年11月9日のゼネラル・エレクトリック発表概要

以下はゼネラル・エレクトリックの企業ページより引用・抜粋。

発表資料のタイトルは

  • GE Plans to Form Three Public Companies Focused on Growth Sectors of Aviation, Healthcare, and Energy
    GEは、航空、ヘルスケア、エネルギーの成長セクターに焦点を当てた3つの公開会社を設立する予定です

というもの。以下ポイントと思われる点をピックアップしてみる。

  • GE Aviation, GE Healthcare, and the combined GE Renewable Energy, GE Power, and GE Digital businesses to become three industry-leading, global, investment-grade public companies
    GE Aviation、GE Healthcare及びGE Renewable Energy、GE Power、GEDigitalの複合事業は業界をリードするグローバルな投資適格の3つの公開会社になります
  • GE intends to execute tax-free spin-offs of Healthcare in early 2023 and of the Renewable Energy and Power company in early 2024
    GEは、2023年初頭にヘルスケア、2024年初頭に再生可能エネルギー及び電力の非課税スピンオフを実行する予定です
  • GE remains focused on driving operational improvement for sustainable profitable growth in the current portfolio of businesses, leading to high-single-digit free cash flow margins in 2023
    GEは現在の事業ポートフォリオの持続的な収益性の高成長のために運用改善を推進することに引き続き注力しており、2023年には1桁台後半のフリーキャッシュフローマージンをもたらします
  • GE will use proceeds from recently closed GECAS transaction to significantly reduce debt in the near future; remains committed to continued debt reduction along with strategic capital deployment
    GEは最近完了したGECAS取引からの収益を使用して、近い将来債務を大幅に削減します。戦略的資本の展開とともに継続的な債務削減に引き続き取り組んでいます
  • The company expects to incur one-time separation, transition, and operational costs of approximately $2 billion and tax costs of less than $0.5 billion, which will depend on specifics of the transaction.
    取引の詳細によりますが、約20億ドルの一時的な分離、移行、運用コストと5億ドル未満の税金コストが発生すると予想しています
  • Upon closing the Healthcare transaction, GE expects to retain a stake of 19.9 percent in the healthcare company to provide capital allocation flexibility.
    ヘルスケアの取引を完了すると、GEは資本配分の柔軟性を提供するためヘルスケア企業の19.9%の株式を保持する予定です

まとめ

上記の様な発表を受けてのGE株は

2.65%の上昇。同日のダウ工業平均が0.31%、S&P 500が0.35%、NASDAQが0.60%いずれもマイナスだったことを考えると、この3社分割はそれなりに市場に評価されたようだ。

ただ昨日1日のGE株の動きを見てみると

開場直後は6%を超える上昇だったのが段々と上昇幅を縮小している。確かに上でまとめた発表内容を見てみると、何となく3社分割で資本、戦略への集中から業績改善が見込まれる気はするものの具体的な情報が不足している感は否めないので、最初は3社分割というワードにつられて上昇したものの段々市場も冷静になったのではないだろうか。

ちなみに本日既に

ウェルズ・ファーゴとドイツ銀行がGEの投資格付けアップデートを行っている(内容はまだ確認していない)。恐らくここ数日のうちにGEを追っているアナリストからのアップデートがあるだろうからそれらに注意しておくことにしよう。


追記(発表翌日のGE株価

3社分割発表当日のゼネラル・エレクトリック株は上述の通り米主要3市場が下落したにもかかわらず2%超の上昇だったが、その翌日11月10日は同じく米主要3市場のダウ工業平均が0.66%、S&P 500が0.82%、NASDAQが1.66%マイナスだったのに比べて

2%超のマイナスと市場よりも大きな下落。

まだ発表から2日だけなので判断は時期尚早だが残念ながら上に書いた

「具体的な情報が不足している感は否めないので、最初は3社分割というワードにつられて上昇したものの段々市場も冷静になったのではないだろうか」

という見通しが当たってしまうのだろうか。

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