米国株式投資20年目の振り返り
米国株式を始めてから20年目の2020年を振り返る。月ごとの状況は以下を参照。
2020年3月米国株資産、2020年3月米国株配当、2020年3月米国株購入
2020年5月米国株資産、2020年5月米国株配当、2020年5月米国株売却
2020年6月米国株資産、2020年6月米国株配当、2020年6月米国株購入
例年であれば9月と12月に米国株購入があったはずなのだが、今年は9月に退職を決意し、10月末退職、そして完全リタイアとなったので購入はなし。今後購入は難しい気もするが、実際の完全リタイアでの出費がどうなるか次第。
そして5月には15年以上振りに売却が発生している。
コロナ初期時の資産変動と心持ち
2020年は2月以降にコロナウイルスのため資産が大幅に減少。
その初期時には落ち着くまで日々の資産変動や心持ちについても以下の様にまとめている。
新型コロナウイルス?と自分の米国株資産への影響(2020/1)
米国株資産暴落とバイアンドホールド(2020/2/25~3/3)
新型コロナ影響下2ヶ月の米国株資産減少振り返り(2020/4)
新型コロナ影響下での米国株資産減少日次データ(2020/2~4)
新型コロナ影響下の決算発表と米株資産日次データ(2020/4~5)
新型コロナ影響下の米国株決算発表と資産推移(2020/4~5)
購入/売却状況
2020年の米国株購入/売却状況は以下の通り。
【購入】
2020年3月:DOW(ダウ・インク)615株 購入単価@28.6958ドル
2020年6月:MO(アルトリア・グループ)430株 購入単価@40.0512ドル
3月購入のダウ・インクは、株価下落に伴い配当率が上昇した(一時税引前で10%を超えた。ただし一番配当率が高かったわけではない)のと、それにもかからわずCEOが2、3月に自社株を買い増していたのを理由として購入。
2020年末のダウ・インクは一株@55.50ドルまで持ち直したので、結果的にはいいタイミングでいい銘柄を購入できたことになる。
6月購入のアルトリアは、当時所有銘柄で税引前配当率が一番高かった事と、取得価額比でマイナス10%程度である程度割安感があるのでは、と考えたことを購入理由とした。ただし長期的なタバコ産業についての懸念は抱えていた。
2020年末のアルトリア・グループは一株@41.00ドルと6月購入時とほぼ変わらずで可もなく不可もなくといった所。
【売却】
2020年5月:JCP(JCペニー)750株 平均取得単価@15.2746ドル、売却時単価@0.166ドル。実現損益マイナス11,331.45ドル
JCペニー(JCP)が破産法適用のための紙くずになる前の売却であって後ろ向きな売却。JCPは取得価額比マイナス90%超の状態がここ数年続いていたので、ある程度冷静に受け止める事は出来たと思う。
2019年のドルベースの購入総額は34,870ドル(受取配当の再投資含む)。手数料合計は44ドル。総購入に占める手数料の割合は0.13%だった。
投資資金/引落金額/資産状況
2001年投資資金:835,000円(累計投資資金:835,000円)
2002年投資資金:3,265,000円(累計投資資金:4,100,000円)
2003年投資資金:2,416,033円(累計投資資金:6,516,033円)
2004年投資資金:1,536,287円(累計投資資金:8,052,320円)
2005年投資資金:1,950,000円(累計投資資金:10,002,320円)
2006年投資資金:2,500,000円(累計投資資金:12,502,320円)
2007年投資資金:3,160,000円(累計投資資金:15,662,320円)
2008年投資資金:3,100,000円(累計投資資金:18,762,320円)
2009年投資資金:4,000,000円(累計投資資金:22,762,320円)
2010年投資資金:3,000,000円(累計投資資金:25,762,320円)
2011年投資資金:4,000,000円(累計投資資金:29,762,320円)
2012年投資資金:4,000,000円(累計投資資金:33,762,320円)
2013年投資資金:4,000,000円(累計投資資金:37,762,320円)
2014年投資資金:4,000,000円(累計投資資金:41,762,320円)
2015年投資資金:14,000,000円(累計投資資金:55,762,320円)
2016年投資資金:10,000,000円(累計投資資金:65,762,320円)
2017年投資資金:4,000,000円(累計投資資金:69,762,320円)
2018年投資資金:4,237,680円(累計投資資金:74,000,000円)
2019年投資資金:4,000,000円(累計投資資金:78,000,000円)
2020年投資資金:2,000,000円(累計投資資金:80,000,000円)
2020年の年間追加投資額は200万円。9月に退職を決意し、10月末で退職したので9月、12月の追加購入は無し。結果的に累計投資額が8,000万円と切りがいい数値になった。今後は基本的に投資額は増えないだろう。
2020年引落金額:1,000,000円(累計引落金額:1,000,000円)
2020年は初めて証券口座から引き落としをしたことになる。引き落しの詳細は以下を参照。
完全リタイアに伴う配当金再投資から生活資金充当(2020/11)
今後は追加投資資金が無くなる代わりに、配当金の引き落としが定期的に発生する事になる。このスタイルに慣れるまでにはしばらく時間がかかりそうな気がする。
2020年の資産状況は以下の通り。
2020年1月末には1億4000万円台だったのが、2ヶ月後の3月末には1億円割れ。そこから小康状態が続いたものの、退職を決めた9月、翌月の10月はまた下落傾向。11月の大統領選で大きく持ち直して一息付けた、という流れの一年だったか。
市場と比べることに意味はないことは重々承知しているが、ダウが2020年終盤に最高値を更新しているのに比べると、自分の資産の戻りは今一つ。主力銘柄が今一つだったのと、テクノロジー株への投資がほぼ無いのが原因だろう。
以下は累計資産のグラフ。
こうしてグラフにしてみると、2020年2月、3月と続いた金額ベースでの資産減少が際立っているのがよく分かる。
ただ年という単位で見てみると、
- 2018年:マイナス26,693,109円
- 2020年:マイナス28,412,480円
と2018年とほぼ変わらない結果だったようだ。
続いて投資資金を除いた損益ベースでの2020年のグラフ。
グラフの傾向は投資と変わらず。金額で見ると2020年1月は6,000万円プラスだったのが、3月末には3分の1の約2,000万円に。年末には持ち直して3,000万円のプラスまで持ち直した。
2020年までの累計損益のグラフは以下の通り。
投資額に比べてのプラスが2,000万円を切ったのは2014年以来。ただ一時は損益がマイナスになる可能性も頭をよぎった事を思えば、何とか許容範囲で収まったと言える。
配当金
2001年総配当金額(税引後):0円
2002年総配当金額(税引後):19,436円
2003年総配当金額(税引後):66,616円
2004年総配当金額(税引後):108,972円
2005年総配当金額(税引後):162,596円
2006年総配当金額(税引後):248,963円
2007年総配当金額(税引後):352,701円
2008年総配当金額(税引後):446,275円
2009年総配当金額(税引後):309,206円
2010年総配当金額(税引後):314,511円
2011年総配当金額(税引後):336,760円
2012年総配当金額(税引後):377,505円
2013年総配当金額(税引後):511,893円
2014年総配当金額(税引後):615,427円
2015年総配当金額(税引後):1,216,837円
2016年総配当金額(税引後):1,558,230円
2017年総配当金額(税引後):2,129,688円
2018年総配当金額(税引後):2,710,703円
2019年総配当金額(税引後):3,171,302円
2020年総配当金額(税引後):3,435,959円
2020年の配当は、追加購入が6月までだった事や、配当停止、配当据え置きの銘柄が多かった事、後で述べるドル安もあって過去数年に比べると増加額がやや鈍ってしまった。とはいえ税引後でこの金額であれば、確定申告で戻ってくる二重課税の分を加味すると、退職金を併せて完全リタイア生活がおくれるはず(それもあって退職したのだが)。
ただ一部銘柄の配当金が今後減配となる可能性もあり、追加投資が無くなる2021年の配当がどうなるか、多少の不安は残る。
為替
2020年の為替レートは以下の通り。
上半期は108円前後だったのが、7月以降は右肩下がり。年末には103円ギリギリまでドル安が進行。108円⇒103円は約4.63%のドル安という事になる。
投資開始からの為替レートは以下の通り。
ここ数年月末レートで1ドル=105円を下回る事は無かったのだが、2020年は2016年以来105円を下回ることになった。
そして2020年を加えたことで、ここ数年の為替レートは緩やかではあるもののドル安傾向にある事が顕著になった。
このドル安は2020年資産で500万円程度影響が出ているが、円に換えない限りは実際の影響はない。問題はこれからはドルで受け取る配当を、円に変換して生活費に充てなくてはいけない事。このドル安傾向が2021年も続くとなると、実際の生活費に使える円ベースの配当金は目減りすることになってしまう。
まとめ
2020年のまとめは以下の通り。
①コロナウイルスの世界的な広がりにより資産、損益ともに2019年に比べて大幅減少
②それに伴い配当停止となったボーイング(BA)、ウォルト・ディズニー(DIS)を筆頭に配当増が無かった銘柄が多く、配当金の増加がここ数年に比べて鈍化
③JCペニー株が破産法適用となったため売却し、投資額の約100万円がほぼそのまま損失となった
④10月末で退職し、完全リタイア生活に入った
以下は2020年のダウ工業平均のチャート。
2020年はとにかく
- コロナウイルスの影響が世界的に拡大し、基本的にはそれに関連した出来事が市場及び自分の資産に影響した
- 退職をし完全リタイア生活を開始した
というまとめに尽きる。例年ならもう少し色々まとめに書くのだが、2020年はこの2つが群を抜いて影響が大きい。
コロナについては先述のコロナ影響に特化したまとめの他、2020年に書いたもののほとんどはコロナを念頭に置いていたと思うので詳細は割愛。
また完全リタイア生活については2020年の資産への影響は微小だったが、2021年からは追加投資が無くなり、これまで投資に回していた配当金を引き落として生活費に充当することになるので、2021年からの資産増減に影響を及ぼすはず。
現時点での想定は配当金の引き落としを含めて、1億円を割らないでくれれば御の字と考えており、その想定内で収まってくれればいいのだがこればかりは何とも言えない。2021年のまとめを書く際に、この2020年のまとめを見返して想定内だった、と思えるような状態であればいいのだが。