はじめに
新型コロナウイルスの影響で、自分が保有している米国株資産が急激に減少し始めてから約2ヶ月が経過した。
相変わらず米国市場の先行きは判然としないままではあるが、急落し始めてから2ヶ月が経過して、以前よりは値動きが抑えられてきたような気がすることと、自分の気持ちも多少は落ち着いてきたので、この2ヶ月間の米国株資産の減少について客観的に振り返ってみておくことにする。
2ヶ月間の資産変動データ
自分の資産減少が急激に落ち込み始めた2020年2月下旬から4月中旬までの円ベース資産をグラフ化したものが以下となる。2020年2月19日を起点としている。起点時点での円ベース資産は143,623,893円。今となっては遠い昔のこととなってしまった…。
細かいデータはこちらを参照。
新型コロナ影響下での米国株資産減少日次データ(2020/2~4)
多少の上下はあるが、基本的には3月24日までは右肩下がり一直線。そこから多少持ち直して現在に至る、ということになる。
以下に期間ごとにもう少し詳しい振り返りをしてみることにする。
2020年2月19日~2月末
この頃から自分の資産に影響が出てきたのだった。1月末の資産は140,472,106円だったので2月も途中までは資産が増加していたのだが、ここから米国市場にも影響が出始めて、急降下一直線。
2月19日を起点とすると、2月29日の円ベース資産が121,665,780円で15.3%のマイナス。2月全体で見ると11.7%の減少ということになった。ひと月の間に10%超の資産下落は2月末の時点で2001年から始めた米国株投資で224ヶ月の間で15回目のことだった(詳しい時期は2020年2月の資産まとめを参照)。
グラフを見ればわかるように、下落が始まってから2月末までは7日連続でマイナスと下降一直線。この頃は、いつ日々の下落が止まるのかとビクビクしていのではないだろうか。
2020年3月3日~3月7日
ここで7日連続の下落が止まり、上下動を繰り返す。ただし、3月7日(3月6日米国市場閉場後)時点では、結局先週末の2月29日よりも下落。この週は多少落ち着いた感はあったのだが…。
2020年3月10日~3月14日
週明けの3月10日(3月9日米国市場閉場後)に一日で11.27%の資産減少。上で書いた2月ひと月分の下落率に匹敵する資産減少割合を一日で達成してしまったことになる。世界金融危機の際にはブログをしていなかったので、日次のデータを取ってはいないのだが、恐らく過去最悪に近い一日の下落率だったろう。ドルベースでは1日で10万ドル超の減少となり、その際の心情は以下にまとめている。
米国株投資、初めて1日で10万ドル超の減少(2020/3/10)
そして12日、13日もそれぞれ前日比マイナス6.89%、8.15%とマイナス5%以上の下落。14日に11.67%反発はしたが、13日の時点で自分の中の一つの目安であった1億円を割ってしまった。この時の心境も以下にまとめている。
翌日3月14日には反発して再び1億円台となったが、全く落ち着ける状況ではなかったはず。
2020年3月17日~3月末
今にして思えば、この3月17日(3月16日米国市場閉場後)で色々諦めたのだろう。この日は上記3月10日(3月9日米国市場閉場後)の一日で11.27%の資産減少を再び上回る12.76%が一日で減少した。
本当ならこの頃かなり神経質になっていたはずなのだが、たまたまこの週は仕事が忙しかったので、あまり自分の資産に気を回す余裕が無かったのが助かった点ではある(3日間ブログ更新できなかった)。下手にいつもの様に時間的な余裕があれば、恐らく色々マイナスな事を考えて更に気が滅入っていただろう。
また、この時期はこの様な状況にかかわらず定期的な米国株購入をするかどうかに頭を悩ませてもいた。自分は3ヶ月に1度(3月、6月、9月、12月)に3ヶ月分の余剰資金と配当金を元に、自分が所有している銘柄を買い足す、という投資スタイルを原則15年以上続けているのだが、今回は結構真剣に悩んだと思う。その点については以下に書きながらまとめている。
バイアンドホールドの米国株投資だが定期購入するか(2020/3)
結局、今まで通り定期購入を行ったのだが、そろそろ落ち着いただろうという理由よりは、今までやってきた投資スタイルを続けるという、どちらかと言えば消極的な理由だったはず。
【悩んだ末米国株定期購入しました】2020年3月米国株購入履歴
現時点では結果的にいいタイミング購入できたように見えるが、あくまで結果論に過ぎない。
そして3月末は1億円を割って終わったことになる。月末で1億円を割ったのは2016年10月以来約3年半ぶりの事となってしまった。
2020年4月1日~4月18日
4月になってからは2月、3月に比べると振り幅が小さくなってきたように思える(あくまで2020年2月、3月と比べて、だが)。
そして4月に入ってからまた下落傾向になったかと思われたが、何とか盛り返して1億円を回復する日も出てくるようになった。新型コロナウイルスが収束傾向に向かっているとは思えないのだが、何故なのだろう。
また、4月13日週から米国企業の決算発表が本格化し、これには新型コロナウイルスの影響が含まれることから、今後更なる市場の変化が起こる可能性もあるだろう。
期間中(日本時間2020年2月19日~4月18日)のデータいろいろ
1日の最大下落率:3月17日のマイナス12.76%
1日の最大下落額:3月17日のマイナス13,563,935円
1日の最大上昇率: 3月14日のプラス11.67%
1日の最大上昇額: 3月14日のプラス11,106,233 円
マイナスが続いた期間:2月21日から2月29日までの7営業日連続
1日の下落率が10%を超えた日数:3月10、17日の2回
1日の下落率が5%を超えた日数:2月28日、3月6、10、12、13、17日、4月2日の7回
1日の上昇率が10%を超えた日数:3月14、25日の2回
1日の上昇率が5%を超えた日数:3月3、11、14、25、27日、4月7、18日の7回
期間中の前日比マイナス日数:25日
期間中の前日比プラス日数:17日
期間中の最高額:2月20日の145,951,902円
期間中の最低額:3月24日の84,510,068円
期間中最高額と最低額の差異:マイナス61,441,834円
2月19日から4月18日までの資産変動率:マイナス28.40%
2月19日から4月18日までの資産変動額:マイナス40,783,883円
まとめ
データを中心に過去約2ヶ月、新型コロナウイルスの影響が出始めからの自分の資産の下落振りを確認してみた。
2月19日から4月18日までで約30%の円ベース資産減少、額で言うと約4000万円のマイナスということになる。期間中の最高額と最低額で見てみると6000万円マイナスまで減少したこともあった。改めて数字にしてみると、かなり凹む額ではある。
ただ、今現在この減少した金額を見ても、期間中の前半段階に比べて落ち着いて受け止めている気がする。理由としては以下の事が考えられる。
- この2ヶ月で下落に関しては慣れてしまった感があるので、この数値を見ても多分2月末から3月半ばにかけての落ち着かない感じよりはマシになっている
- また慣れだけではなく、この状況下でも今の所は配当を減らす、停止する所有銘柄企業がほとんどないことも、割と落ち着いて居られる原因の一つだろう。今の所はボーイング(BA)が配当の停止を発表したのみ
- そして自分の投資が余剰資金でのバイアンドホールドの米国株投資であるため、特に現金化する時期を定めていない
- 2月19日から下がったとはいえ、今までの総投資額は7900万円であり、それから見ればまだプラスである
正直に言えば、こういった点を考えるようにして実際の30%減、4000万円減という点を紛らわそうとしている部分もあるのだが、こういった点は心の平穏という意味ではそれなりに機能している。そうでなければ、こういったまとめを書く気力もなかったと思う。
さて今後であるが、実際にはコロナウイルスの影響が収まったとはとても言えない状況であり、上に述べた4月13日週から米国企業の決算発表本格化を受けて、また不安定な相場が続くことも十分に考えられる。
自分が期待しているのは、米国企業の決算発表が続く5月上旬位までに、米国のコロナウイルスが収束傾向に向かい、決算内容も既に株価に織り込み済み程度で済んでくれれば、5月中旬位からは持ち直してくれるのではないかというシナリオ。ただし、実際には失業率や各種米国の指標がどうなるかにもよるだろうからなあ。まだまだ不安定な市場が続くのだろう。