はじめに
あまり気にしないようにしているつもりなのだが、新型コロナウイルスの影響が自分の米国株資産にも影響が出てきたと思う。ここで新型コロナウイルスの報道が本格化してきた1月20日前後から自分の資産がどうなっているかをまとめてみる。
自分の米国株資産への影響
まずは自分の資産そのものの前にダウ工業平均とS&P 500の動きを確認してみる。
年初来のダウ工業平均とS&P 500
17日の最高点が29,348.1、昨日27日が28,535.8なので下落率は約2.77%。
17日の最高点が3,329.62、昨日27日が3,243.63なので下落率は約2.58%。
先週1月21日週(1月20日はMartin Luther King, Jr. Dayのため米国市場は休場)からダウはマイナス、S&P 500は持ちこたえていたが、共に24日(金)、27日(月)と大きく下落している。これは24日に、WHO(世界保健機構)がヒトからヒトへの感染が起きたとみられると明らかにしたことが大きいと思われる。
自分の米国株資産
自分の1月20日以降(17日米国市場閉場後)の円ベース米国株資産は以下の様になっている。
となっており、5日間連続でマイナス。表・グラフにすると、
日付 | 資産総額(円ベース) | 下落率(%) | 前日為替レート |
2020/1/20 | 146,320,225 | – | 110.19 |
2020/1/22 | 145,114,365 | -0.82 | 109.84 |
2020/1/23 | 144,884,545 | -0.16 | 109.49 |
2020/1/24 | 144,506,946 | -0.26 | 109.28 |
2020/1/25 | 142,202,907 | -1.59 | 108.81 |
2020/1/28 | 139,584,493 | -1.68 | 108.93 |
となり動きとしてはダウ平均の方に類似しているか。
1月20日から28日までで約650万円のマイナスとなり、下落率は約4.4%で上に挙げたダウやS&P 500の下落率よりもかなり大きくなっている。為替レートが約1.1%程ドル安になっているのも円ベースでの資産下落に拍車をかけている。
この中で自分の米国株資産で1番評価額の高いシティグループ(C)が大きく下落しているのも影響している。シティはドルベースでは、
20日:前日終値@79.90ドル、資産額459,425ドル
28日:前日終値@76.61ドル、資産額441,082.49ドル
で約4.1%、18,342.51ドルのマイナスでダウやS&Pよりも大きい下落率。さらに上記円ベースの為替レートからすると
(459,425×110.19)-(441,082.49×108.93)=2,576,925円
のマイナス。割合で言うと約5.1%のマイナスとなり、円ベース資産全体の下落率よりも大きくなってしまっている
今回シティグループ(C)やJPモルガン・チェース(JPM)が下落しているのは、
・コロナウイルスが思ったよりも世界経済に及ぼす影響が大きそう
・株式から比較的安全資産と見なされる米国債へのシフト
・米国債の利回りが低下し、短期債と長期債の利回り格差が狭まる
・銀行は短期金利で借り、長期金利で貸し付けるため、短期債と長期債の利回り格差が狭まると、金利差による利益(純金利マージン)が低下する(ちなみに短期債と長期債の利回りが逆転すると逆イールドと呼ばれ、景気後退の兆候とみなされることが多い)
・米銀行株価が下落する
というロジックなのだろう。ただ米国債の利回りが株価に及ぼす影響はその他の要因も絡んでくるので、あくまで今回は結果から後付けで推測しているだけという事は忘れないように。
まとめ
新型コロナウイルスの報道がなされるようになってからの自分の資産の動きをまとめてみたが、実は正直なところここ最近の下落は新型コロナウイルスのためばかりとは言えないような気がする。
自分が他に思い付くだけでも、
- あくまで「第1段階」の米中通商合意で今後はまだ不透明
- 米国と欧州連合(EU)の通商交渉
- 英国のEU離脱
- 香港の政情不安
- 米国とイランに代表される中東情勢
といった諸懸念事項が解決されていないのは事実。これらすべての要因のためリスク回避姿勢が広がっているのではないだろうか。
とはいえ、ではこういった状況でどうしたらいいのか?というと特段取るべき方策が見つからないのだよなあ。あくまで現時点ではこういう状況というだけで、株価/市場が持ち直すのか更に下落するのか、短期的に見た場合、中長期的に見た場合はどうなるか、という事は自分には予測がつかない。従ってこれまでやってきた通り長期投資/バイアンドホールドの投資スタイルを維持する、ということになる。
では、何故こうして状況を整理しているのか、長期投資/バイアンドホールドで何もしないならば、わざわざ考えてみる必要もないのと同じでは、と自分でも思わないでもない。ただ、次の定期投資の際の銘柄選択の参考にはなるだろうし、下落の原因を自分なりに納得する、という点では有用だろう。特に下落の原因が全く分からない状況で、自分のお金を投資に回せるかと考えると自分には無理だな。自分の整理が妥当かどうかは別として、情報を整理した上で投資を続けることは、資産が下がっても自分の中である程度の納得感があると思うので、今後も適宜色々な観点から自分の投資に関連する情報はまとめていきたい。