米国株式投資23年目の振り返り
米国株式を始めてから23年目に入った2023年を振り返ってみる。月ごとの状況は以下を参照。
2020年10月に退職・完全リタイアして配当金生活に入ったため2023年も米国株購入は無し。
投資資金/引落金額/資産状況
投資資金
2023年投資資金:0円(累計投資資金:80,000,000円)
2023年の年間追加投資額は無し。累計投資資金は80,000,000円で変わらず。
引落金額
2022年引落金額:3,000,000円(累計引落金額:10,500,000円)
引落金額は米国株配当を完全リタイア後の生活費に充てる目的。
想定キャッシュフローで年間引落金額は95万円×3=285万円を見込んでいたのだが、実際には3回の引き落としがそれぞれ100万円(為替がドル高になったり、証券会社にある円資産を使用したり)となり、想定より多い年間300万円の引落しとなった。
資産状況
【円ベース資産状況】
資産状況には上述した300万円の引き落としが反映されている。
2023年の円ベース資産は1月(このグラフ前の2022年12月は1.4億円台)、2月と上昇したのだが、3月には米地銀が破綻して金融不安が高まり大きく下落。その後4、5月と方向感は定まらなかったが、6月には米債務上限問題の解消、ドル高などで大きく上昇。7~9月はあまり大きな変動はなかったが、10月には市場の低迷もあって自分の資産は大きく下落。その後11月、12月は持ち直して2023年を終えている。
結果2022年12月末を起点とした2023年年間では約1300万円(約9%)の増加となった。
ちなみに自分の米国株ドル資産は2022年12月末が約106.5万ドル、2023年12月末が約108万ドルと1.5万ドルほどの上昇(約1.44%)にとどまっているので後述するように為替のドル高の恩恵を受けたことがよくわかる。
【累計円ベース資産】
直近3年は停滞している様にも見えるのだが、実際には2021年、2022年、2023年共に前年比で1000万円以上の資産増となっており堅調なペースを維持している。
ただしこれはあくまで円ベースに限った話で、完全リタイア以降の2022年2月半ばから記録し出した自分の米国株ポートフォリオのドル資産は当初120万ドルあったのだが、それを割ってからは2023年中に120万ドルを回復することは無く終えている。
【2023年円ベース損益】
年間を通じてそれなりに変動はあったもののその範囲は約1000万円程度であり、まずまず安定した動きであったと言えるだろう。結果的に6月の最高値には及ばないものの年末にそれに近いレベルまで戻しているので悪くはない。
【累計円ベース損益】
2022年10月の最高値を2023年には更新することが出来なかったものの、それ以前に比べれば高い水準を保っているので悪くない。特に2020年10月の完全リタイアした際には1600万円のプラスに留まっていたことを考えると。
配当金
2001年総配当金額(税引後):0円
2002年総配当金額(税引後):19,436円
2003年総配当金額(税引後):66,616円
2004年総配当金額(税引後):108,972円
2005年総配当金額(税引後):162,596円
2006年総配当金額(税引後):248,963円
2007年総配当金額(税引後):352,701円
2008年総配当金額(税引後):446,275円
2009年総配当金額(税引後):309,206円
2010年総配当金額(税引後):314,511円
2011年総配当金額(税引後):336,760円
2012年総配当金額(税引後):377,505円
2013年総配当金額(税引後):511,893円
2014年総配当金額(税引後):615,427円
2015年総配当金額(税引後):1,216,837円
2016年総配当金額(税引後):1,558,230円
2017年総配当金額(税引後):2,129,688円
2018年総配当金額(税引後):2,710,703円
2019年総配当金額(税引後):3,171,302円
2020年総配当金額(税引後):3,435,959円
2021年総配当金額(税引後):3,701,497円
2022年総配当金額(税引後):3,951,864円
2023年総配当金額(税引後):4,203,148円
2023年の受取配当も順調に増加して税引き後で初めて400万円を超えることが出来た。
ただし2023年半ばから米国株受取配当をドルから円に変更したため、ドルベースでの配当額が判らなくなってしまっているのが難点。何とかこのドル高が続いているうちにドルベースの配当自体も増加し、将来的にドルが下がった場合でも許容できる範囲での年間受取円配当減少に留まってもらいたい。
為替
2023年の月末為替レートは以下の通り。
遂に月末終値ベースで150円台を突破する月が出るようになった。11、12月にはややドル安になったものの2023年初めよりは10円以上のドル高となっており、2023年中は1ドル130円台を下回ることが無かった。これが上述した円ベース資産や投資損益、受取配当に大きな影響を及ぼしている。
投資開始からの為替レートは以下の通り。
2022年6月から1年半以上1ドル=130円台を超え続けているが、投資開始以来の過去20年超で見れば例外的ではある。
2024年は先に述べた様にドル安となる可能性が高いと思っているのだが、その幅がどの程度になるのかに注目。可能であれば大きな変動がなく、緩やかにドル安に向かってもらいたいものだ。
まとめ
2023年の米国株投資を振り返ってみると、以下の様な点がポイントだったろうか。
- 続くドル高の進行
- 年間受取配当が初めて400万円を突破
- 米利上げがいったん止まる
- 米国株ポートフォリオが100万ドル割れ
- 受取米国株配当をドルから円に変更
1のドル高進行が2023年も一番自分の投資に影響が大きかった。2の年間受取配当が大きかったのも、4で米国株ポートフォリオが100万ドルを割り、年間では1.5万ドル程の増加に留まったのに円ベースの資産が1000万円以上増加したのもドル高に起因している。
3の米利下げに関しては2023年のFOMCでは後半の9月、11月、12月と3回続けて金利が据え置きとなり2024年の利下げが確実視されるようになり、それもあって2023年末はドル安が進行することになった。ただしこれを書いている3月時点では予想に反してドル高が続いており、2024年のドル円為替の行方はFOMCのかじ取り次第とも言えるだろう。
また5の受取米国株配当をドルから円に変えたことで、それまでの配当金をドルから円に変換するステップが減ったために為替差益を意識すること無く確定申告に臨めるようになったのが大きい。2022年までは最近のドル高の影響で、為替差益が各種基礎控除額に収まるようにドル円変換を調整する必要があったのだが、今後はそれが無くなることになる。
最終的に2023年の自分の資産は
円ベース:156,605,812円(2022年12月末比13,015,166円(約9.0%)増加)
米国株ドル資産:1,080,371.04ドル(2022年12月末比15,347.17ドル(約1.4%)増加)
と円ベース、ドルベースとも増加となった事を素直に喜ぶべきだろう。ただし何度も書いた様に2023年はドル高の恩恵が大きかったことを忘れるべきではない。2024年は年末に向けて2023年よりも為替がドル安になる可能性が高い。
更に2024年は米大統領選があり、その結果次第では市場が大きく動く可能性もある事を念頭に置いて、大きく資産が減る事態に精神的に備えておいた方がいいだろう。