ワーナーメディアがハイブリッド配給モデルを発表(2020/12)

はじめに

2020年12月3日(木)に自分が所有しているAT&T(T)傘下のワーナーメディアが、2021年限定で2021年内に公開を予定している全作品を米劇場公開と同時にストリーミング・サービスHBO Maxで配信すると発表した。

以下にその内容と、それを受けた市場の反応についてまとめてみる。


ワーナーメディアの発表内容

以下はワーナーメディアの発表要旨。

  • 劇場公開と同時に動画配信サービスHBO Maxでも配信
  • 公開から1ヶ月間はHBO Maxで独占配信、その後PVOD(プレミアム・ビデオ・オン・デマンド)で有料配信
  • 対象は2021年の17タイトル
  • 2021年の映画鑑賞の状況とすべての選択肢を検討した結果、これが最善の映画事業計画であるという結論に達した

発表後の株価の動き

まず過去5日間のAT&Tの株価は以下の通り。

12月3日午後に発表があったのだが、これを見ると3日の株価の動きは目立たない。4日は上昇しているように見えるが、AT&Tは1.06%、ダウ工業平均が0.83%、S&P 500が0.88%、NASDAQが0.70%上昇となっており、それ程この報道がAT&Tの株価に影響を及ぼしたとは言えない。

ただ米国の劇場株を見てみると、

AMC Entertainment(AMC)、Cinemark Holdings(CNK)共に3日の発表直後に大幅に下がっている(AMCは4日は上昇)。劇場関連銘柄へのマイナス影響は大きかったようだ。


まとめ

今回のワーナーメディアの劇場とストリーミングのハイブリット配給モデルがAT&Tの株価に与えた影響は上記の様に軽微だった。

狙いとしては他の動画配信サービスとの差別化によるHBO Maxの加入者増だろう。ただこのハイブリッドモデルが実際にワーナーひいてはAT&Tの株価にどう影響するかは不明瞭な部分が大きそう。

発表後のアナリストのコメントを見ても、HBO Maxの有料加入者増につながるとポジティブに捉える人もいれば、劇場の興行収入減によりEBITDAの観点でマイナスの影響が出るとしているアナリストもいる。この施策の結果が出るにはしばらく時間がかかりそうだ。

最後に株価とは直接関係ない(だろう)が、個人的に気になるのはウォルト・ディズニー(DIS)が同様のサービスを打ち出してくるかどうか。当然提供する映画が異なるので仮にディズニーが同様のサービスを打ち出してきてもワーナーの業績には響かないと思うのだが、一映画鑑賞者としては今後の動向が気になるところ。ウォルト・ディズニーは12月10日の米国市場閉場後に「Disney Investor Day 2020」を予定しているので、そこで何らかの言及があるかもチェックしておこう。

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