投資管理各種計算式

投資管理計算式まとめ

このブログでは主に過去データに対して考察を加えているのだが、実データ(購入日、購入金額、購入手数料、入金額、配当額、等々)だけではなく、その実データを元に計算式を使って見直している部分もある。

ある程度使う計算式は出揃ってきたと思うので、ここで一旦整理しておこうと思う。ただし、この計算式はあくまで自分が使っているものなので、もしかすると間違っている可能性もあることをご承知願いたい。誤りがあった場合、どこかのタイミングで気が付くと良いのだが。この計算式が間違っていると、単発では誤差の範囲に収まったとしても、長期/累計では誤差とは言えない相違になってくる可能性が高いので…。

取得価額の計算

2018年8月時点の楽天証券の場合、購入した米国株式のデータは以下の様に表示される。

これは直近で2018年6月に購入したAT&T(T)のデータであるが、自分の管理方と微妙に合わない点がある。特に合わないのが手数料を含んだ取得価額が表示されないこと。自分の投資スタイルでは手数料を以下に低減するかに重きを置いているので、それを含めた取得価額がないと色々と困ってしまう。↑にある「単価」はあくまで約定時の単価で、手数料を含んでいない。従って、以下の様な計算で取得価額を計算することになる。

取得価額の計算(単発)

①「受渡金額」の「支払」にあるドルベースの金額(この場合20,809.08ドル)を、

②「数量」(この場合657)で割ったものが、

③この時の手数料を含んだ取得価額(20,809.08÷657=@31.672…)

としている。長々と書いたが実に単純である。このケースの場合は取得価額(@31.67ドル)と購入時株価(@31.64ドル)に大きな差はないが、投資に充てる金額が少なかった初期の頃は、それなりに違いがあったような気がする。

こちらは2002年の11月に購入したゼネラル・エレクトリック(GE)のデータ。上記AT&Tと同じように計算してみる。

①「受渡金額」の「支払」にあるドルベースの金額(この場合1,603.5ドル)を、

②「数量」(この場合60)で割ったものが、

③この時の手数料を含んだ取得価額(1,603.5÷60=@26.725)

となり、購入時単価の@26.2ドルと50セントほど違いが出てくる。50セントというと大したことが無いように思われるが、割合にすると2%ほど違ってくる(上記AT&Tの場合は0.1%程度)。実際に株式投資を行っている人は分かると思うが、2%の株価上昇を達成するのはそれなりに難しい。

従って、多少面倒ではあるが手数料も加味した購入価額を使った方が、より現実に即した投資の管理ができるのではないかと思う(特に初期の投資資金が少ない頃)ので、まずは1回の取得価額の計算方法を記載してみた。

手数料の計算

手数料も楽天証券の購入データには直接出て来ないので、以下の様な計算で確認している(データは上記AT&Tのものを使用)。

①「受渡金額」の「支払」にあるドルベースの金額(この場合20,809.08ドル)から、

②「単価」(この場合@31.64ドル)と「数量」(この場合657)を掛けた値(31.64×657=20787.48ドル)を、

③引いたもの(20,809.08ドル-20787.48ドル=21.6ドル)が手数料

2018年8月現在の楽天証券の米国株式取引手数料は、楽天証券のWebから引用すると「1回の取引につき、約定代金の0.45%(税込0.486%)がかかります(最低手数料5米ドル(税込5.4米ドル)、手数料上限20米ドル(税込21.6米ドル))。」となっており、自分の場合はなるべく手数料を減らすことを念頭に置いて投資を続けてきたのでどうしても気になってしまうが、もしかすると今はそれほど手数料に神経を使う必要がないのかもしれない。

手数料の割合

手数料の金額がベースとなるが、1回当たりの株式購入に占める手数料の割合の方に自分はより気を使っている。投資を始める前に決めたルールでもあり、その際に読んだ多くの本で手数料はなるべく減らすことを挙げているので。

(データは上記AT&Tのものを使用)

①手数料の計算に従って算出した1回当たりの手数料(この場合21.6ドル)を、

②「受渡金額」の「支払」にあるドルベースの金額(この場合20,809.08ドル)で、

③割った値に100を掛けたもの(21.6÷20,809.08×100=0.1038…)が手数料の割合

自分が投資を開始した初期の頃は1~2%の間ぐらいが多かったのだが、投資を開始して5年目ぐらいからその値が1%をほとんど切るようになった。楽天証券及び前身のDLJディレクトSFG証券で何度か米国株式購入手数料の改定などもあったので、それなりには注意を払っている。

もし今の楽天証券の手数料形態で購入する場合を考えてみるか。

約定代金の0.486%または最低手数料5.4ドルなので、

約定代金200ドルの場合:最低手数料5.4ドルが適用、手数料割合は5.4÷200×100=2.7%

約定代金300ドルの場合:最低手数料5.4ドルが適用、手数料割合は5.4÷300×100=1.8%

約定代金500ドルの場合:最低手数料5.4ドルが適用、手数料割合は5.4÷500×100=1.08%

約定代金1,110ドルの場合:最低手数料5.4ドルが適用、手数料割合は5.4÷300×100=0.486%

という具合で約定代金が1,110ドルを超えると、割合の0.486%が適用される感じか。それ以下の場合は500ドルで1%、300ドルでも1.8%と2%を切るぐらいか。

今の手数料体系に自分の許容ルールを当てはめると、投資のやり方が変わっていたかもしれないなあ、とは思う。投資金額が少なくとも手数料の点にあまり気を遣わずに株式投資が始められるのではないだろうか。

取得価額の計算(複数の平均)

バイアンドホールドを長期間行っていると同じ銘柄を何度か買うことになるのだが、その平均取得価額は以下の様に求めている。

①それぞれの購入時の「受渡金額」の「支払」にあるドルベースの金額の合計を、

②それぞれの購入時の「数量」の合計で割ったものが平均取得価額(手数料込み)

この平均取得価額は自分に取って重要で、投資のタイミングの際(投資資金が貯まったともいう)に市場の株価をこれと比べて最も割安感があるものを買い足すのが基本になっている。

損益の計算

このブログでは過去データを整理/考察しているので、色々なところで損益のプラス/マイナスの記述をしている。

当てはめる値が違っているが、使っている計算式のベースは同じもの。以下に列挙する。

現在株価に対する平均取得価額の損益

(現在価格-平均取得価額)/平均取得価額*100=損益(%)

この値はブログ内のポートフォリオの「取得価額比(%)」に使用している。

累計投資に対する現在の損益

(現在の総資産-累計投資額)/累計投資額*100=損益(%)

この値はブログ内のまとめの「損益(累計投資と資産より)」に使用している。

その他

その他にも同じ計算式のベースを利用している。

例えば前月との為替レートの比較であれば、

(現在為替レート-前月末為替レート)/前月末為替レート*100=為替レート変動割合(%)

といった形で計算している。


まとめ

こうして計算式をまとめてみると、単純で種類も少ない計算式しか使っていないなあ、と認識させられる。計算式が複雑で多ければ良いというものでもないが、もう少し種類があると思っていた。

あくまで計算式は自分の投資スタイルに必要なデータを整理するものだと思うし、今のところ総資産はプラスになっているので、自分のスタイルで投資をするにはこの程度の計算で十分であると思う。逆に言うとこれらの計算式を用いて作成されるデータは、自分にとっては投資をする上で必要不可欠であると思うので、今後も欠かさずに用いていこうと思う。またたまにはこのように計算式自体をチェックして、その内容と自分の認識に齟齬がないかも確認することにしよう。

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