ゼネラルエレクトリック株2020年10月22日の5%超上昇まとめ

はじめに

掲題の通り、2020年10月22日のゼネラル・エレクトリック(GE)株は5%超の上昇。

決算発表時期なのでGEの決算発表日を見落としていたかと思ったのだが、GEの決算発表日は2020年10月28日と1週間後であり、やはり決算発表を受けての株価上昇では無かった。

何故GE株が10月22日に急上昇したのか確認しておく。


ブルームバーグの報道

どうも10月22日のGE株の上昇はブルームバーグの報道を受けての事だったらしい。以下にブルームバーグの報道を引用・抜粋する。

  • Wuhan Boiler Group Co. is considering acquiring General Electric Co.’s controlling stake in a steam power business in China, according to people familiar with the matter.
    事情に詳しい人によると、武漢鍋炉集団はゼネラル・エレクトリックの中国における蒸気発電事業の支配権の獲得を検討しています
  • The state-owned firm is interested in buying the 51% stake in Wuhan Boiler Co. from GE, said the people, who asked not to be identified as the discussions are private.
    国営企業はGEから武漢鍋炉集団の51%の株式を購入することに関心を持っていると、議論が非公開であるとして特定されないよう求めた人々は述べた
  • Wuhan Boiler Group is the second-biggest shareholder of the business with a 6.9% stake. A deal could value GE’s stake in Wuhan Boiler at a few hundred million dollars, one the people said.
    武漢鍋炉集団は6.9%の株式を保有する2番目に大きな株主です。ある人によると、この取引は武漢鍋炉集団に対するGEの株式を数億ドルで評価する可能性があります
  • Deliberations are at a preliminary stage and might not lead to any transaction, the people said. A representative for Wuhan Boiler didn’t respond to requests for comment, while a representative for GE declined to comment on speculation.
    審議は準備段階にあり取引につながらない可能性があると人々は述べています。武漢鍋炉集団の代表はコメントの要求に応じず、GEの代表は憶測についてコメントすることを拒否しました
  • A deal could come as China outlines its ambitions to cut small-scale coal burning to combat pollution. GE also plans to stop supplying equipment to new coal-fired power plants, exiting a market that relies on the dirtiest fossil fuel to focus on gas turbines and renewable energy equipment. Wuhan Boiler Co. is part of GE’s steam business.
    中国は汚染と戦うため小規模の石炭燃焼を削減するという野心を描いているので、合意が成立する可能性があります。 GEはまた、新しい石炭火力発電所への機器の供給を停止し、最も汚れた化石燃料に依存する市場から撤退してガスタービンと再生可能エネルギー機器に焦点を当てる予定です。武漢鍋炉集団はGEの蒸気事業の一部です

まとめ

この報道が市場に好感されてGEの株価が急上昇したようだ。上記ブルームバーグの報道以外の報道は無いのだが、GEが蒸気発電事業の売却を検討しているという報道は2020年1月にも同じブルームバーグによってなされている。その際の報道では、

「社外秘の情報だとして、匿名で話した関係者によると、同社は今後数カ月で蒸気事業に対する買い手の関心度を測る計画。最終決定は下されておらず、売却しない可能性もあるという」

とされていた。

GEの前四半期の決算発表ではAviation(航空機事業)共にPower(電力事業)部門の低調さも目立っており、今回の報道通りに資産売却に至ればフリーキャッシュフローへ寄与すると共に低調な事業を切り離せるという事でGEにとってはプラスに働く可能性が高い。

あくまで匿名筋の情報に過ぎないが、上記の様な事を踏まえると売却が成立する可能性はそれなりにありそうに思えるので今後の報道に注意しておきたい。

それにしてもGEは

GE、SECが民事訴訟を起こす可能性(2020/10/7)

GE、ウェルズ・ノーティス受領発表後の株価(2020/10/9)

といったマイナスに働きかねない報道もありながら、10月に入ってから昨日10月22日時点で23.6%上昇している。

この調子が本物なのかどうなのか。2020年10月28日の決算発表が非常に気になるところ。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメントの入力は終了しました。