前回購入時からの状況整理
前回購入した2019年9月下旬以降の状況を簡単に整理してまとめておく。
月初に発表された9月の米ISM製造業景況指数が8月に続いて50を割り、かつ市場予測より低かったため大きく下落して不穏な月のスタート。しかし、10月15日に予定されていた対中関税引き上げの先送りや、月末の米利下げ決定などにより上昇。
2019年11月は特段市場全般に関わる大きなニュースはなかったと思うのだが全体的に上昇。米中交渉への期待感からだったのだろうか。
- 2019年12月
今月は懸念されていた12月15日に発動予定だった米国の対中関税第4弾が回避されたのが大きいか。とはいえ米ISM製造景況指数は4ヶ月連続で50を割っているのが気にかかる
いろいろ不安要素はあるのだが、ここ最近はダウ最高値更新のニュースがヘッドラインを飾ることが多く、前回購入からの3ヶ月間は市場も自分のポートフォリオも全体としては概ね堅調に推移している。
今月はどの米国株を購入するのか
今回の基本スタンスも、以下の3点を中心に購入を検討した。
- 割安と自分が考える銘柄
- 配当率の高いもの
- 集中ではなく分散で
12月24日米国市場終値での自分のポートフォリオにおける取得価額比ワーストは以下の通り。購入後のデータだが、大きく変動はしていないはず。
前回購入時と同じく取得価額比ワースト3のJCペニー(JCP)、ケマーズ(CC)、ゼネラル・エレクトリック(GE)は割安と言える状況ではないと思う。JCPは状況改善せず。ケマーズとゼネラル・エレクトリックは3ヶ月前と比べると株価が上昇してはいるのだが、ケマーズもゼネラル・エレクトリックも直近まとめたような理由から購入対象外。
12月24日米国市場終値で配当率が高いものは以下の通り。
両方に入っているのは、ケロッグ(K)、クラフト・ハインツ(KHC)、コカ・コーラ(KO)、アルトリア・グループ(MO)、AT&T(T)、エクソン・モービル(XOM)の6銘柄。今月はこの6銘柄を中心に追加購入を決めることにした。
ケロッグ(K)
前回購入検討時の株価は63.90ドル、2019年10月29日に発表された四半期決算発表後の株価は62.87ドル。昨日12月24日の終値が68.93ドルと決算発表後は堅調に推移していた。
クラフト・ハインツ(KHC)
前回購入検討時の株価は27.93ドル、2019年10月31日に発表された四半期決算発表後の株価は32.33ドル。昨日12月24日の終値が31.98ドル。決算内容が好調でその際には前日比10%を超える大幅上昇をしたのだが、11月になってアナリストが投資格付けを引き下げている。
コカ・コーラ(KO)
前回購入検討時の株価は54.30ドル、2019年10月18日に発表された四半期決算発表後の株価は54.78ドル。昨日12月24日の終値が54.71ドルとほぼ変わらず。安定しているともいえるが、逆にこの3ヶ月のダウやS&Pの上昇具合を考慮するとよろしくないパフォーマンスであるとも言える。
アルトリア・グループ(MO)
前回購入検討時の株価は40.73ドル、2019年10月31日に発表された四半期決算発表後の株価は44.79ドル。昨日12月24日の終値が50.28ドルと上昇。四半期決算で電子タバコJUULの評価損などを計上して下落し、その後も電子タバコ関連の規制報道が続いているのだが、株価自体は上昇。ここでJUULの評価損を計上したことが逆に良かったのかもしれない。また11月中旬に従来のタバコに関するニコチン規制案が撤回されたことも影響しているのだろうか。
また前回米国株を購入したタイミングでは懸念材料であった、アルトリアとフィリップ・モリスの合併が断念という発表がなされている。
AT&T(T)
前回購入検討時の株価は37.38ドル、2019年10月28日に発表された四半期決算発表後の株価は38.49ドル。昨日12月24日の終値が38.96ドルと微増。四半期決算時にある程度具体的な今後3年の計画が発表され上昇したものの、11月にアナリストが投資格付けを引き下げたため大きく下落し、そこから徐々にまた株価は上昇している
エクソン・モービル(XOM)
前回購入検討時の株価は71.14ドル、2019年11月1日に発表された四半期決算発表後の株価は69.60ドル。昨日12月24日の終値が70.02ドルと微減。特に目新しい情報はなし。前回購入時の配当が入って来るようになった12月に購入に関して少し考えてはいた。
結局2019年12月はどの米国株を購入したのか?
以下は、上に挙げた銘柄を自分の観点から簡単にまとめたもの。
ティッカー | 会社名 | 取得価額比 | 配当率 | 備考 |
K | ケロッグ | △ | △ | 配当率が他銘柄と比べて低い |
KHC | クラフト・ハインツ | △ | 〇 | まだ方向性が見えない |
KO | コカ・コーラ | △ | △ | 配当率が他銘柄と比べて低い |
MO | アルトリア・グループ | △ | ◎ | タバコ市場の不透明要素多い |
T | AT&T | △ | 〇 | 自分のポートフォリオに占める割合 |
XOM | エクソン・モービル | ◎ | 〇 | 原油価格の影響 |
ここから配当率が他の銘柄と比べて1%以上少ないケロッグとコカ・コーラは今回は見送り。自分にとってはまだ先行きが見えないクラフト・ハインツもパス。AT&Tは購入しても、と思わないでもないのだが、自分のポートフォリオと年齢を考えると、AT&Tにこれ以上集中してしまうのはなあ、という気持ちが優先されるのでやはりパス。
ということで前回購入したXOM、前々回購入したMOが候補として残る。
エクソンもアルトリアも色々考えるところはあるのだが、自分のポートフォリオからの観点で、
①エクソンへの投資額はそれなりに既に大きい(約9万ドル)。一方アルトリアは1.7万ドル
②アルトリアの配当率がエクソンに比べて1%以上高い
③前回MOを購入対象から外した理由であるフィリップ・モリスとの合併がなくなり、その点に関する不透明感はなくなった
といった点を考慮した結果、アルトリア・グループ(MO)を購入することにした。
実際の購入に関しては、まずいつもの通り100万円の入金。
そしてドルの購入。
これに3ヶ月分の受取配当を加えたドルでアルトリア・グループ(MO)の購入。
今回も成行で米国市場開場前に購入指示を出して、開場と共に約定完了。
約定の受渡代金は16,759.6ドル。今回は330株購入で手数料は22ドル。手数料込みの購入価額は@50.7867ドル、手数料の割合は0.13%ということになる。
今までのアルトリア・グループの購入履歴は以下の通り。
2002年3月:PM(フィリップ・モリス)を30株購入
2003年1月:商号がフィリップ・モリス(PM)からアルトリア・グループ(MO)に変更
2003年3月:MO(アルトリア・グループ)を70株購入
2007年4月:MO(アルトリア・グループ)10株に付き、KFT(クラフト・フーズ)6.94株付与
2008年4月:MO(アルトリア・グループ)1株につき、PM(フィリップ・モリス)1株付与
上記スピンオフなどを踏まえた2008年4月までのMOへの投資は、購入金額1,270.325ドル。取得株数100株。取得価額@12.70325ドルとなる。
2019年6月:購入金額16,385.8ドル。取得株数340株。取得価額@48.1935ドル
合計の購入金額は34,415.73ドル、総取得株数は770株。今までの平均取得価額は@44.69575ドルとなった。
まとめ
ということでアルトリア・グループ株を購入したのだが、今回もかなり迷った。エクソン・モービル株でもよかったかなあ、と思わないでもない。
ただ、株価がどうなるかは分からないが、今回の追加購入が反映されるアルトリア株の受取配当は1.75倍になるはず。前回10月の税引後受取配当が28,398円だったので、49,697円になることが期待できる。その点を考えれば全体的に大きく失敗する可能性は少ないだろう。
とここまで書いてふと権利落日はいつかと思って調べてみたら楽天証券では、
となっていたので、残念ながら次回のアルトリア配当は今回の購入分は加算されず440株分のまま。まあ権利落日まで株式購入の検討要素に加えると銘柄選択がより難しくなるし、自分の投資はあくまで長期投資/バイアンドホールドなので、これは仕方がない。