クレイグ・モフェット氏がAT&Tを格下げ(2019/11)

はじめに

今朝自分のポートフォリオを確認したところ、主力株のAT&T(T)が4.11%の大幅下落だった。

下落した理由は表題の通りアナリストの投資格付けが引き下げられたため。その詳しい内容を整理しておくことにする。


2019年11月19日のクレイグ・モフェット氏のAT&T格下げ内容

MoffettNathansonの上級アナリスト、クレイグ・モフェット(Craig Moffett)氏がAT&Tの格付けを「Neutral(中立)」から「Sell(売り)」に格下げしたことが、昨日のAT&T株の主要因。

以下、クレイグ・モフェット氏がAT&Tの投資格付けを格下げした主な理由を投資家向けノート及び報道より引用・抜粋。

  • We believe the time has come when the market will start paying attention to fundamentals again,” the analysts said. “At first glance, AT&T’s top line target of 1% to 2% growth doesn’t seem overly ambitious. Nor does AT&T’s 2020 guidance for stable margins. But the more we peel back the layers of AT&T’s various business segments, the more we worry that AT&T has overpromised.”
    「市場がファンダメンタルズに再び注意を払い始める時が来たと信じています」
    「一見、AT&Tの1%から2%の成長という目標も、AT&Tの2020年の安定したマージンのガイダンスも過度に野心的ではありません」
    「しかし、ATTの様々なビジネスセグメントのレイヤーをつまびらかにするほど、ATTが過度に約束していることが懸念されます」
  • AT&T’s core wireless market appears to be growing more competitive, Moffett said, which could eat into growth, and the company’s other businesses don’t look promising.
    AT&Tの中核であるワイヤレス市場は競争が激化しており、成長をむしばむ可能性があり、同社の他のビジネスは有望に見えません
  • A year ago, AT&T promised to deliver ‘EBITDA stability’ for the Entertainment Group in 2019,” Moffett wrote. “They have delivered on that promise… but at a horrific cost.” The analyst continued, “they virtually shut down spending on new customer acquisition, further contributing to margin expansion.”
    1年前、ATT2019年にエンターテインメントグループに「EBITDAの安定性」を提供することを約束しました」
    「AT&Tはその約束を果たしましたしかし恐ろしい費用で」
    「AT&Tは新規顧客獲得のための支出を事実上止めることで、さらなる利益率の拡大に貢献している」
  • “predictably driven subscriber declines dramatically higher. We think the chickens will come home to roost in 2020.” The company will likely begin 2020 with 15% fewer premium video subscribers than at the start of 2019, the analyst added. “The Entertainment Group, in short, is a cancer,” he summed up.
    「(その結果)予想以上に加入者の減少が劇的に増加しました。我々は2020年にAT&Tはその報いを受けると考えています」
    AT&Tは2020年は2019年より15%少ないプレミアム動画チャンネル登録者となる可能性が高いと付け加え、
    「要するに、エンターテインメントグループは癌です」と要約している

まとめ

そもそもクレイグ・モフェット氏は、通信や動画ストリーミング、ケーブルTVなどの分野では著名なアナリストであり、氏のこういった発言、投資格付けが昨日のAT&T株価に大きな影響を及ぼしたと言える。

基本的には、先月AT&Tが四半期決算と同じタイミングで発表した3年計画の実現性に疑問を呈し、投資格付けを引き下げているようだ。モフェット氏が説明しているところは、個人的にはなるほどと思われるところもあるが、一方で、アナリストの分析がいつも正しいとは限らないので、モフェット氏の分析をAT&Tが覆してくれることを期待したい。

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