【シティ株の下落が目立った月】2023年8月末米国株資産

投資開始からの期間

2001年7月から数えて266ヶ月目(22年2ヶ月目)。


資産動向考察

2023年8月末の円ベース資産は以下の通り。

2023年8月末の円ベース資産は前月末に比べて約24万円(約0.2%)の増加。ただし8月には米国株の配当金約70万円があったので、それを差し引くとやや減少。そして後述する様に為替のドル高の恩恵も受けている。

2023年8月の市場推移

【ダウ工業平均】

2023年7月末終値:35,559.53

2023年8月末終値:34,721.91

2023年7月末/2023年8月末終値差異:2.36%下落

【S&P 500】

2023年7月末終値:4,588.96

2023年8月末終値:4,507.66

2023年7月末/2023年8月末終値差異:1.77%下落

【NASDAQ】

2023年7月末終値:14,346.02

2023年8月末終値:14,034.97

2023年7月末/2023年8月末終値差異:2.17%下落

2023年8月の米国株式市場はダウ工業平均が2.36%、S&P 500が1.77%、NASDAQ総合が2.17%いずれも下落という結果になった。先月、先々月は3市場とも3%を超える上昇だったが8月に入ってペースダウン。

それでも上のチャートを見ると中旬まで下落傾向にあったのが最終週に上昇に転じていることは、このまま下落傾向が続くのではという懸念をやや和らげている。この持ち直しが継続するのか一時的なものなのかが気になるところ。

8月にあった主な出来事

  • 米企業の四半期決算がほぼ終了

これについては先月2023年7月のまとめを書いたのが所有銘柄の四半期決算を優先したため、8月下旬と遅い時期でありそこで既に言及しているため割愛。S&P 500構成企業の利益は市場予想を上回った企業が多かったが、売上が市場予想を上回ったのは2020年第1四半期以来の低水準とのこと。

  • 米国債利回りの変動

先に述べた8月中旬にかけて米国市場が下落傾向となったのは、恐らくこの米国債利回りが関係していたのだろう。以下は7月末、8月中旬、8月末の米国債利回りをピックアップしたもの。

相変わらず短期債(2年債)より長期債(10年債)の利回りが低い逆イールド現象が続いているのはさておき、7月末から中旬にかけて利回りが上昇したが月末には前月末とほぼ同程度の水準にまで低下している。すなわち月初から中旬にかけては株式市場から債券市場に資金が流入して債券利回りは上昇して株式市場は下落したのが、下旬には債券市場から株式市場へ資金が戻り、債券利回りが低下したということになるのだろう。

下旬に債券市場から株式市場へ資金が戻った要因は次のジャクソンホール会議でのパウエル議長の講演が要因だろう。

  • ジャクソンホール会議でのパウエル議長講演

これについては

パウエル議長のジャクソンホール講演と市場動向(2023/8)

でまとめているが、利上げについてはこれまで以上によりデータやリスク管理に熟考が必要だとの姿勢を打ち出したことから市場はやや上昇し、国債金利はやや低下するという結果になり、それが8月末まで続いたということになる。

ただこれまで以上にデータを重視するということは、市場は今後の米国経済指標により神経質になり結果次第では市場が大きく動く可能性が高まることになるだろう。

  • その他

その他自分の所有株では

またボーイング(BA)737MAXに新たな不具合(2023/8)

ワーナーブラザース(WBD)の複数映画が公開延期(2023/8)

と株価が大きく下落し今後の先行きに不安を抱かせるニュースがあった。逆に決算結果以外に株価上昇や今後に期待が持てるニュースはなし。

ポートフォリオ

2023年7月末と2023年8月末の自分の米国株ポートフォリオは以下の通り。

【2023年7月31日】

【2023年8月31日】

2023年8月に10%を超える上下動のあった銘柄は以下の3銘柄。

シティグループ(C):13.4%下落

シスコ・システムズ(CSCO):10.2%上昇

コルテバ(CTVA):10.5%下落

自分のポートフォリオに占める割合の大きいシティグループが大きく下落。この2023年8月の下落でシティの取得価額比は僅か1.12%上昇と取得価額比マイナスが視野に入る状況になってしまっている。前月2023年7月に配当増を発表したシティだが、この株価の調子で配当が維持できるのか先行きが不安となってくる株価水準。ちなみに同じ米銀株のJPモルガン・チェース(JPM)も7.4%下落と市場よりも低調だったので、シティ個別の要因というよりは米銀株全体の傾向だろう。

所有25銘柄中7銘柄が上昇、18銘柄が下落となり2023年8月は全般的に低調。ポートフォリオ全体では前月比約4万5000ドル、割合にすると4.2%の減少となっている。

中でも上述のシティだけで約3万7000ドルの減少となっており、市場に比べて自分のポートフォリオの下落幅が大きかったのはこれが主な原因。更に問題なのはシティが回復する兆しが見えないこと。


為替

先月終値:2023年7月31日 1ドル=142.28円

今月終値:2023年8月31日 1ドル=145.53円

2023年8月のドル円為替レートは前月に比べて1ドルあたり3.25円、割合で言うと2.23%のドル高。先月2023年7月は3ヶ月続いたドル高からドル安となったのだが、2023年8月は再びドル高に転じている。

このドル高(と配当)のおかげでポートフォリオのドルベース資産は約4%減少しているにもかかわらず、円ベースの資産は冒頭の通り前月比微増となっている。


まとめ

累計投資:80,000,000円(今月追加投入なし)

米国株:151,378,857円

外貨MMF:50,521円

USドル:2,114,288円

日本円:1,210,115円

資産:154,753,781円

累計損益(累計投資と資産より):74,753,781円/93.4%

累計引落額:9,500,000円(今月引落しなし)

繰り返しになるが、2023年8月はドル高、配当の恩恵を受けて円ベース資産は前月末から微増だったが、ドルベース資産は市場より大きい4.2%の減少。為替がどう動くかは予想できず、ドルベースの資産が大きく減少したのは今後の不安材料。

特に気が付けばシティが取得価額割れとなってもおかしくない状況で、取得価額を割ることになれば恐らく2012年12月以来10年以上振りの事となる。2012年12月頃のシティは、サブプライム問題や欧州債務(ソブリン)危機からの回復が始まったあたりで、当時は一株当たり@0.01ドルの四半期配当。資本状況などもあって現在との単純な比較は出来ないのだが、それにしても今後の株価や配当に不安を抱かせる状況には違いない。何とか9月はシティの株価が持ち直し、それに伴って全体のドルベースポートフォリオも増加してくれるといいのだが。

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