2021年7月のOPECプラス会合が合意(2021/7/19)

はじめに

2021年7月のOPECプラス会合は

2021年7月のOPECプラス会合はまとまらず会議延期/延長

2021年7月5日に延期/延長されたOPECプラス会合が中止

でまとめたように中止となっていたのだが、この週末に掲題の通り進展があった。

以下にその内容を確認し整理しておく。


2021年7月18日のOPECプラス合意内容

以下は主にロイターの報道より引用・抜粋。

  • 18日のOPECプラス閣僚級会合で、協調減産を2021年8月から12月まで毎月日量40万バレルずつ縮小することで合意
  • 2022年5月以降の新たな生産枠割り当てについても、サウジアラビアなどがアラブ首長国連邦(UAE)の要求を受け入れたことで合意がまとまる
  • 当初2022年4月までとしていた協調減産合意を22年末まで延長することでも合意。新型コロナの変異株の影響などで世界経済の回復が停滞した場合の対応余地を残す
  • OPECプラスは今後も閣僚級会合を毎月開催し、12月には市場レビューも行う。次回会合は9月1日

まとめ

減産縮小が合意されたことにより原油先物価格は下落することになりそう。過去1ヶ月のニューヨーク原油先物価格を見てみると

7月6日のOPECプラス会合中止の際は今後の原油生産体制の不透明感などもあって下落したものの、その後は米原油在庫の減少見通しなどもあって上昇。そして14日にはサウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)が供給拡大に向け歩み寄ることで一致したとの一部報道があり、再び原油先物価格は下落。そして今回の減産縮小の合意発表により原油価格は更に下落している。

これでOPECプラスの減産協調体制の崩壊という事態はひとまず回避できたのは市場全体にとっては良い材料だろう。2、3日は原油先物価格が乱高下するかもしれないが、少なくとも7月頭から続いた今後の原油生産に関する先行き不透明感はある程度払拭されたので、しばらくすると落ち着くだろう(ただしCOVID-19(特に変異株)の状況とそれに伴う景気回復見通しは未だ不透明ではあるのだが)。

ただ自分の所有銘柄であるエクソン・モービル(XOM)にとっては短期的には厳しい。

7月のエクソン株は原油先物の上昇には乗り切れず、下落にはきっちりと連動して株価が下落してしまっている。本日19日(月)も恐らくそれなりに大きく下落するのだろう。

とはいっても年初来で見ればエクソン株は

それなりに上昇しているので、7月に入ってからニューヨーク原油先物価格より低いパフォーマンスとなっているのが気に掛かりはするものの、まだ許容範囲にあるとは言えるだろう。

後は7月30日に予定されている2021年第2四半期決算がどうなるか。取締役会メンバーの入れ替えがあった影響で何かサプライズがあるのだろうか。

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