2021年7月16、19日の米国市場下落に関する覚書

はじめに

先週末の7月16日(金)と昨日19日(月)の2日間で自分の米国株資産が円ベースで

【15日米国市場閉場後】

【16日米国市場閉場後】

【19日米国市場閉場後】

と約570万円ほど減少してしまった。S&P 500も16日が0.75%、19日が1.59%いずれもマイナスとなっている。

以下にその原因についてまとめておく。


2021年7月16、19日の米国市場下落の要因

いくつかの要因は少し前から懸念していたものもあるが、ここにきて新たに市場へのマイナス要因として考慮するべきことも出てきた様に思う。

少し前から懸念していた要因

  • インフレ懸念
  • 米国債の長短金利差縮小

これは2021年6月末の自分の資産まとめで触れた通り。7月に入っても米国市場に影響を及ぼしている。

新たな要因

  • COVID-19(デルタ変異株)に対する懸念の再燃

米国での感染者/死亡者数がワクチン接種の進展と共に減少してきたこともあり、米市場に与える影響は落ち着いてきたと思っていたのだが、7月に入り特に先週位からまた状況が変わってきた様だ。

6月中旬では米国のCOVID-19新規感染者数の7日間あたり平均は1万2000人程度まで下がったのだが、現在は再び3万人を超えている。特にデルタ変異株の感染拡大で新たなロックダウンが実施され、景気回復が頓挫するとの懸念/報道も出るようになってきた。

米国に限らず世界全体で見ても感染者数は再び増加しており、COVID-19が再び市場の不安定要素となっている。


まとめ

ということで自分で想定/認識していた下落要因に加えて、COVID-19(変異株)の懸念が再燃という想定外の事態がありこの2日間の大幅下落につながったようだ(細かいところではOPECプラスの合意によりエネルギー株下落というのも重なった)。

再燃したCOVID-19の拡大に関しては、バイデン大統領が演説で「ワクチン接種率の低い4つの州の感染者数が全体の4割を占めた」と発言しているので、接種率が更に進めば感染拡大を抑えられるのかもしれないが、一方で比較的ワクチン接種率が高いニューヨークなどでもデルタ株による新たな感染拡大への懸念を表明しているので判断が難しいところ。

さらに厄介なのはただでさえインフレ懸念及び米国債の長短金利差縮小で不安定な市場が、COVID-19の懸念再燃で更に不安定になる可能性があること。どれか一つでも市場に影響を及ぼす要因が相互に絡んでくると、今回の様に再び大幅下落につながるかもしれない。

元々6月のまとめ

「7月は4~6月期の決算発表が本格化するのだが、先に述べた様に銀行株の決算が芳しくないことが予想されることや、インフレ懸念が決算により明確に反映される可能性もあるので、正直あまり芳しくない月になりそうな気がする。」

と書いてはいたものの、COVID-19が加わって想定していたよりも7月は悪くなる可能性が高くなってしまった。この状況を受けて米政権、FRBが何らかの対応をして市場が安定してくれるといいのだが。

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