はじめに
先週
2021年7月のOPECプラス会合はまとまらず会議延期/延長
で7月のOPECプラス会合がUAEの反対で予定通り進まず延期となったことについてまとめたが、結果は冒頭の通り5日(月)に延期/延長となった会合が中止となってしまった。
以下に前回からのアップデートをまとめておくことにする。
前回からのアップデート
以下各種報道より情報を整理してみる。週末時点での状況は2021年7月のOPECプラス会合はまとまらず会議延期/延長にまとめた通り。
- 8月以降の産油政策で合意に至らず、5日(月)に予定していた閣僚級会合を中止
- サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)の対立が週末の非公式の協議でも解消できなかったため
- OPEC事務局長の発表文によると、OPECプラスは次回会合の日程でも合意できず
ニューヨーク原油先物価格
この状況を受けて元々OPECプラス会合が終了する予定であった7月1日を含めた過去数日のニューヨーク原油先物価格を見てみると以下の様に推移している。
7月1日(木):
前回も書いた様にOPECプラス会合が合意に至らなかった報道を受けて上昇。理由はOPECプラス会合が合意に至らないと生産枠を2022年4月まで維持するという既存の条件(つまり減産幅を縮小しない)に戻ることになり、結果原油価格が上昇すると連想されたためだろう
7月2日(金):
会合が7月5日(月)に延期されたこともあり、明確な上下動はなし
7月5日(月):
ニューヨーク原油先物はアメリカ独立記念日のため休み。先に述べたようにOPECプラスは合意に至らず
7月6日(火):
再開(現地時間7月6日の0時スタート)されたニューヨーク原油先物は2ドル近い大幅上昇で始まる。ただ米国市場開場(9時半)の前から急速に下落し、上昇した2ドル分を上回るマイナス。最初は7月1日の上昇と同じ理由で上昇したと思われるが、その後は米市場開場前に発表された米供給管理協会(ISM)の6月の非製造業総合指数が60.1(予想は63.5)と2月以来の水準に鈍化したことなどが影響して下落したのではないかと思われる
まとめ
ということで懸念していたOPECプラス会合はまさかの中止という事態になってしまった。
何度も書いている通り、
OPECプラス会合合意に至らず⇒減産縮小行われず⇒原油価格上昇
という流れが基本線だとは思うが先日も書いた通り、
「原油価格の高騰、つまりインフレが過度に進むとエクソン株は上昇しても、市場全体は低迷する恐れが出てくる」
といった状況に陥る可能性もある。この原油に関する不透明/不安定な状況は各国にとっても好ましくないはずで、最新の報道では米政権がサウジやUAE、その他の関係国の当局者と多くのハイレベルな話し合いを持った(サキ大統領報道官の発言)り、ロシア大統領府の報道官がプーチン大統領がOPECプラスの首脳らと直ちに連絡を取る計画はないが、作業は進行中などと発言したりしているので、別途会合が設定される可能性もある。
いずれにせよ、早いところこの原油価格の不透明感が払拭されて欲しい。
「7月は4~6月期の決算発表が本格化するのだが、先に述べた様に銀行株の決算が芳しくないことが予想されることや、インフラ懸念が決算により明確に反映される可能性もあるので、正直あまり芳しくない月になりそうな気がする。」
と書いたのだが、それに加えて原油価格の不安定さというのも7月の懸念要因として挙がってきてしまった。これは2021年7月は自分の資産が6月のまとめ時に思っていた想定よりも酷い状況になる可能性もあることを頭に入れて置いた方がよいかもしれない。