【配当金生活に向けて】2020年上半期米国株受取配当まとめ

配当金生活に向けて

2020年上半期各月の受取配当状況は以下を参照。

2020年1月米国株配当

2020年2月米国株配当

2020年3月米国株配当

2020年4月米国株配当

2020年5月米国株配当

2020年6月米国株配当

最新の年間受取配当状況はこちらを参照


上半期配当のポイント

ウォルト・ディズニー(DIS)株の配当据え置き(1月)、停止発表(5月)

2020年1月はウォルト・ディズニー(DIS)株の半期配当受取月で通常は、前年から配当増をするタイミングだったのだが、2020年は据え置きであった(配当の据え置き発表は2019年12月4日)。発表資料には明確な据え置きの理由は記されていなかったが、

  • “This has been a monumental year for The Walt Disney Company, marked by the launch of our new streaming service Disney+ and the completion of our acquisition of 21st Century Fox,”
    「今年は、ウォルトディズニーカンパニーにとって記念すべき年であり、新しいストリーミングサービスDisney +の立ち上げと21世紀フォックスの買収が完了しました。」

とあるように、新サービスと買収に関するキャッシュフローから配当を据え置きにしたのだろうと個人的には推測している。

そして5月には次半期の配当停止を発表している。これも新型コロナウイルスの影響でテーマパークの閉鎖が続いたので致し方ないところ。

と割と冷静に書いているが、これはウォルト・ディズニーの所有株数が150株と少なく、配当率も1%台で直近の半期受取配当実績が税引後で約1万円、年間でも2万円とまだ我慢できる範囲であることと、配当停止が次半期に限定されているためだろう。

今月(7月)から米国内のテーマパークが段階的に再開されるので、次半期の配当を期待したいところではあるが、コロナ「第2波」の懸念を考えると配当停止が長引く可能性もあるのではないだろうか。

ボーイング(BA)の配当停止発表(3月)

2020年3月にはボーイングが配当停止を発表

昨年来の737MAX型機の運航停止が未だ続いていたところに、新型コロナウイルスの影響で旅客需要が激減ということでこれも致し方ないだろう。下手をすると国有化の懸念もあったが2020年7月現在ではその可能性は低くなったことを思えば、配当停止で済んだのはまだマシだったと言えなくもない。

ただウォルト・ディズニーとは違ってボーイングは配当停止の期間を明言しておらず、配当停止が数年に及ぶのではないかと懸念している。ボーイング株は190株所有しており、直近の四半期配当(税引後)が約3万円弱。年間で12万円程の配当減となり、それが今後数年続くのは結構きつい。

運航再開へ向け制御システムのテストを行ったがそれが上手くいって737MAX型機が運航を再開したとしても、旅客需要がどこまで回復するかは非常に不透明でもあり、今後ボーイング株及び配当がどうなるかも不透明。この状況を考えると、株価などによってはボーイング株は売却するのも一つの手段ではあると思っている。

ストレステストを受けて銀行株配当の据え置き(6月)

FRBのストレステストの結果に関しては以下にまとめている。

2020年6月25日のFRB銀行ストレステスト結果と銀行株配当

シティグループ、JPモルガンのストレステスト結果(2020/6)

この結果、通常であればストレステストの結果を受けて1年に1度の配当増を発表していた自分の所有株であるシティグループ(C)とJPモルガン・チェース(JPM)の少なくとも次四半期の配当据え置きが決まってしまった(まだ正式発表はないが両銀行の減配は無いと思われる)。

ここ数年結構なペースで上昇してきた銀行株の配当が少なくとも次四半期停止というのは痛いところ。そして次四半期に配当増が出来るかどうかも今のところは不透明。これは甘んじて受け止めるしかないのだろうな。

ちなみにシティの配当増具合は、一昨年2019年の配当増のタイミングでまとめている。

2019年8月のシティグループ(C)受取配当増加と今後の展望

その際にも書いたが世界金融危機を乗り切って配当を再開してからは受取時配当で、

2015年3月:@0.01ドル

2015年5月:@0.05ドル、400%の上昇

2016年8月:@0.16ドル、220%の上昇

2017年8月:@0.32ドル、100%の上昇

2018年8月:@0.45ドル、40.6%の上昇

2019年8月:@0.51ドル、13.3%の上昇

となっていた。この傾向から2020年も割合は落ちるだろうけれども、それなりの配当増を期待していたのだが。シティは世界金融危機時に購入したこともあり株数が多いので、配当増が受取配当に大きく影響してくる。直近の四半期受取配当が税引後で約22万円なので、仮に5%増であったら四半期1.1万円、年間4.4万円の違いが出てくることになる。繰り返しになるが、この銀行株の配当据え置きが一時的なもので済んでくれればいいのだがこれも不透明。

今年になって配当据え置きが2銘柄

大体所有株は1年に1回増配をすることが多いのだが、今年になってそのタイミングで配当増を据え置いたのは上記の銘柄を除いてエクソン・モービル(XOM)、デュポン・ドゥ・ヌムール(DD)の2銘柄(ずっと配当据え置きの銘柄は除く)に留まっている。ただしエクソン・モービルは今後減配になる可能性が高いと思っているのだが、どうなるだろうか。

参考:1年以上配当据え置きの銘柄

ゼネラル・エレクトリック(GE):7四半期連続配当据え置き(@0.01ドル、配当率0.57%)

クラフト・ハインツ(KHC):6四半期連続配当据え置き(@0.57ドル、配当率5.00%)

ワブテック(WAB):13四半期連続配当据え置き(@0.12ドル、配当率0.82%)

ケマーズ(CC):8四半期連続配当据え置き(@0.25ドル、配当率6.38%)

*配当率は2020年7月6日閉場時の株価を基準

それでも受取配当増が5銘柄

先に気の滅入ることを書いてきたが、そんな中でも2020年6月末までで受取配当増が5銘柄。

AT&T(T):1.96%配当増(発表日2019年12月4日)

ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMY):9.76%配当増(発表日2019年12月5日)

コカ・コーラ(KO):2.5%配当増(発表日2020年2月20日)

シスコ・システムズ(CSCO):2.85%配当増(発表日2020年2月12日)

プロクター・アンド・ギャンブル(PG):6%配当増(発表日2020年4月14日)

とはいえ発表日を見ればわかるようにプロクター・アンド・ギャンブルを除いては、新型コロナウイルスの影響で株価が急落する前のものであるので、単純に喜んでばかりはいられない。


まとめと下半期への展望

2020年1~6月の主要配当データは以下の通り。

税引前ドルベース受取配当合計:22,277.41ドル

税引後ドルベース受取配当合計:15,995.60ドル

税引後円ベース受取配当合計:1,701,724円

平均受取為替レート:106.387

比較の対象として1年前の2019年上半期(1~6月)の同データをまとめてみる。

税引前ドルベース受取配当合計:19,554.24ドル

税引後ドルベース受取配当合計:14,033.30ドル

税引後円ベース受取配当合計:1,531,220円

平均受取為替レート:109.1133

1年前の上半期に比べると税引後ドルベースで約2000ドル、円ベースで約17万円程の増加。この1年間は配当率の高いアルトリア・グループ(MO)、エクソン・モービル(XOM)、ダウ・インク(DOW)を購入したことが、為替の影響を受けつつもこれだけ増加した要因だろう。

ただ、下半期がこの調子でいくとは思えない。先に挙げた配当停止がより顕著に出てくるし(上半期にはウォルト・ディズニーの配当、ボーイングの1回分の配当が含まれていたが、下半期には無くなる)、銀行株の配当増にも期待はできない。また所有株数の多いエクソン・モービル(XOM)の減配の懸念もある。そして今月から始まる所有銘柄の4~6月期決算発表内容によっては、これら以外の銘柄の配当据え置きや配当減の可能性も拭えない。

これらを踏まえると下半期の配当は上半期とほぼ変わらずぐらいと考えるのが妥当だろうか。定期購入した銘柄の配当分は増えて欲しいところだが、その分も上半期のような配当停止や配当減で相殺されてしまう気がする。

ただ、上半期の新型コロナウイルスの影響による資産の大幅下落を考えれば、資産が約30%減ったにもかかわらず、下半期の配当が上半期の配当と同程度であってくれれば実は上出来といって良いのではないだろうかとも思う。

下半期の配当は近年になく不透明感が漂うが、何とかここで書いた予想範囲内に収まって欲しいものだ。

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