2022年上半期米国株受取配当まとめ

はじめに

2022年も半分が過ぎたが今年はAT&T(T)株のワーナーメディア分離に伴う配当減があったり、ドル高が進行するなど配当金に関する変動が例年より激しかった。

この半年間の米国株受取配当をおさらいして、完全リタイア後の配当金生活見通しがどうなっているかを確認しておくことにする。

昨年2021年上半期のまとめは以下を参照。

2021年上半期米国株受取配当まとめ

2022年上半期各月の受取配当状況は以下を参照。

2022年1月米国株配当

2022年2月米国株配当

2022年3月米国株配当

2022年4月米国株配当

2022年5月米国株配当

2022年6月米国株配当


2022年上半期の受取配当

ドルベース

【2022年上半期(1~6月)ドルベース配当】

  • 税引前受取配当:21,979.41ドル
  • 税引後受取配当:15,782.50ドル

これに対し昨年同期(2021年1~6月)と昨年下半期(2021年7~12月)は以下の通り。

【2021年上半期(1~6月)ドルベース配当】

  • 税引前受取配当:23,467.98ドル
  • 税引後受取配当:16,849.50ドル

【2021年下半期(7~12月)ドルベース配当】

  • 税引前受取配当:23,891.42ドル
  • 税引後受取配当:17,153.48ドル

上記を整理し比較してみると以下の様になる。

税引前ドル配当税引後ドル配当税引後ドル差額税引後ドル変動率
2021年上半期23,467.98ドル16,849.50ドル
2021年下半期23,891.42ドル17,153.48ドル303.98ドル1.80%
2022年上半期21,979.41ドル15,782.50ドル-1,370.98ドル-7.99%

2022年上半期の税引後ドル配当は、1年前の2021年上半期からは1000ドル強の配当減、2021年下半期からは約1300ドルの配当減となっている。これは2022年5月の受取配当から先述のAT&T受取配当が約46%減少しているため。割合では2022年上半期の受取ドル配当が2021年下半期から約8%の減少となっている。

2022年下半期はAT&Tの配当減が2回影響(上半期は1回のみ)するので、1年前との比較では更に配当減が拡大することになる。1年前の2021年5月にAT&Tから発表があった時点で想定した減額に近いものであり、実務的にはキャッシュフローにも既に組み入れているため影響は限定的なはずだが、一方で精神的な面ではやはり気が滅入る。

円ベース

米国株で受け取る配当はドルベースなので円ベースの配当はあくまで受取時の為替レートであり、ドル配当を円変換する際のレートが実際に受け取れる円配当となる。

【2022年上半期(1~6月)円ベース配当】

  • 税引後受取時配当:1,912,083円
  • 税引後配当受取時為替レート:1,912,083円÷15,782.50ドル=121.1521円

【2021年上半期(1~6月)円ベース配当】

  • 税引後受取時配当:1,798,051円
  • 税引後配当受取時為替レート:1,798,051円÷16,849.50ドル=106.7124円

【2021年下半期(7~12月)円ベース配当】

  • 税引後受取時配当:1,903,446円
  • 税引後配当受取時為替レート:1,903,446円÷17,153.48ドル=110.9656円

上記を整理し比較してみると以下の様になる。

税引後受取時円配当税引後ドル配当受取時為替レート税引後円差額税引後円配当変動率為替レート変動率
2021年上半期1,798,051円16,849.50ドル106.7124
2021年下半期1,903,446円17,153.48ドル110.9656105,395円5.86%3.99%
2022年上半期1,912,083円15,782.50ドル121.15218,637円0.45%9.18%

2022年上半期の税引後円配当は、1年前の2021年上半期からは10万強の配当増、2021年下半期からは約9000円の配当増となっている。

先述の様にドルベースの配当は減少しているにもかかわらず、受取時の為替レートが1年前に比べて約9%、2021年下半期に比べても約4%ドル高になっているため円ベースの配当が増えるという結果になっている。

米国株個別銘柄雑感

2022年上半期の自分が所有している米国株で受取配当に変動があったのは7銘柄。

【配当増6銘柄】

ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMY):一株当たり税引前四半期配当@0.49ドル ⇒ @0.54ドル、10.2%増

ワブテック(WAB):一株当たり税引前四半期配当@0.12ドル ⇒ @0.15ドル、25%増

デュポン・ドゥ・ヌムール(DD):一株当たり税引前四半期配当@0.3ドル ⇒ @0.33ドル、10%増

コカ・コーラ(KO):一株当たり税引前四半期配当@0.42ドル ⇒ @0.44ドル、5%増

シスコ・システムズ(CSCO):一株当たり税引前四半期配当@0.37ドル ⇒ @0.38ドル、3%増

プロクター・アンド・ギャンブル(PG):一株当たり税引前四半期配当@0.8698ドル ⇒ @0.9133ドル、5%増

【配当減1銘柄】

AT&T(T):一株当たり税引前四半期配当@0.52ドル ⇒ @0.2775ドル、46.6%減

これらに自分が所有している株数を加味するとドルベースの税引前四半期配当の変化は以下の様になる。

ティッカー最新税引前一株当たり配当所有株数最新税引前受取配当増配前税引前受取配当差額
BMY0.542,2001188.001122.0066.00
WAB0.15203.002.400.60
DD0.338528.0525.502.55
KO0.44370162.80155.407.40
CSCO0.3810038.0037.001.00
PG0.9133129117.82112.205.61
T0.27757,9902217.234154.80-1937.58

ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMY)株はそれなりに多く所有しているが、10%の配当増であっても四半期での変化は66ドルに過ぎない。年間では264ドルとそれなりになるが、やはりAT&T(T)の配当減の影響が大き過ぎる。


まとめ

2022年上半期の税引後配当は

  • ドルベースでは前半期(2021年6~7月)に比べて8%減(1,400ドル減)
  • 円ベースでは前半期(2021年6~7月)に比べて微増(0.45%増、8,600円増)

というドルベースでは想定通り、円ベースでは想定外の結果となった。まさかこれ程ドル高が進行するとは思いもよらなかった。為替レートのドル高進行が無ければかなり不安な心持になっていただろう。

2022年上半期は為替のおかげでAT&Tの大幅配当減を上手く乗り切れたが、2022年下半期はどうなるのか。想定としては

  • AT&Tの配当減が2022年上半期は1回だったのが、下半期は2回になるため配当減が拡大する
  • 為替レートがどちらに振れるのか見当もつかず、更なるドル高になる可能性もあればドル安になる可能性も考えられる
  • 最近の米国市場の低迷を考えると、配当据え置きや配当減、そして配当増もそれ程ではなく、ドルベースでの配当が伸びない可能性

といった点が思い浮かび、あまり期待は持たない方がいい気がする。とはいえ現在の配当レベルを維持してくれれば配当金生活は成り立つ想定なので、配当を産み出してくれている自分の現在ポートフォリオを変えるレベルまでには悪化しないで欲しい。

最後に配当金については月次、確定申告時の年次、そして配当金の見通しについて逐次確認しているが、完全リタイア生活に入った現在では今回の様に半期というタイミング/視点での配当金確認も自分に取っては有効な気がする。

ある程度の頻度で配当(つまり完全リタイアした自分としては収入)を確認しないと不安になるし何かあった時の対応が遅れる可能性がある。また逆に頻度が高過ぎるのも変わり映えがしないので、今後もこれ位の間隔で配当を確認していくことにしよう。

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