ボーイング(BA)の航空機納入が3年振りの高水準(2022/7)

はじめに

自分が所有しているボーイング(BA)株は、4月の2022年第1四半期決算発表で大きく値を下げて以降市場の下落もあって冴えない状況が続いている印象だった。

ところが昨日のボーイング株は

珍しく7%を超える大幅上昇。

調べてみると掲題の様に2022年6月に納入された商用航空機が2019年3月以来の高水準であったことが明らかになったためらしい。

以下ボーイングの2022年6月の商用航空機受注及び納入について確認しておく。


ボーイングの商用航空機受注・納入情報

以下の情報はボーイングの企業サイトより引用・抜粋。

2022年6月

【受注】

2022年6月の商用機受注は50機。うち737MAXが49機。品質問題が未だ続いている787型機の受注はゼロ(ただし5月にはルフトハンザドイツ航空から787-9型機を7機受注している)。

【納入】

2022年6月の商用機納入は51機。うち737MAXが43機。787型機は納入はゼロ。

2022年第2四半期(4~6月)

2022年7月27日に予定されている決算発表に影響するであろう4~6月の受注・納入数は以下の通り。

【受注】

119機:前年同期は317機で62.5%減。ただし前年同期はユナイテッド航空が737MAX型機を200機発注するなど大型契約があったことが影響している。119機の内737MAX型機が99機(前年同期は281機)。

【納入】

121機:前年同期は79機で53.2%増。2021年1~3月期から6四半期連続で前年同期を上回る納入となっている。121機の内737MAX型機が103機(前年同期は50機)。

競合エアバスの4~6月期

参考として競合のエアバスの4~6月期の受発注情報も。

【受注】

189機:前年同期比63機増

【納入】

155機:前年同期比17機減


まとめ

改めて確認してみると最近のボーイングの受注・納入は737MAX型機に依存していることがよく分かる。逆に737MAX型機にまた何らかのトラブルが発生した場合にはその影響は甚大なものになるだろう。以前に言及したサプライチェーンの問題もボーイングの4~6月期には影響を及ぼした様には見えないが、時間の関係で7~9月期に影響を与える可能性もあるのでまだ油断は禁物だろう。

過去3ヶ月のボーイングと市場(S&P 500)の推移を見てみると以下の様になる。

ボーイングは冒頭に言及した4月27日の第1四半期決算発表で大きく値を下げて以来基本的には低調な株価が続いており、自分のボーイング平均取得価額である@132.04ドルを割り込むこともあったのだが、昨日の上昇もあって現時点では

取得価額を再び上回っている。

これで現在品質上の問題から低調な787型機の受注・納入が回復してくれれば今後に期待が持てるのだが何時になったらFAAからのOKが出るのやら。7月27日に予定されている第2四半期決算発表で何らかの前向きなアップデートがあって欲しいものだ。

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