コカ・コーラ(KO)2023年第3四半期決算(2023/10)

はじめに

2023年10月24日(火)には自分が所有しているコカ・コーラ(KO)の2023年第3四半期決算発表があった。

前回第2四半期の決算発表後には

「今後のコカ・コーラ株だが、決算発表の内容からすると上昇傾向となっても良さそうな気がしたのだが、決算後数日の株価がそれ程パッとしないことを考えるとあまり期待は出来なさそうだ。何とか現状の水準を維持して大きな下落にはならないで欲しい。」

と書いていたのだが第3四半期の決算結果はどうだったのだろうか。以下決算の内容を確認し整理しておく。


コカ・コーラ(KO)2023年第3四半期決算概要

以下の内容はコカ・コーラの企業サイトより引用・抜粋。

  • 2023年第3四半期の純売上高(Net Operating Revenues)は119億5300万ドルで前年同期比8%増加

  • 2023年第3四半期のNon-GAAPベースの比較可能な一時項目を除く1株当たり利益(Comparable Diluted Net Income Per Share)は0.74ドルで前年同期比7%増加

  • Operating Margin(営業利益率)はGAAPベースでは27.4%(前年同期は27.9%)、Non-GAAPベースでは29.7%(前年同期は29.5%)

2023年見通し

2023年通期の主な見通しは以下の通り。

【Non-GAAPベース】

  • Organic Revenue(既存事業売上高)成長率:10~11%(前回の8~9%から上方修正)
  • Comparable currency neutral EPS(為替を含まない調整後EPS)成長率:13~14%(前回の9~11%から上方修正)
  • Comparable EPS(為替を含む調整後EPS)成長率:7~8%(前回の5~6%から上方修正)
  • Free Cash Flow:95億ドル(114億ドルの営業キャッシュフローから設備投資19億ドルを差し引いたもの)(前回から変更なし)

ただしこれらには

This does not include the impact of ongoing tax litigation with the IRS, if the company were not to prevail.

とIRSとの税務訴訟に勝てなかった場合の影響は含まれていない。

2023年第4四半期見通しの考慮要因は以下の通り。

【Non-GAAPベース】

  • Comparable net revenues(比較可能な総売上):約4%の為替の悪影響及び1%の買収・売却・組織再編の悪影響
  • Comparable EPS(為替を含む調整後EPS):約8%の為替の悪影響

その他

その他決算発表及びアナリストとのカンファレンスコールで気になった点は以下の通り。

  • 年初から現在までの業績を考慮して、当社は売上高と収益両方の見通しを引き上げた
  • 一部の市場は継続的に改善したが、他の市場は一時的な気象条件、進行中のインフレ圧力、地政学的緊張、紛争に至るまでのさまざまな要因に対処する必要があった
  • 第3四半期の出荷量は毎月順調に増加しており9月が最も好調な月となった
  • 年初から現在までの販売量の増加は、2019年と比較した基本的なパフォーマンスと一致している
  • バランスシートは堅調で、EBITDAの1.5倍という純負債レバレッジは当社の目標範囲である2~2.5倍を下回っている
  • IRSとの所得税に関する税務訴訟は2023年に起こる可能性は低い
  • 2024年通期の考慮要因としては、現時点の為替レートでは売上に対しては1桁前半、一株当たり利益に対しては1桁台半ばの悪影響が想定されるが、第4四半期決算時に発表する通期見通しまでに想定が変わる可能性もある

市場予測との比較

今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、

  • 2023年第3四半期の純売上高(Net Operating Revenues)は119億5300万ドルで、市場予想の114億4100万ドルを上回っている
  • 2023年第3四半期のNon-GAAPベースの比較可能な一時項目を除く1株当たり利益(Comparable Diluted Net Income Per Share)は0.74ドルで、市場予想の0.69ドルを上回っている

となっている。


まとめ

上記の様な決算内容を受けてコカ・コーラの株価は

前日比2.88%の上昇。同日の米国市場も

前日比上昇しているがコカ・コーラの上昇幅はそれを上回っている。第3四半期は市場予想を上回る決算内容となり、通期見通し(つまり第4四半期)も引き上げている事が市場に好感されたのだろう。

決算後数日を含めた年初来のコカ・コーラ株の推移を見てみると

5月中旬からの市場(S&P 500)の上昇にはついていけなかったことが響いて市場が12.46%上昇しているのに対してコカ・コーラは10.25%の下落となっている。

ただ、10月の頭を底として今回の決算後も(市場の上昇もあるが)コカ・コーラ株は上昇傾向となっているので最悪の時期は脱したかもしれない。何とかこの改善の兆しが見える状況が続いて欲しいものだ。

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