完全リタイアするタイミングは何時が適当なのか(2020/9)

はじめに

元々米国株投資を始めた動機はこのブログを書き始める際にも述べているのだが、なるべく早くリタイアすることがその一つであった。

これを書いている現時点(2020年9月)では、円ベース資産が1億円前後の事が多く、

年間配当は税引後で31,808.44ドル。為替レートを1ドル=105円とすると、年間約334万円程度。それに確定申告で二重課税分の約10%を加味すると年間360万円程度は税引後で入る見当になる。

そして上記入金と、引退後の出金の見通しついては今年に入っても整理している。

現時点でリストラになったら配当金生活できるのか(2020/5)

これぐらいあれば今会社を辞めてもいいと思うのだが、何故自分は働いているのだろうかと最近思う。完全リタイアのタイミングは自分にとって何時が適切なのか考えてみたい。


完全リタイアのタイミングについて考えるに至った背景

今年に入ってから体調不良で食欲がない時期が1週間ほど続くことが2回あり、これを書いている現在で3回目となっている。前2回は基本的にゼリー飲料を摂りつつ何とか回復しているのだが、今回もそれで回復するのかどうか。

原因としては会社のリストラが続いて辞めた人の分の仕事が自分に回ってきたり、新型コロナによる在宅勤務などの環境の変化が影響しているのだと思う。同僚は上手く対応できているように見えるのだが、自分は対応できていないように思え、それもまたストレスを加速させる要因の一つになっている。

冒頭に上げた様に、そもそも投資をする目的は早期リタイアしてストレスのない生活を続けることが目的だったはずなのに、この様な健康状態が続いているのは何かおかしいとようやく認識したのが、完全リタイアのタイミングを真剣に考えるに至った背景となる。


何故完全リタイアしていないのか

正確には何故退職しないのか、という事になる。理由としてはいくつかある。その前に前提として、0.完全リタイアしても生活できるメドが立っている、というのがあると思う。

  1. 家族の目が気になる
  2. 辞めたら給料が入ってこなくなる
  3. リストラされるのを待てば退職金に上乗せされる(会社都合退職になる)
  4. 先に挙げた資産・配当額が減る可能性が不安
  5. 完全リタイアした後の過ごし方が不安

といったところが思い浮かぶ。順番にあえて反対の意見を考えてみることにする。

家族の目が気になる

特に家族(母親)の目という事になるだろうか。高校の頃から片親で自分たち兄弟を育てて大学まで出してくれた母親に対して、定年前に退職するというのは考え過ぎかもしれないが罪悪感に近いものがある。ただでさえ、独り身である事で期待を裏切ったところもあると自分では思っているのでなおさらである。とはいえ、突き詰めて考えると自分の人生であるのでそこは割り切って考えてもらうしかないだろう。もしくは内緒にしておくというのもある。

自分は独り身なので肉親の目という事になるが、これが結婚などしていた場合にはより一層複雑になった可能性もある。子供が居たり、家のローンがあったりしたら、そもそも完全リタイアの前提条件0が厳しい気がする。

辞めたら給料が入ってこなくなる

今まで給料が入って来ると同時に社会保険料(健康保険、年金)も払ってくれていたのが、完全リタイア後は給料がなくなり、自分で社会保険料を払う必要が出てくるので確実に現金が減っていく。ただ、これに関しては現時点でリストラになったら配当金生活できるのか(2020/5)で検討しており、恐らく大丈夫なはず。想定が崩れた場合でも、生命保険を解約するなどすれば、60歳まで現金が不足することは無いだろう。

不安を感じるのは、実際に完全リタイアしてみないと給与が入ってこなくなることの正確な影響が分からない点もある。ただこの給料が入ってこなくなる点は、自発的に完全リタイアしなくても定年退職時には必ず発生する事象なので、それが早いか遅いかに過ぎないと考えられる。自分で既に想定している事だし、過度な不安を抱くべきではないだろう。

また、辞めずに長く働けば働くほど完全リタイア後の生活は楽になるのだろうが、完全リタイアに入るタイミングが遅くなれば、資金に余裕があってもそれを楽しめる健康が維持できているかも分からない。長く働くことで現在の様に体調不良の頻度が増えてしまっては本末転倒である。そして上を望めば切りがなく、いつまでたっても働き続けることになってしまう。

リストラされるのを待てば退職金に上乗せされる(会社都合退職になる)

リストラが発生するのを待って上乗せ退職金が入って来れば、完全リタイアの金銭計画に更に余裕が出るのだが、5月ごろに懸念していたリストラの波はどうも一段落した様子。何時になるか分からない次のリストラのタイミングを待つか、これ以上の健康悪化を避けるために完全リタイアするか。体調不良が無ければ前者なのだが、今年に入ってからの健康状態を考えるとさっさと完全リタイアしてしまった方がいい気がする。

会社都合退職は失業手当をもらうのに色々便利らしいが、基本的に完全リタイアするつもりなので失業手当は自分にとっては考慮不要。

先に挙げた資産・配当額が減る可能性が不安

これは結構可能性が高い気がする。これまでは給料から毎年追加入金し、受取配当も再投資に回していたが、完全リタイア後は給与がなくなり、受取配当は生活費に充当することになるので、株式資産への追加投資が無くなる。

という事は今まで追加入金、再投資でカバーしてきた資産の増加が無くなるわけで、その分資産と、受取配当に影響が出ることになる。

ただ、これも辞めたら給料が入ってこなくなるのところで触れたが、上を望めば切りがない訳で、ある程度完全リタイアのメドが立っており、体調に不安がある現在は資産・配当額が減る不安よりも、健康に気を付けるべきではないだろうか。


まとめ

ということで自分の完全リタイアについて考えてみた。

完全リタイアをしない理由についての反対意見を考えてみると、これを書いている現在の気分に多分に影響されているところがあるだろうが、現時点で完全リタイアをしない理由は無いような気がしてきた。

こういった事を考えている今が完全リタイアのタイミングなのかもしれない

ただ、何故完全リタイアしていないのか、の1で挙げた「家族の目が気になる」だけは家族の意見も聞く必要があるだろう。ということでまずはこの週末に母親に連絡し、体調不良であり退職する可能性がある事、金銭的には問題が無いであろう事を伝えてみた。

結果、自分が想定したよりはその可能性について納得してくれた(と思う)。自分の考え過ぎだったか。この様に自分が過度に考え過ぎの面もあるのかもしれない。やはりどちらかというと昔ながらの定年まで勤めあげて(1度20代で転職はしているが)、という考えが自分にこそあるのかもしれない。

思い付くままに書いたので文章に整合が取れてない部分があるかもしれないが、こうやって自分の考えを整理することで、多少は気が楽になっただろうか。

実際に今後自分がどうするかはまだ決めてはいないが、完全リタイアをすることに過度な不安を抱えるよりは、現在の自分のストレスに起因すると思われる体調不良を解消することを考えることにしよう。その一つが完全リタイアになるかもしれない。

最後に、完全リタイアが可能そうだ、という前提が成り立っていなかった場合、この状況は自分のメンタル的な弱さもあるだろうが、かなり厳しいものだっただろう。そう考えると20年弱やって来ている米国株への長期投資/バイアンドホールドは、もっと上手なやり方もあったのかもしれないが、自分に取って大いに役に立っている。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする