株式投資を始めた理由

将来への漠たる不安

そもそも何故株式投資を始めようと思ったのか。株式投資を始める前(2000年前後、30歳前後)には、

I. 年金が不安なのでそれを補完する何かが必要

II. 会社勤めも今一つ。健康なうちに引退して人生を楽しみたい

といった2点を何となく考えるようになっていた。割と人生の早い時期から、このままではまずいのではないか、という意識を持っていたように思う。もう少し具体的に掘り下げてみる。


国民年金の不安解消として

そもそも株式投資を始める前の1998年に確定個人年金に追加加入していた(社会人になった際に大学同期の付き合いで入ったものも有)。これは現在2018年でも継続して加入したまま。最近言われているお宝年金に該当するだろう。

このことから米国株式投資を始める前の1990年代から、将来の年金が期待できないのでは、という認識を持っていたようだ。ただ、個人年金は基本的には60歳まで積み立てないといけない訳で、次の早期引退をする場合には引退後にも60歳まで積立金を支払う必要があるので、年金だけではダメなことが分かる。


早期引退

外資系企業に勤めていることもあり、アーリーリタイアメント、ハッピーリタイアメントといった、早期に退職/引退という言葉や考え、そういう人には馴染みがあったので、自分も可能であれば若く健康な内に悠々自適の生活を送れるようになりたい、という漠然とした希望があった。ただし目標は40歳での引退だったのだが…。そのためにはリタイア生活の元となる原資が必要だが、自分の給与だけで早期に引退をするのは難しいのも認識はしていた。


将来の不安解消としての株式投資

ではIとIIを踏まえて具体的にどうするか、という点については色々考えた。その結論がこの記事のタイトルでもある「株式投資(を始めた理由)」ということになる。

簡単にまとめると、

①将来に渡って自分が稼げる額はそれほど多くはないだろう。所詮オフィスワーカーであるので、手取り収入が年間1,000万円を超えるのは難しいと想像した。またたとえ年間1,000万円の手取りがあったとしても、それだけで40歳での引退は難しい

②かといって自分が新たに年間1,000万円以上の手取り収入が見込めるビジネスを立ち上げるのも能力/性格的に無理だろう、ということ位は理解できていた。自分に過度な期待を抱いておらず客観視できていた点は、評価に値するかもしれない

③そこで諦めずに、ではどうしたらいいのか、という観点から本で色々調べてみた(当時は今のようにインターネットでの情報収集が難しかったので、本が中心だったなあ)。その結果、株式で資産を増やすことが出来る可能性は高そうだというイメージが出てきた。ただしそれは短期的な視点ではなく、ある程度の長期かつ分散された投資であれば、という前提の元にだったが。また株式であれば預貯金では対応できないインフレにも有利に働きそうだ、ということも分かってきた。当然株式が下落する可能性も認識はしていたが、長期的に見れば米国の株式市場は右肩上がりが期待できそうだと思ったし、繰り返しになるが何もしなければIとIIに対応することは難しいことは理解していた。

④また株式投資以外に資産を増やす方法でピンと来るものが当時は見つからなかった。今であれば状況が違っているので、株式投資以外にもIとIIの命題を満たす方法があるかもしれない

ということで、ある意味消去法的に株式投資を始めようと思ったようだ。今にして思えば悪くない選択であったと思う(ただし、あくまでこれを書いている時点で資産・配当ともそれなりであるからだが)。また考え始めた時期が30歳前後というのも、長期投資という点では良かった点だろう。これが投資を始める時期が遅くなればなるほど、長期投資といいつつも投資をしている期間は短くなってしまうので。

ただし、将来の不安は感じていても、将来に備えて無理をする生活にするつもりは毛頭なかった。若い時でしか出来ない事はたくさんあるし、それらを諦めて将来の不安を解消できたとしても、若い元気な時に我慢ばかりするのは本末転倒だと認識していた。実際問題自分が何歳まで健康に生活できるかもわからないわけだし。あくまでその時点での自分の生活に金銭面でのストレスを感じない範囲での株式投資をしようと思った、ということになる。

一つ付け加えるとすれば、株式以外にも投資をして資産の分散を図るべきであったのでは、とは思う。今からでもそうするべきなのだろうが、長年投資のスタイルを変えていないために、現在持っている米国株をどう売るべきかすらメドが立たない状態(税金、売り時等々を考えると)であり、他の資産の勉強もしていないため、資産の組み換え/再配分をするのは自分にとっては敷居が高い。ただ自分の投資見直しの意味でこれを書き始めたのだから、別途その検討もしてみることにしよう。その結果として今のスタンス維持ということになるかもしれないが、考えた結果であるのと今までのやり方を闇雲に踏襲するのとでは、自分の意識の在り方が違っくると思われるので。

次回は、株式投資の中でもなぜ米国株にしたのかを思い出してみようと思う。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメントの入力は終了しました。