なぜインデックスファンドではなく米国個別株にしたのか

インデックスファンドと米国個別株

投資を始める前に参考にした本のほとんど(大体2000年前後に購入したもの)がインデックスファンドを勧めていたはずで、個別株でポートフォリオを組むのを推奨していた本はあまりなかったように思う。しかし何故か個別株で米国株投資を開始して、そのままずっと個別株のまま投資を続けて現在に至っている。何故か?あまりきちんとは覚えていないし、日記にも明記されていないので推測してみる。

①おそらく、米国株式市場に連動したインデックスファンドが自分が使っていた「DLJディレクトSFG証券(現楽天証券)」に当時なかったか、あっても適切なものがなかった(手数料などの点で)から

②せっかく株式投資をするのだから、ある程度は自分の意志を反映させたい、という理由。ある程度業界をカバーした銘柄で15種類ぐらいあれば、インデックスファンドに多少似通って、個別に株式を買う不確実性も分散されるだろう、と思ったのでは?

①でそもそもインデックスファンドという選択の余地が限られ(あるいは無くなって)、それに加えて②の様に考えたという複合的な理由からインデックスファンドを選択しなかったのだろう。

まだ株式を始まる前だったこともあり、参考にした本がデータに基づいた的確なことを書いていたとしても、自分の意志で何とかしたい/できるという風に考えたのだろう。結果的に今の段階では個別株のポートフォリオで、紆余曲折はありながらもプラスになっているからいいようなものの、危険な考えだったかもしれない。


個別株と配当

ただし、今にして思えば個別株投資にしておいて良かった点が1点ある。それは配当が現金(ドル)で入ってくること。これは大きい。インデックスファンドの場合再投資に回って資産は増えるのだろうが、売らない限り手元に現金としてくることはない。50歳を前にして老後のことが現実味を帯びてくるようになると、現金で配当があるのは自分にとっては大きな利点と言える。インデックスファンドの場合、(利益分配型でなければ)現金を得るためには当然売却をしなければいけないのだが、今まで株を15年超ほとんど売却をしたことがない自分にとっては、株式であろうとインデックスファンドであろうと売るタイミング自体がわからないし、それを判断する経験が決定的に欠けている。タイミング以外にも売買手数料や税金の処理などを考慮しなくてはいけなくなり、さらにややこしくなる。

その点個別株投資では、米国株式の多くが四半期ごとに配当を出しており、株式を売却することなく現金(現在楽天証券はドルベースでの配当)を受け取ることが出来る。受取配当は、今までそのまま再投資に回していたのだが、それを再投資に回さないで生活費に充てるという様に、自分で配当をどう扱うか選択の余地がある。これは米国個別株投資をする前は気が付いていなかったが、個人的には大きなポイントであったと思う(実際に配当のドルを円に両替する場合には、どうもその為替差損益が雑所得扱いになる様子。未だかつて配当のドルを円にしたことはないが、今後そうなった際には税務署に確認する必要がある。この点には注意しなければならない)。


まとめ

結局参考にした本のお勧めであるインデックスファンドではなく、自分の意志を通す形で米国株を個別に購入するスタイルになったわけだが、今のところは結果論に近いが満足している。

投資銘柄のパフォーマンスが良くなくても直接自分の意図した株を購入しているので、責められるのはあくまで自分ということになる。インデックスファンドの場合、ファンドを選ぶまでは自分の意思だが、そこから先は自分でコントロールできなくなる。インデックスファンドが他の投資方法よりも安定して高いリターンを得る期待値が高いのは、様々な本で言われている通り正しいのだろう。ただ、こうやって整理してみると個別株投資の方が自分の性格に合っていたように思われ、その性格に合っていたことが投資を長く続ける上では重要だったのではないだろうか。

もし自分が20年程遅れて生まれて、今から投資を始めるとしたらどういう投資方法にするのだろうか。今なら米国株式市場に連動したインデックスファンドで手数料が少ないものが多数あるので、その中から選択してインデックスファンドに投資をする可能性は客観的に考えてかなり高いような気がする。上に挙げた配当についての認識は、投資を始めてしばらく時間が経ってから認識し始めたので、投資を開始する前には恐らく認識しないか、認識してもそれほど大きな要因とはならなかったような気がする。

結論としては、インデックスファンド、個別株のいずれかが良い/悪いということではなく、自分が投資を始めたタイミングや、投資を長期間行って初めて理解したことなどから、自分には米国株の個別投資が「あっていた」ということになるのだろう。

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