はじめに
2020年に入ってからの新型コロナウイルスの影響による所有資産の下落もさることながら、自分が所属している会社の動きも日々不穏さを増している(自分が所属している会社は米国のニューヨーク証券取引所上場企業)。上のポジションの人や同僚の退職が多いし、組織変更の影響で部署自体の今後も不透明である。
このブログでも自分がリストラされる可能性については時たま言及してきたが、ここでもう一度自分がリストラされた時の生活費について整理しておこう。ベースとしては2019年8月にまとめた
を前提としている。
61歳になると保険料を払わなくて済むので、60歳までを想定している(61からは逆に個人年金が税引前で200万円×10年間入って来て、年間72万円の保険料が不要)。
月々の固定費
これは2019年8月に確認した金額の月約25万円からほぼ変わらない。内訳は
- 住宅関連費用(水道光熱費含む):10万円
- 終身生命保険・年金保険料(60歳まで):6万円
- 通信費他:1.5万円
- 国民年金:2万円
- 国民健康保険:4万円
- 病院代:1万
自分の性格上多めに見積もっているので、実際にはこれより少ないだろう。本当に立ち行かない場合は保険を解約すると月20万円程度の固定費になるが、自分の保険はいずれも貯蓄性のあるものなので、満期までは頑張りたいところだが。
月々の変動費
2019年8月には食費などを含めて月10万円としていた。
ただ、この新型コロナウイルス状況下での在宅勤務が続いた3月から現在にかけての出費を考えてみると、明らかに出費額は減っている。特に通勤や会社で使う飲食費、外で食べる夕食代に結構使っていたのだなあ、と思い知らされる。在宅となると通販などで逆に出費が増えるパターンもあるようだが、最近はあまり物欲がないせいか自分には当てはまらなかった。
ただし外出制限はいつまでも続くものではなく、引退してからずっと家に引きこもるわけでもないだろうから、月々の変動費10万円は今のところこのままを見込んでおこう。
現在(2020年5月13日)の資産から期待できる配当金
2020年5月13日から1年間で見込まれる配当金は、
- 税引後:3,301,168円
確定申告で米国二重課税分が戻ってくるので、2019年度の確定申告実績約40万円含めると
- 確定申告後:約370万円
となる。上記の固定費、変動費からすると年間約420万円かかることになるので、かくて申告を含めても年間50万円足りないことになる。
2018年8月に整理した際には、期待される配当金の額が確定申告後で約340万円としていたので半年で約30万円増えていることになるが、これは2019年9月、12月、2020年3月にそれぞれ100万円の入金と受取配当再投資で買い足した分の配当が反映されているから。
本来ならもう少し多いはずなのだが、今年に入ってからボーイング(BA)が無期限の、ウォルト・ディズニーが直近半期の配当停止を発表しているので、その分少なくなっている。今の所はこの2銘柄だけだが、今後他の所有銘柄が配当減になる可能性も無いとは言い切れない。
入金と出金の差額
2019年8月に整理した際よりは配当金額は増えているが、この状況下ではそれがいつまで続くのかが大きな不安材料。
仮にこのまま配当が維持されるとすると現在から保険料が払い終わる60歳まで10年として、
370-420=-50×10=-500万円という計算になる。
2019年8月の際は-80×10=-800万円と計算していたので、半年強で今後10年間で約300万円違ってくるというのは自分にとっては嬉しい驚き。800万円足りない時点でも退職金で賄えると考えていたが、その額が300万円も違ってくると気分的に余裕が出てくる。
まとめ
ということでリストラの可能性が一段と高まってきた現在の配当金と生活費を整理してみた。計算上は固定費の抜け漏れがなければ、例え明日リストラ通告を受けても金銭的には何とかなりそうだ(精神的にはまた別の話)。
ただし以下の点には注意が必要だろう。
- コロナウイルスの影響による更なる配当減、配当停止
現時点では上述の通りボーイングとウォルト・ディズニーが配当停止を発表しているに留まっているが、個人的には4~6月期の決算は更に悪化するような気がしてならない。そうなると配当金を減らす、停止する企業が出てくる可能性は拭えない。実際2019年8月末の資産から見て、現時点の資産は約2000万円減少しているのだから…。個人的に怪しいと思っているのはエクソン・モービル(XOM)なのだが、例えばこれが配当停止となると一気に年間の配当額が約30万円減ることになる。
- 為替の影響
受取配当はドルベースのため配当金で生活をしていくには円に変換する必要があるのだが、為替がドル安になれば実際に受け取れる円の額は減ることになる。最近は割と狭い範囲ではあるが、自分が米国株投資をしてからの為替は1ドル=75~135円のレンジを経験していることは忘れてはいけないだろう。
- 引退後の生活費
仮置きで月約10万円の変動費としているが、会社勤めをしなくなった後の生活スタイルの変化に伴う出費が本当に月10万円で収まるかどうか。大丈夫だとは思うが、こればかりは実際に経験してみないと分からない。
リストラになって良い点は、それがどの位になるのかは分からないが恐らく退職金が積み増しされること。上の様な可変要素が影響を及ぼしても、その積み増し金である程度はカバーすることが期待できる。
少しでも自分の心の平穏を得るために配当金生活が成り立つかどうかを確認してみたが、こうやって具体化することで多少は効果があっただろうか。少なくとも現時点では2019年8月よりは状況が改善しているのが分かっただけでも良しとすべきだろう。
元々米国株投資を始めたのは、なるべく金銭に関して不安(ストレス)を感じない生活を送れるようになることが目的だったのだから、この様に現状を適宜チェックして過度に不安を抱くことなく日々を送れるようにしよう。
補足
最後に話がズレるが、自分が投資を始めた当時は配当金生活ではなく、引退した時に所有株を現金化して生活しようと思っていたのだが、いつの間にか配当金重視の投資に変わっている(多分世界金融危機時ぐらい)。長期投資/バイアンドホールドという原則は変わっていないが、現在の配当金額や自分の性格を考えるとこの変更は結果的には適切だったと強く思う(あくまで結果的にであって、最初から高配当株を中心に購入していれば良かったのかどうかは分からないのだが…)。