はじめに
2018年の年間投資をまとめていた際に、表題の通り米国株の税引後受取配当累計が1,000万円に到達していたことに気が付いた。今後の自分の投資に役立つことがあることを期待して、その内訳を整理してみることにする。
1000万円到達に関する各種データ
税引後受取配当累計金額が1,000万円に到達した時期
2018年7月末の時点での累計受取配当金額が10,022,676円
かかった期間
2001年7月から米国投資を開始して17年と1ヶ月、足かけ18年かかった
投資した金額
2017年7月時点での総投資金額は67,762,320円
2017年7月末時点での総資産に占める累計配当の割合
2017年7月末時点での円ベース資産は114,862,382円。配当の額が10,022,676円なので、約8%。
年度別受取配当
2001年総配当金額(税引後):0円
2002年総配当金額(税引後):19,436円
2003年総配当金額(税引後):66,616円
2004年総配当金額(税引後):108,972円
2005年総配当金額(税引後):162,596円
2006年総配当金額(税引後):248,963円
2007年総配当金額(税引後):352,701円
2008年総配当金額(税引後):446,275円
2009年総配当金額(税引後):309,206円
2010年総配当金額(税引後):314,511円
2011年総配当金額(税引後):336,760円
2012年総配当金額(税引後):377,505円
2013年総配当金額(税引後):511,893円
2014年総配当金額(税引後):615,427円
2015年総配当金額(税引後):1,216,837円
2016年総配当金額(税引後):1,558,230円
2017年総配当金額(税引後):2,129,688円
2018年7月まで(税引後):1,249,251円
2018年を除いた年度ごとの配当グラフは以下の様になる。
2008年までは緩やかに右肩上がりで増加していったが、世界金融危機もあり2009年に減少。2014年までは非常に緩やか。そして2015年から急上昇している。2015年から受取配当が急増した理由は、2015年3月に大量購入したAT&T(T)の配当が入って来るようになったことと、シティグループ(C)の配当が増加していることが大きい。
ちなみにAT&T株を購入せず他の株を購入しなかった場合をシミュレートしてみると、税引後受取配当が1,000万円に到達するのは約1年後の2019年6月となる。
配当1,000万円に占める割合の多い銘柄
累計配当の内50万円を超えた銘柄は以下の通り。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMY):2,938,590円
AT&T(T):1,745,967円
シティグループ(C):1,207,380円
ゼネラル・エレクトリック(GE):929,993円
ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMY)が良く働いてくれた。これに関しては以前にまとめたことがある。この4銘柄で約700万円。後の銘柄は最大でも30万円以内で10万円台のものが多い。
ちなみにこれを書いている2019年11月現在では、AT&TがBMYを抜いて最多の受取配当となっている。
受取配当の多い銘柄に関する簡単な考察
ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMY)
ブリストルは最後に購入したのが2007年3月で、保有株数は2018年7月時点で2,200株、投資金額は約55,000ドル。長期投資/バイアンドホールドの効果が顕著に配当額に出ていると言える。BMYの長期投資については以前まとめてみたことがある。
AT&T(T)
最初に購入したのが2015年3月と自分の投資期間からすると最近。しかも投資金額も大きい。保有株数は2018年7月時点で7,200株、投資金額は約25万ドル。AT&Tは所有期間は短い割に受取配当が多いのは、その投資金額及び配当率に拠るところが大きい。ブリストルとはほぼ真逆のパターンで短期に大きい金額で購入したのだが、結果的にこれが寄与してはいる。ただし、この後に1年ぐらい取得価額比を下回る株価だった時期もあることには言及しておくべきだろう。
シティグループ(C)
シティは特に世界金融危機の際に、株価が下落し、無配当あるいは一株あたり@0.01ドルの頃に買い増していた銘柄。最後に購入したのは2012年12月。保有株数は2018年7月時点で5,750株、投資金額は約23.5万ドル。世界金融危機の際には配当重視ではなく割安感重視で所有株数を増やしており、2015年以降の配当増に伴い受取配当が増加した銘柄。これは今の年齢では出来ない買い方。
ゼネラル・エレクトリック(GE)
GEは最後に購入したのは2017年12月。保有株数は2018年7月時点で2,450株、投資金額は約4.6万ドル。GEも長期投資/バイアンドホールドというスタンスで配当が増加した銘柄と言える。ただ、BMYと違うのは世界金融危機の際や、2017年に配当減になった時期があること。その影響もあってBMYほどの受取配当ではない(配当率や投資額が違うのである意味当然ではあるが)。
まとめ
税引後受取配当が1,000万円に到達した2018年7月までの主要なデータをピックアップしてみたが、なかなかまとめるのが難しいというのが正直な感想。
それでもまとめてみると、
①今まで通り長期投資/バイアンドホールドというスタンスで米国株投資を考えるのが自分には合っている
所有銘柄の多くは2010年代以降に買い増したり買収や分割が発生しており、単純な比較はできないのだが、それでもブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMY)の投資額がシティやAT&Tに比べて4分の1にしか過ぎないのに配当が一番多いのは、長期投資/バイアンドホールドというスタンスが功を奏した、と言えるのだろう。
②分散もやはり必要
BMYは別として配当額の多かった他の銘柄では、シティグループは世界金融危機の際に無配/減配でほとんど配当には寄与しなかった時期があり、投資額に比して配当額は少ない。またGEも世界金融危機の際に減配、そしてこれを書いている2019年11月現在では一株当たり配当が@0.01ドルと最低値になってしまっている。こういった点を考えると、やはり所有銘柄及び投資額を分散させていくのも必要だろう。
③目標額を無理に達成しようとしないこと
冒頭に書いた様に、受取配当が1,000万円になったのはたまたま気が付いただけで、特に1,000万円を目指していた訳ではない。ただ、最近はリストラによる引退つまり、配当金がいくらあれば、と考えることが多くなっている。ある程度のプランを練るのは当然必要なのだが、その計画に引きずられて今までの自分の投資スタイルを曲げるのは、多分判断を誤る可能性が高い。柔軟な考え方をはき違えてはならない。
といった3点が自分なりのまとめとなるだろう。今後の投資にもこの3点は気を付けていきたい。
ただ、これはあくまで配当視点でのデータなので、取得価額比の株価(見かけ上の利益)を踏まえると違った考察が出来るという点も忘れてはいけない。