フィリップ・モリス2020年第3四半期決算(2020/10)

はじめに

一昨日2020年10月20日は、自分の所有銘柄の一つであるフィリップ・モリス・インターナショナル (PM)の2020年第3四半期決算発表があった。以下にその内容を確認・整理しておく。


フィリップ・モリス2020年第3四半期決算発表概要

以下の情報は、フィリップ・モリス・インターナショナルのサイトより引用・抜粋。

  • 2020年第3四半期の純収入(Net Revenues)は74億4600万ドルで、前年同期比2.6%減少
  • 2020年第3四半期の調整後営業利益(Adjusted Operating income)は32億4300万ドルで、前年同期比1.9%増加

  • 2020年第3四半期の調整後希薄化1株あたり純利益(Adjusted Diluted EPS)は1.42ドルで、前年同期比0.7%減少

  • 2020年第3四半期のタバコ製品(Cigarettes)と加熱式タバコ製品(Heated Tobacco Units)の出荷量は、タバコ製品が前年同期比7.6%の減少、加熱式タバコ製品が前年同期比18.7%の増加。トータルでの出荷量は8.0%の減少

前回2020年第2四半期決算からの通期予想アップデートは以下の通り。

  • Reported Diluted EPSは前回の4.84~4.99ドルから上方修正
  • Adjusted Diluted EPS, excluding currencyは前回の5.23~5.38ドル、2~5%から上方修正

またこの通期予想の説明の中で第4四半期の見通しについて以下の様に言及している。

  • Fourth-quarter reported diluted EPS of around $1.16, including an unfavorable currency impact, at prevailing exchange rates, of approximately $0.04 per share, notably reflecting:
    実勢為替レートでの為替の悪影響を含め1株あたり約0.04ドルの影響を含んだ第4四半期の希薄化EPSは以下の要素を考慮し1.16ドルと予想
    ◦ Broadly stable underlying consumption trends compared to the third quarter of 2020; and
    2020年第3四半期と比較して、基本的な消費傾向は概ね安定
    ◦ The impact of certain costs that were initially planned for the third quarter of 2020 but are now expected in the fourth quarter
    2020年の第3四半期に当初計画されていたが、現在は第4四半期に予想される特定のコストの影響

市場予想との比較

今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、

  • 2020年第3四半期の純収入(Net Revenues)は74億4600万ドルで、市場予想の72億8000万ドルを上回っている
  • 2020年第3四半期の調整後希薄化1株あたり純利益(Adjusted Diluted EPS)は1.42ドルで、市場予想の1.36ドルを上回っている
  • 2020年第4四半期の調整後希薄化1株あたり純利益(Adjusted Diluted EPS)見通しは1.16ドルで、市場予想の1.25ドルを下回っている

となっていた。


まとめ

上記の様な結果を受けてフィリップ・モリスの株価がどうなったかというと、

同日のダウ工業平均が0.4%、S&P 500が0.47%、NASDAQが0.33%それぞれ上昇しているにもかかわらず、5.79%の大幅下落。

どうも先に挙げた2020年第4四半期の希薄化EPS(Reported Diluted EPS)見通しが1.16ドルと市場予想を大幅に下回ったのが大きな要因らしい。

それにしても第4四半期の希薄化EPS以外のNet RevenuesとAdjusted Diluted EPSが市場予想を上回る決算内容だっただけに、これ程フィリップ・モリスの株価が下がったのは今一つ納得感に欠けるところがある。

とはいえ、タバコ製品の低減傾向は変わらずの状態も続いており、Net Revenuesも市場予想は上回ってはいるが、前年同期比ではマイナスになっていることも考えれば今回の大幅下落は納得感がないものの、長期的に見て株価が伸び悩むのは仕方がないのだろうか。

それでもフィリップ・モリスは自分の所有株数が少ないのでまだ良いのだが、これが自分の所有株数の多いアルトリア・グループ(MO)も同様の傾向になってしまうと、来月から完全リタイアとなる身としては厳しい。アルトリアの決算発表は10月30日だが、さてどうなることやら。

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