はじめに
OPECプラスの動きについては2025年3月に
OPECプラスの自主減産アップデートとエクソン株(2025/3)
でまとめて以降は米国の関税政策に伴う市場の変動などがあって、追い切れていなかった。
しばらく時間が経ってしまったが、前回にまとめた以降のOPECプラスの動きと掲題の件について確認し、整理しておく。
2025年3月3日のOPECプラス有志8ヶ国による自主減産アップデート以降の主な動き
前回3月のまとめでは
- OPECプラス加盟国のうち自主的減産を実施している8ヶ国が、2025年4月1日から220万バレル/日の自主調整を段階的かつ柔軟に廃止することを決定
していた。
【2025年4月3日】
- 前回3月の決定に基づきOPECプラス加盟国のうち自主的減産を実施している8ヶ国が、2025年5月に日量41万1000バレルの生産拡大を実施することで合意
【2025年5月3日】
- OPECプラス加盟国のうち自主的減産を実施している8ヶ国が、2025年6月に日量41万1000バレルの生産拡大を実施することで合意
【2025年5月31日】
- OPECプラス加盟国のうち自主的減産を実施している8ヶ国が、2025年7月に日量41万1000バレルの生産拡大を実施することで合意
- OPEC/OPEC非加盟国の半期に一度の閣僚級会合が開催されたが、特に重要な決定はなし
【2025年7月5日】
- OPECプラス加盟国のうち自主的減産を実施している8ヶ国が、2025年8月に日量54万8000バレルの生産拡大を実施することで合意
まとめ
以上、期間が空いてしまったが2025年3月にまとめた以降のOPECプラスの主な動きについて確認し、整理してみた。
220万バレル/日の自主減産を実施していたOPECプラス有志8ヶ国は5月、6月、7月分について日量41万1000バレルの供給拡大を行っていたが、8月には日量54万8000バレルと更に供給ペースを拡大することになった。
年初来のニューヨーク原油先物価格の推移を見てみると

3月に自主的減産を実施しているOPECプラス有志8ヶ国が、4月から段階的に自主的減産を減らす決定をした後、何故かニューヨーク原油先物価格は上昇し1バレル=70ドル近辺まで上昇。
4月の米国の相互関税措置により原油先物価格は一気に下落し1バレル=60ドルを割ったが、その後は米国の関税政策の変動に応じてか1バレル=60ドル前後で方向感に乏しい動きが6月初旬まで続く。
6月に入って中東情勢の緊迫化、イスラエルによるイラン核関連施設空爆を受けて一時1バレル=70ドルを超えたが、割と短い期間で停戦となったことで1バレル=65ドル程度の水準へ。そして今回のOPECプラス有志8ヶ国が更なる減産調整となったが、今のところ市場の反応は薄い。
この様に2025年に入ってからの原油先物価格は関連する出来事によって上下動の幅が激しく、方向感がつかめない動きをしている(OPECプラス有志8ヶ国の生産調整の影響は限定的)。もうすぐ米国が一時停止をした相互関税上乗せ分90日間延期の期限が切れることもあり、その内容/結果次第ではまた原油価格に大きな変動が起こる可能性もある。
自分が所有しているエクソン・モービル(XOM)株は2025年5月の2025年第1四半期決算のカンファレンスコール中で、経営陣が「率直に言って、当社の株価が原油価格と強く相関していることをご存知だろう」と述べた様に、原油価格との相関性が高く、上述のニューヨーク原油先物価格と重ねてみても

類似性が伺えるため、原油価格と同様に米国が一時停止をした相互関税上乗せ分90日間延期の期限が切れるタイミングで大きな変動が起こる可能性がある。7月のエクソン株の動きには特に注意が必要だろう。