はじめに
自分の所有銘柄ケラノバ(K)は2024年8月1日に第2四半期決算発表があり、その後数日たった8月5日に
16.23%の急騰となり、その原因が同族企業の米マースが同業ケラノバの買収を検討しているとの報道があったためという事は既に触れたのだが、その後8月14日に正式にマースのケラノバ買収の発表がなされた。
以下にその内容を確認し、状況を整理しておくことにする。
2024年8月14日発表のマースによるケラノバ買収
以下はケラノバの企業ページより引用・抜粋。
- ペットケア、スナック、食品の分野で世界をリードする家族経営企業であるマース・インコーポレイテッドと、世界的なスナック、シリアル、麺類、北米の植物由来食品、冷凍朝食食品の大手企業であるケラノバ(K)は本日、マースがケラノバを1株当たり83.50ドルの現金で買収することに合意した正式契約を締結したことを発表した
- 買収総額は想定純レバレッジを含めて359億ドル
- この契約はケラノバの取締役会で満場一致で承認された。この取引はケラノバ株主の承認と、規制当局の承認を含むその他の慣例的な完了条件に従う必要があり、2025年上半期中に完了する予定
- ケラノバは取引完了前に従来の慣行に従って四半期配当を宣言し、支払うことができる
買収発表による市場の反応
以下は買収発表後の主にロイター通信の報道より引用・抜粋。
- 今回の案件は米加工食品業界として過去最大級の規模であり、2024年米企業のM&Aとしての最大の規模
- 法律専門家によると、重複する事業が限定的なので反トラスト法(独占禁止法)の面でハードルはそれほど高くないとみられる
ただしSEC(米証券取引委員会)への提出資料では、2025年8月13日までに買収取引が完了しない場合それぞれ合併を破棄することができるとしている。
そして買収発表後のケラノバ株は
80ドルを超えて取引されている。
まとめ
今回のマースによるケラノバ買収の発表だが、まずは買収が成立するかしないかが大きなポイントだろう。報道によると重複する事業が限定的であることから独占禁止法に引っかかる可能性は少ないという意見が多いが、規模からすると当局がどう判断するか不透明にも思える。
買収不成立の場合は上昇したケラノバ株が買収前付近の株価に戻るぐらいだろうから、買収が今後成立した場合の自分に対する影響をまとめてみる。
- 一株当たり@83.50ドル×所有株数370=30,895ドルの現金を買収完了後に受け取る
- 円ベースかドルベースか不明だが、ドルベースの可能性が高い気がする
- 買収による現金受領をどう活用するか
- 円ベースであれば生活金への充当、ドルベースであれば所有銘柄の買い足しが妥当だろうか
- 買収による現金受領に対しての確定申告必要性
- これまで自分の所有銘柄で現金買収されたものは取得価額より低いもの(つまり損失)だったが、今回は取得価額より高くなるので確定申告が必要になる可能性がある。その点も調べなければならないだろう
ざっと考えてみただけで上記の様な点を確認・考慮する必要が出てくるが、早くても来年2025年上半期以降の事になる。それまではケラノバ株の動向に気を付けつつ、適宜詳しく調べていくことにしたい。正直面倒なので買収が成立しないといい気持ちもある。どうなることやら。