前回購入時からの状況整理
米国株の購入をするにあたって、まずは前回購入時からの状況整理をする。
前回購入時の2018年12月からは概ね以下の様な流れだろうか。
- 2019年1月:年が明けて昨年10月、12月の大幅な下落の傾向が続くか不安だったが、何とか挽回。ただし、アメリカの予算や米中貿易問題は解決したわけではなく、上昇の理由が今一つ分からず危険な感じがしていた。個別株ではブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMY)が大規模買収を発表したため、月初に大幅な下落
- 2019年2月:アメリカの予算案は成立、米中貿易は期限が延期されたが、報道では後ろ向きな延長ではない様子。個別株では、ウォーレン・バフェット氏も保有しているクラフト・ハインツ(KHC)の大幅な下落、ゼネラル・エレクトリック(GE)がワブテック(WAB)がスピンオフ、バイオ医薬事業の売却などが大きなニュース
- 2019年3月:1、2月に上昇したせいか、3月は今のところ自分の資産は前月比マイナスで推移。月末に向けてどうなるか。個別株ではボーイング(BA)が墜落事故を受けて大きく下落、ウォルト・ディズニー(DIS)の21世紀フォックス買収など
こういった状況を踏まえてどうするか、という事になる。
今月はどの米国株を購入するのか
上記の大きな動きがあった銘柄以外では、取得価額比がマイナス(つまり割安な可能性が高い)の銘柄と配当率の高いものが購入候補に上がる。3月22日米国市場終値での取得価額比ワースト5は以下の通り。
同様に配当率(Forward Annual Div Yield%)の高い銘柄は以下の通り。
これらの情報と上に書いた前回購入時からの主な動きを勘案して、今回購入する銘柄を検討してみる。
JCペニー(JCP)
2001年7月から始めた米国株投資を振り返りながら現在の投資も整理している訳だが、必ずしも取得価額比(Total Chg%)が最も悪いものを毎回購入している訳ではない。ここ数年ずっとJCペニー(JCP)が取得価額比マイナス(しかも90%、10分の1)となっているのだが、状況が変わらない限りJCPの購入は無いと考えている。いわゆる塩漬け状態。
ゼネラル・エレクトリック(GE)
ゼネラル・エレクトリック(GE)は考えないでもないのだが、この3月に発表された2019年通期予想の際にも書いた理由から、今回は見送りが良いような気がする。自分の年齢が若ければ別の判断になったかもしれない。
AT&T(T)
AT&Tの良いと思われる点は、
- 取得価額比マイナスで割安感はある
- 配当率が6.57%と高い
一方で、
- 配当率が高過ぎる感じもする
- 自分のポートフォリオの中でシティグループ(C)について2番目に占める割合が大きい銘柄であり、分散の観点からAT&Tに更に投資するのはいかがなものか
という懸念もある。その他考慮要素としては、ロイターが入手した3月4日付の社員宛てメモによると、AT&Tは昨年買収した傘下のワーナーメディアを再編するとのこと。
ケロッグ(K)
ケロッグはAT&Tに比べると取得価額比からする割安感、配当率ともに及ばない。一方で、ポートフォリオに占める割合は少ないので、銘柄の分散という観点では悪くはない。ただ、ここ半年のチャートの動きを見ると、
基本的には右肩下がり。まだ下がる可能性が高い様な気がするのだよなあ。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMY)
ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMY)は年初のセルジーン買収を発表して@45.12ドルにまで下落したのだが、その後は持ち直していたのだが、3月5日を頂点にして下落傾向が続いている。下は直近3ヶ月のチャート(普段は米Yahoo!Financeのグラフを用いているが、ここ数日不具合が発生しているので、楽天証券から)。
というのも買収に関していくつかの大株主が反対を表明しており、買収が成立するかどうか不透明感が増しているためだろう。ブリストルの株主は4月12日の総会でセルジーン買収の是非に関して投票する予定であるので、その結果が出る前に購入するのは危険な気がする。
ボーイング(BA)
ボーイング(BA)は、3月10日の墜落事故から大きく下落したのだが、ある程度の時点で下げ止まりしたように思える。
ただ、墜落の原因はまだはっきりしておらず、今後の展開によっては更に下がる可能性もあるので現時点での購入は避けた方が良いだろう。また直近の主な予定は以下。
26日:エチオピア運輸省の報道官は、3月10日のエチオピア航空機墜落事故に関する暫定報告書が今週中に発表される可能性が高いとロイターに明らかにした
27日:ボーイングは航空機パイロット、技術指導者、規制当局者200人以上を招いた説明会を実施。この説明会は737MAX型機のソフトウエアと訓練プログラムの更新を巡り、同型機を現在運航している全ての航空会社、将来運航する多くの航空会社、および各社の所在する国の規制当局と協議する計画の一環
クラフト・ハインツ(KHC)
クラフト・ハインツは2月の急落以降はほぼ安定した動き。
ただ急落以降目新しい情報がないので、何とも判断のしづらいところ。
結局2019年3月はどの米国株を購入したのか?
今回2019年3月はAT&T(T)を購入した。購入理由は既に挙げた通り。配当率の高さは気になるのだが、他の銘柄と比べての優位点(主に配当)を考慮した結果の選択となった。
今月の入金は以下の通り100万円。
ドルを購入。
ちなみに3月7日に50ドルほど入金されていたが、これは恐らくゼネラル・エレクトリック(GE)からスピンオフしたワブテック(WAB)の一株に満たない分が現金化されたものと思われる。
そしてAT&Tの購入。
約定の受渡代金は16,193.6ドル。今回は520株購入で手数料は21.6ドル。手数料込みの購入価額は@31.14ドル、手数料の割合は0.13%ということになる。
これでAT&Tの所有株数は7,990株になり、全平均取得単価は@34.37ドルになった。
まとめ
今月は結局AT&Tを購入したのだが、正直なかなか迷った。理由としては、
- 前回購入時から3ヶ月で大きな動きがあった保有銘柄が多かった
- 2019年1月、2月は全体的に上昇したが、3月は下落基調
といった点が大きい。結局のところAT&Tの配当率と取得価額比からの割安感を重視したことになる。この判断の良し悪しがどうなるかはある程度時間が経たないと何とも言えないのだが、現時点では今後配当減が無ければ御の字、というのが個人的な思い。さてどうなるか。