はじめに
2022年2月10日には自分が所有しているコカ・コーラ(KO)の2021年第4四半期決算発表があった。
以下決算の内容を確認し、整理しておく。
コカ・コーラ(KO)2021年第4四半期決算概要
以下の内容はコカ・コーラの企業サイトより引用・抜粋。
- 2021年第4四半期の純売上高(Net Operating Revenues)は94億6400万ドルで前年同期比10%増加
- 2021年第4四半期のNon-GAAPベースの一時項目を除く1株当たり利益(Comparable Diluted Net Income Per Share)は0.45ドルで前年同期比5%減少
インフレの影響が気になる営業利益率(Operating Margin)はGAAPベースでは17.7%(前年同期は27.2%)、Non-GAAPベースでは22.1%(前年同期は27.3%)。
営業利益率が前年同期比で低下しているのは主にマーケティング投資が大幅に増加したことに加え営業日が前年比で6日少なかったこと、出荷のタイミングなども影響したとのこと。
2022年見通し
2022年通期の見通しは以下の通り。
【Non-GAAPベース】
- Organic Revenue(既存事業売上高)成長率:7~8%
- Comparable EPS(為替を含む調整後EPS)成長率:5~6%
- Free Cash Flow:105億ドル(120億ドルの営業キャッシュフローから設備投資15億ドルを差し引いたもの)
市場予測との比較
今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、
- 2021年第4四半期の純売上高(Net Operating Revenues)は94億6400万ドルで、市場予想の89億2000万ドルを上回っている
- 2021年第4四半期のNon-GAAPベースの一時項目を除く1株当たり利益(Comparable Diluted Net Income Per Share)は0.45ドルで、市場予想の0.40ドルを上回っている
となっている。
まとめ
上記の様な決算内容を受けてコカ・コーラの株価は
0.56%と僅かながら上昇。ただし同日の米国市場は
同日に発表された1月の米消費者物価指数(CPI)が前年同月比7.5%(市場予想7.3%)と40年ぶりの上昇率だったこともあり軒並み大幅下落だったことを考えると悪くない決算内容だったと言える。
ただし今四半期は売上の伸び率に対し売上原価の伸び率が上回っており、価格戦略で対応しているものの2022年もNon-GAAPベースでの売上原価における商品価格(ボトルなど)が一桁台半ばの逆風になると想定するなどインフレの圧力は今後も続く可能性が高い。
一方で過去半年のコカ・コーラ株の推移を市場(S&P 500)と比べてみると
2021年12月初めまでは市場より下回るパフォーマンスだったものの、2021年12月、2022年は市場が下落基調にもかかわらず上昇傾向に見える。このままインフレに上手く対応して堅調な業績・株価を維持してくれるといいのだが。
最後にこの決算発表を受けて翌日2月11日にDeutsche BankのアナリストSteve Powers氏がコカ・コーラ株の目標価格を61ドルから62ドルに引き上げ(格付けはHoldで変わらず)ているのだが、2月11日のコカ・コーラ株は
1.78%の下落。同日の米国市場が
いずれもウクライナ情勢の不安から連日の下落となったので致し方ないのかもしれない。