ウォルトディズニー(DIS)2019年4Q決算(2019/11)

はじめに

昨日の米国市場閉場後に、自分が所有しているウォルト・ディズニー(DIS)の2019年第4四半期決算発表があった。

先に株価の観点から結果(一番右のPost-Market)を述べると

と5.29%の上昇となっている。

実際に本日の取引でこれほど上がるかどうかは不明だが、何故時間外後で5%超の上昇となっているかを念頭に発表された決算内容を整理してみる。


2019年第4四半期決算概要

以下は、ウォルト・ディズニーの企業サイトより引用・抜粋。

  • 2019年第4四半期の売上高(Revenues)は191億ドル、前年同期は143億ドルで前年同期比34%の増加
  • 2019年第4四半期の特定項目を除く一株当たり利益(EPS excluding certain items affecting comparability)は1.07ドル、前年同期は1.48ドルで前年同期比28%の減少

  • 2019年第4四半期の各事業セグメントごとの売上(Revenues)、営業利益/損失(operating income/loss)は以下の通り

メディア・ネットワークス部門

  • 営業利益(Operating Income)が3%減少して18億ドル。これはスポーツネットワークESPNのプログラミング、制作、マーケティングのコストが高くなったことに起因しているため、としている

テーマパーク部門

  • テーマパーク(および消費者製品部門)は、映画「フローズン」や「トイストーリー」に関連する商品販売の増加が寄与し、営業利益が17%増加して14億ドルとなっている。ただし香港では、デモの影響でディズニーランドへの来場者が急減し、米国やパリ、上海などのテーマパークの成長を相殺する可能性もある

映画部門

  • 映画部門は、「ライオンキング」と「アラジン」のリメイク、ピクサーの続編「トイストーリー4」の恩恵を受け、営業利益は79%増加して約11億ドルとなった

ディレクト・トゥ・コンシューマー・アンド・インターナショナル部門

  • ディレクト・トゥ・コンシューマー・アンド・インターナショナル部門事業の売上高は34億2800万ドルで、営業損益は7億4000万ドルの赤字。ディズニー・プラスに関するサービス開発や利用者獲得のためのマーケティング費用がかさんでいるため。
  • 2019年11月12日に、米国やカナダなどでディズニー・プラスのサービスを開始。7日にボブ・アイガー最高経営責任者(CEO)が、米国で普及しているアマゾン・ドット・コムの端末「ファイアTV」でも視聴可能にしたと公表し、2020年3月からサービス対象を英国やフランスなどに広げることも明らかにした。月額7ドルのディズニー・プラスではディズニーの人気映画・テレビ番組の大半を提供する

まとめ

上に挙げたように収益関連の数値は前年同期比マイナスになっている。

ただし、主要指標の市場予測と比較すると

  • 2019年第4四半期の売上高(Revenues)の市場予測は190億5000万ドルだったのに対し、実際は191億ドルと上回る
  • 2019年第4四半期の特定項目を除く一株当たり利益(EPS excluding certain items affecting comparability)の市場予測は0.95ドルだったのに対し、実際は1.07ドルと上回る

と、予想を上回ったことが時間外で株価が5%上昇した一因なのだろう。前四半期では両指標はいずれも市場予測を下回っており、株価は決算発表後に大きく下がっていた。また、上述の様にディズニー・プラスに関する新たな発表があったことも、株価上昇に寄与していると思われる。

メディア・ネットワークス部門は前四半期の決算まとめでも言及したが、21世紀フォックス事業の統合効果で前年同期比の売上高は伸びている。収益はマイナスと微妙だが、前四半期の決算時に懸念したほどの悪影響は出ていない気がする。

テーマパーク部門は、今後の香港の状況がどの程度影響を及ぼすのかが気に掛かる。

映画部門は、今四半期もヒット作に恵まれたおかげで堅調に思える。

ディレクト・トゥ・コンシューマー・アンド・インターナショナル部門は、来週から始まる動画配信サービス、ディズニー・プラスがどうなるか、自分にとってはまだ確信が持てない現状。

こうして記事をまとめている現在は、昨日の決算発表後で米国市場開場前なのだが、その時点でのPre-Marketでは、

昨日閉場後よりもやや上がっており、140ドルを超えている。以下は年初来のディズニーの株価チャート。

4月にディズニー・プラスの発表をしてから、前四半期決算を発表した8月6日までは概ね右肩上がり。前四半期の決算は市場予測を下回り、そこからやや下落傾向だったのが、今回の決算発表で大きく上昇しそう。その上昇が続くかどうかは、来週のディズニー・プラスのサービス開始がどうなるか次第だと思う。

来月2019年12月の自分の定期追加購入タイミングまでには、ある程度状況が掴めるだろうから、その時点でウォルト・ディズニーを購入検討するかどうか判断することにしよう。

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