今回のドル配当金円変換生活費充当額をどうするか(2022/11)

はじめに

今月2022年11月は完全リタイア後の想定キャッシュフローでは米国個別株のドル配当を95万円分円に変換して生活費に充当する予定の月なのだが、掲題の通りその額を単純には変換しづらい状況にあるので悩ましい。

以下、悩んでいる理由と実際にどうすべきかについて整理して結論を出しておきたい。


現状悩んでいる状況

まず想定通りにドル配当を95万円分円に変換することを悩んでいる理由について改めて確認しておくと、自分の理解では(あくまで自分の理解ではである点に注意)

  • 現在完全リタイアしており、所得は主に米国個別株配当(確定申告、住民税の申告不要制度を利用して源泉徴収で完結)とドルを円に変換する際の雑所得(自分のドル平均取得レートは1ドル=105.3868)だが、この雑所得で一定の為替差益が生じると源泉徴収のみで完結しない可能性がある
  • 2022年に入ってからドル配当を2度円に変換している
  • そのドルを円に変換した際の為替差益が約34万円
  • 今回のドル円変換時の為替レートを1ドル=140円と仮定して95万円にするには約6800ドル必要になる
  • その際の為替差益は24万円程度になり、年間合計では58万円になる
  • 為替差益が一定額を超えると、先に述べた様に源泉徴収以外に所得税・住民税を納め、国民健康保険料が増える可能性が出てくる恐れがある点が悩み(今年度の源泉徴収以外の住民税は0円だった
  • 米国株配当金生活の住民税等に係るドル円変換注意点(2022/7)に控除額を確認した際には為替差益が58万円の場合、所得税・住民税は控除内に収まるが国民健康保険料は控除額に収まらない

つまり、想定キャッシュフロー通りにドル円変換をすると、為替差益が国民健康保険料が控除限度額に収まらない事が悩みの理由。以下、再度所得税・住民税が控除内に収まるかの確認と国民健康保険料を控除内に収める場合に変換できる金額について確認し、今回どれだけ配当ドルを円に変換するのか決定しておく。


当初想定通りのドル円変換をした場合、為替差益が控除額内に収まるか

米国株配当金生活の住民税等に係るドル円変換注意点(2022/7)

でまとめた点をおさらいしておくと、

  • 国民健康保険料の控除は基礎控除の43万円のみ
  • 所得税・住民税は自分の場合は生命保険料控除、社会保険料控除などが該当する
  • 所得税・住民税の控除額はそれぞれ異なる

となる。

所得税控除

基礎控除48万+生命保険料控除10万だけで58万円となり、ほぼ為替差益と同額で全額控除されるだろう。

住民税控除

基礎控除43万+生命保険料控除7万で50万円となり、所得税と異なりこの2つの控除では控除額を超えてしまう。ただし社会保険料(国民年金・任意継続保険)も控除されるため、基礎控除43万+生命保険料控除7万に加え国民年金分の控除約13万円だけ(これに加え実際には任意継続保険料も控除対象)で63万円となり、為替差益分はやはり全額控除されるはず。

国民健康保険料控除

国民健康保険料の控除は基礎控除の43万円のみなので、今回95万円分のドルを円に変換すると為替差益が控除限度の43万円を15万円ほど超えてしまう。

では控除限度の43万円に為替差益を抑えるためにはどうすればいいのか。

  • 2022年既にドルを円に変換した際の為替差益が約34万円
  • 国民健康保険料控除43万円に収めるためには、今回の為替差益は9万円程度
  • 90,000≒(140-105.3868)×2,600

ということで変換時の為替レート変動誤差を加味して約2,500ドルの円変換であれば国民健康保険料控除額にも収まることになる。ただし、その際に生活費に充当できる円は140×2,500=35万円と想定した生活費充当額95万円から60万円も少ない35万円になる


結論

想定していたキャッシュフロー通り95万円分のドル円変換を行うことにする。

理由の一つ目は所得税・住民税は控除額内に収まるし、国民健康保険料は控除額を超えるものの、国民健康保険料は控除を超えた所得に対して自分の住んでいるところでの所得割(均等割分は当然必要)は医療分、後期高齢者分、介護分を合わせて約12%なので、150,000×12%=18,000と月1,500円程度に過ぎないこと。

二つ目は、年間18,000円を節約するために年間生活費が想定より60万円(月5万円)も減ってしまっては、配当金生活にかなりの制約がかかってしまうこと。これでは本末転倒だろう。


まとめ

現状を整理してみた結果、結局

米国株配当金生活の住民税等に係るドル円変換注意点(2022/7)

での方向性に沿った国民健康保険料分だけ全額為替差益を控除できないが、想定していたドル円変換での生活費95万円充当が適切だろうという結論に落ち着いた。変わらない結論のために再度確認する必要も無かった気もするが、再確認で間違いが発生する確率を下げられた可能性もあるので良しとしておこう。

それにしても2022年の為替大幅ドル高変動によるドル円変換時の為替差益(雑所得)は完全リタイア前には想定していなかったと改めて認識させられる。昨年と同程度のレートであれば、為替差益も全て基礎控除内に収まりこんな事を考えてもよかったのだが。

一方で、ドル高により自分の円ベースの資産は増加しており、それが精神的な安心につながっている面もあるので必ずしも悪いとは言い切れない。

いずれにせよ今年、今回の雑所得を受けての次回の確定申告、そしてそれを受けての住民税・国民健康保険料の実際を以降に活かしていくことにしたい。何か大きな間違い、見落としが無いといいのだが。

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