2024年/令和6年度国民健康保険料額が確定(2024/6)

はじめに

今年も6月になって2024/令和6年度分の国民健康保険料額通知書が届いた。

自分は2020年10月末で退職/完全リタイアしており、退職後2年間はそれまでの健康保険を任意継続することを選択して、2022年11月から国民健康保険へと移行している。

国民健康保険に移行してから健康保険料は前年の所得に基づいて算出されており、自分の場合は配当に関する住民税申告不要制度を選択したので、前年度に米国株ドル配当金を円変換した際の為替差益(雑所得)が国民健康保険料算出のベースとなる。

以下、2024/令和6年度分の国民健康保険料について昨年(2023/令和5年)との違いを意識しながら確認する。


令和6年度(2024年)の国民健康保険料

前提

今回の自分の国民健康保険料算出の基準となる前提は以下の通り。

  1. 確定申告時の収入は米国株の配当及びそれを生活費に充当するためのドル配当円変換時の為替差益による雑所得(雑所得は約37万円)
  2. 米国株の配当収入は住民税の申告不要制度を利用しているため、国民健康保険料算出には含まれない

1については昨年2023年はドル配当円変換時の為替差益による雑所得が約57万円と国民健康保険料の控除枠(43万円)を超えていたのだが、今回2024年は2023年半ばから楽天証券で米国株配当の受取りをドルから円に変更することが出来るようになり、直接円受取に変更して後半は為替差益が発生しなかったため、37万円と前年より為替差益が少なくなり控除枠内に収まっている。

2については今年の確定申告から上場株式の配当等に係る課税方式の選択が変更となり、昨年の様に住民税のみ申告不要とすることが出来なくなった(所得税/住民税同一の課税方式)。色々検討した末に自分は所得税/住民税ともに申告不要としている。これは国民健康保険料には所得として含まれないメリットがあるが、昨年までは発生した所得税の還付金が無くなるデメリットもある。

実際の国民健康保険料

今回実際に通知のあった国民健康保険料は

  • 合計約25000円(月額約2500円)
  • 7割軽減が適用

となっていた。昨年は

  • 合計約55000円(月額約4600円)
  • 5割軽減が適用

となっており、約3万円支払いが少なくなっている。

詳しくみてみると今年分は

  • 所得割額(なし)
  • 均等割額(計約82000円)
    • 医療分:約49000円
    • 支援金分:約16500円
    • 介護分:約16500円

と所得割額が基礎控除額内に収まっているため発生せず均等割額のみになっている。そして均等割額について7割軽減が適用されているため、合計は前述の通り約2.5万円となる。ちなみに昨年分は

  • 所得割額(計約16500円)
    • 医療分:約10000円
    • 支援金分:約3500円
    • 介護分:約3000円
  • 均等割額(計約76000円)
    • 医療分:約45000円
    • 支援金分:約15000円
    • 介護分:約16000円

と、米国株配当の受取りがすべてドルだったため円に変換する際の為替差益が国民健康保険料の基礎控除を超えていたため所得割額が発生しており、均等割額分には5割軽減が適用されて(所得割額には軽減は適用されない)約5.5万円であった。


まとめ

2024年/令和6年度の国民健康保険料は約2.5万円と前年に比べて3万円減、上場株式の配当等に係る課税方式の法制度変更に伴いアップデートした新しい完全リタイア後の想定キャッシュフローの想定金額12万円(月1万円)も下回っている。

やはり昨年に米国株配当の受取りをドルから円に変更して為替差益が国民健康保険料の控除額内に収まったため所得割額が発生しなかったことと、今年の確定申告から制度が変更された上場株式の配当等に係る課税方式で昨年と同様申告不要を選択したことが大きい(申告不要以外を選択した場合の保険料は約75万円。ただしその場合は今回ゼロとなった確定申告時の還付金が総合課税の場合約77万円、申告分離課税の場合約62.6万円が還付される計算)。

今年の結果だけ見ると良かったが、均等割額分は昨年に比べて増加しており来年以降も徐々に上昇していく可能性が高く、確定申告に係る制度変更の可能性(今年4月に社会保険料に配当などの金融所得を反映する検討が本格化という報道があった)もあり、今後国民健康保険料が一気に跳ね上がる可能性もゼロではなく先行きには不安が残る。

制度変更については自分で対処するのは難しいが、少なくとも情報収集を継続して行うことで最適な選択ができる様に準備しておきたい。

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