はじめに
米国企業の四半期決算発表(主に6~9月期)が続いているが、自分の所有銘柄では
と先週2021年10月22日(金)までに発表のあった銘柄の決算内容については既に確認してきた。
次の自分の所有銘柄の決算発表は10月26日(火)のゼネラル・エレクトリック(GE)から中盤に入る(27日には7銘柄が決算発表の予定)ので、それまで自分の所有銘柄で決算発表以外に何か新しいアップデートは無かったか確認していたところ、掲題の通りブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMY)の買収関連情報があったので以下にまとめておくことにする。
Acceleron Pharmaの買収関連
以下はブルームバークが10月21日(木)に伝えた第一報の報道より引用・抜粋。
- 消息筋によるとブリストル・マイヤーズ スクイブは9月末にメルクが115億ドルで買収することに合意したAcceleron Pharmaの株式入札を計画している
- ブリストル・マイヤーズは、2019年にセルジーンを買収したときに継承した11.5%の株式を保有するAcceleronの筆頭株主。この株式を売却するとメルクとAcceleronの取引は完了に近づく
- 9月30日の声明によると、メルクは公開買付けを終了するためにAcceleron株主の過半数からの承認を必要としている
- Acceleron株保有企業/ヘッジファンドのコメントは以下の通り
- Avoro Capital(約7%)は9月30日Merckの取引はAcceleron Pharmaを「大幅に過小評価」しているとコメント
- Darwin Global(3.8%)は10月20日、株主にメルクのオファーに入札しないよう促した
- ブリストル・マイヤーズがプロセスの一部であった場合、Acceleron Pharmaの購入に関心がなかった可能性があると10月1日にUBSは述べている
- 別の消息筋によるとブリストル・マイヤーズはAcceleronとロイヤルティ契約を結んでおり入札決定の影響を受けない
- ブリストル・マイヤーズとAcceleronはコメントを控えた
Aurinia Pharmaceuticalsの買収関連
以下はブルームバークが10月22日(金)に伝えた第一報の報道より引用・抜粋。
- 消息筋によるとブリストル・マイヤーズ スクイブは自己免疫疾患治療薬を開発するAurinia Pharmaceuticals Inc.の買収に関心を示している
- 最終的な決定はなされておらず、ブリストル・マイヤーズは潜在的な取引から手を引くことができる
- ブリストル・マイヤーズの広報は同社は噂についてコメントしないと述べ、Aurinia Pharmaceuticalsはコメントを控えた
まとめ
この様な状況を受けて先週のブリストル・マイヤーズ株はどうだったかというと
特に上記買収報道に関して株価が上下した様には見えない。
同業のファイザー(PFE)とメルク(MRK)と比べてみると
他の2社に比べてブリストルの株価が冴えないことが判る。
Acceleron Pharmaとメルクを比較対象にしてみても
特に目立ったところは見られず。Acceleronの買収可能性については憶測に拠る所も大きいので材料視されなかったと思われる。
一方でAurinia Pharmaceuticalsの株価を見てみると
こちらは報道のタイミングが10月22日金曜日の閉場間際だったようで27%近く上昇(チャートでは24.4ドルとなっているが左上の終値は28ドル)。その際の株価を基にすると時価総額は35億9000万ドル。
ブリストルは2019年1月にセルジーンの買収を発表した際株価が14%下がった経験もあるのでやや気になるが、セルジーンの買収額は950億ドルでAuriniaとは規模感が違い過ぎるので株価への影響はある程度限定的と思われる。
来週月曜日のブリストル株がこの影響を受けるかどうかは今の所不明。恐らく10月27日(水)に予定されているブリストル四半期決算発表で買収に関する情報も言及されるだろう。ここしばらくはブリストルの買収関連情報について注意しておきたい。