はじめに
先日2021年8月3日には自分の持ち株であるデュポン・ドゥ・ヌムール(DD)の2021年第2四半期決算が発表された。
遅ればせながら以下にその決算内容を確認して整理しておく。
デュポン・ドゥ・ヌムール2021年第2四半期決算概要
以下の情報はデュポン・ドゥ・ヌムールの企業サイトより引用・抜粋。
- 2021年第2四半期の総売上(Net Sales)は41億3500万ドル、前年同期は32億8900万ドルで前年同期比26%増
- 2021年第2四半期の継続事業による1株当たり利益(Earnings(Loss) per common share from continuing operations – diluted)は1.04ドル、前年同期は3.26ドルの損失
- 2021年第2四半期のNon-GAAPベース調整後一株当たり利益(Adjusted EPS)は1.06ドル、前年同期は0.31ドルで前年同期比240%増
各事業部ごとの業績は以下の通り。
Electronics & Industrial部門:
売上は前年比17%増の13億2000万ドル。特にディスプレイ、電子機器、ヘルスケア、自動車市場における幅広い強い需要が寄与したとしている。
Water & Protection部門:
売上は前年比11%増の14億1200万ドル。北米の住宅建設、日曜大工アプリケーションの小売チャネルでの強い需要に伴うシェルターソリューション(Shelter Solutions)が30%以上の成長となっている。
Mobility & Materials部門:
売上は前年比55%増の12億7000万ドル。パンデミックの影響からの自動車市場の持続的な回復が寄与したとしている。
2021年第3四半期及び2021年通期の見通しは以下の通り。
2021年第3四半期
- 売上(Net Sales):41億8000万ドル~42億3000万ドル
- Adjusted EPS(調整後1株当たり利益):1.11ドル~1.13ドル
2021年通期
- 売上(Net Sales):164億5000万ドル~165億5000万、前四半期の157億ドル~159億ドルから上方修正
- Adjusted EPS(調整後1株当たり利益):4.24ドル~4.30ドル、前四半期の3.60ドル~3.75ドルから上方修正
市場予測との比較
今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、
- 2021年第2四半期の総売上(Net Sales)は41億3500万ドル、市場予想の40億1000万ドルを上回っている
- 2021年第2四半期のNon-GAAPベース調整後一株当たり利益(Adjusted EPS)は1.06ドル、市場予想の0.95ドルを上回っている
となっている。
まとめ
上記の様な決算を受けてデュポン・ドゥ・ヌムールの株価は、
と0.35%の下落。同日のダウ工業平均が0.80%、S&P 500が0.82%、NASDAQが0.55%いずれも上昇したに比べて見劣りがし、決算内容も上記の通り前年比の数値、市場予想を上回り、通期見通しも引き上げているのにかかわらず株価が下落するという納得感にかける結果となった。決算結果を見れば株価上昇して良い気がするのだが。
同日のS&P素材(Basic materials)セクターも1.01%上昇しているので、自分が気が付かなかったデュポンに起因する何かがあったのかもしれない。
ただ決算発表を受けてのアナリストの投資格付けアップデートでは詳細は調べていないが、
更新のあった2社はいずれもMaintains(変わらず)となっている。ちなみにアナリストの投資格付けとは別に翌日8月5日には以下の図の様に2.51%上昇している。
年初来の株価の動きは結構激しく
6月に入ってから基本的には下落傾向。やはりインフレによるコスト高によるマージン圧迫の懸念が影響しているのだろう(アナリストとのカンファレンスコールでも関連する質問が多かった)。
ただ見通しはそれも含めて上方修正しているので、今後に期待したいところだがどうなるか。経営陣の想定内の範囲にインフレ等のリスク要素が収まってくれればいいのだが。