2020/3のAT&T投資格付けの格下げに関して(2020/4)

はじめに

先日、新型コロナウイルス影響下での所有銘柄の格付け情報の変化をまとめてみたが、その際にAT&Tの格付けが直近で格下げされていたのが気になっていた。

ここでその理由についてを整理してまとめておく。


AT&T(T)の投資格付け格下げに関して

3/23に格下げをした2社それぞれのコメントをまとめておく。

Cowen & Co. and Baird

アナリストのColby Synesael氏がアウトパフォームからマーケットパフォームに引き下げ。目標株価も43ドルから37ドルに引き下げている。理由としては、

  • “While no company in our coverage universe* is immune to the uncertain macro environment that awaits, AT&T’s diversified business including WarnerMedia (content/advertising) creates incremental uncertainty relative to more simplistic companies such as Verizon…and we believe is likely to make it more difficult for the company to achieve its 3-year guidance, which had been central to our previous view,”
    「我々がカバーしているどの企業も、これから待ち受けている不​​確実なマクロ環境の影響を避けられませんが、ワーナー・メディア(コンテンツ/広告)を含むAT&Tの多様化したビジネスは、Verizonなどのより単純な企業と比較して、不確実性を増加させます…そして我々はAT&Tが以前の見解の中心であった3年間のガイダンスを達成することが困難である可能性が高いと考えています」

*カバレッジ・ユニバース/coverage universe:担当アナリストが調査対象としている投資銘柄のこと

と述べている。3年間のガイダンスとは以前にも書いた前回の決算発表で説明されたAT&Tの3年目標のこと。

Synesael氏は、またこの新型コロナウイルスによりユーザーがテレビからオンラインにシフトすることも挙げており、従来のメディアに戻ることはないとして、AT&Tの最近の懸念であるケーブルTV視聴者数の減少に拍車がかかる可能性に言及している。

Baird

アナリストのWilliam Power氏がアウトパフォームからニュートラルに引き下げ。

  • “WarnerMedia will feel most of its pain in Turner, the biggest segment, due to the loss of live sports, along with film,”
    「ワーナー・メディアは、映画とともにライブスポーツが失われたため、最大のセグメントであるターナーの痛みのほとんどを感じるだろう」

Power氏は、AT&Tが「収益の不確実性」に直面していると警告し、AT&TのDirecTVとワーナー・メディアのビジネスに収益圧力がかかる可能性があると述べた。


まとめ

微妙に違う点を強調しているが、ワーナー・メディアの不確実性は共通している点。確かに言っている内容に関しては、素人の自分でも言われれば想像がつく、納得感のあるコメントではある。ただ逆に言うと目新しいことは述べられていなかった気がする。

ちなみにAT&Tの過去1ヶ月の株価は以下の通り。

これだけでは市場との乖離が分からないのでダウ工業平均と比較してみる。

ほぼ似たような動きをしており、上記にまとめた格付けの変更はそれほど株価には影響しているようには見えない。AT&T株が個別の理由というよりは市場全体の上下に引きずられているような気がする。もしくは今回のアナリストの格下げも目新しい内容ではなかったので、織り込み済みだったのかもしれない。

AT&Tはとりあえず先週に配当の維持を発表してホッとしているが、次は2020/04/22に予定されている2020年第1四半期決算の内容に要注意。

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