JPMのツサ氏がGE格付けを遂にアップグレード(2020/3)

はじめに

昨日2020年3月2日の米国市場は大幅に上昇し、自分の所有銘柄もそれにつられて大幅上昇。それに紛れて掲題のニュースが出ていたので、その内容を確認し整理しておくことにする。

ツサ氏の以前のコメント(2020年1月)に関してはこちら


ツサ氏のノート要旨

以下はツサ氏の投資家向けノートからの引用・抜粋。

  • “We were wrong”
    我々(JPモルガン)は間違っていました
  • “Our double-dip thesis didn’t play out”
    我々の二番底理論はうまくいきませんでした
  • “We upgraded GE as the spread between our FCF estimate and consensus is narrower after a better-than-expected 2019”
    我々はFCF(フリーキャッシュフロー)の推定値とコンセンサスとの差が、予想を上回った2019年よりも狭くなったためGEをアップグレードしました
  • “The notion that somehow FCF down 45% year-over-year on an increase in EBIT is a positive outcome“
    ともかくEBITの増加によりFCFが前年比で45%減少したという考え方は、良い結果です

結果として、ツサ氏(JPモルガン)はGEの格付けを「Underweight(アンダーウェイト)」から「Neutral(中立)」に格上げし、目標株価も従来の5ドルから8ドルに変更した。


他のアナリストのGEへの見解

FactSetによれば、FactSetが調査したGEを評価している21人のアナリストの中で、ツサ氏が唯一の弱気な(bearish)評価をしていたアナリストとのこと。

ツサ氏がGEをアップグレードするまで、強気(Buy/Overweight)な評価をしていたアナリストが12人、中立(Hold/Neutral)が8人だった。そしてその平均目標株価は13.70ドル。

以前も触れたUBSのアナリストであるミッターマイヤー氏(Markus Mittermaier)は、同じく昨日に目標株価を前回の14ドルから15ドルに引き上げている。


まとめ

こういった報道を受けて昨日2020年3月2日のGEの株価がどうだったかというと、

という結果。ただ、同日のダウ工業平均が5.09%増、S&P 500が4.60%増だったのに比べるとそれ程でもない上昇率。2020年1月のコメント時には2.02%の減少、2019年4月の格下げ時には5.19%の減少と言った具合にツサ氏がコメントをするとGEの株価は大きく動くことが多いのだが。

これがツサ氏の格付けアップグレードの影響は無かったと見るべきか、市場全体の上昇に埋もれただけと捉えるかは判断の難しいところ。もしくは前回の四半期決算まとめでも触れた今週水曜日に予定されているGEのInvestor callの情報を待っているのかもしれない。そこではセグメント(事業)毎のより細かい情報が出るはずなので。

ここ最近の新型コロナウイルスに起因する市場下落のため、所有している個別株の判断が非常に悩ましいところであるが、やはりコツコツと所有株の情報収集は続けておこう。

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