ウォルト・ディズニー(DIS)格付け更新(2020/12/15)

はじめに

先週12月10日の米ウォルト・ディズニー(DIS)のInvestor Dayの内容を受けて、翌日12月11日のディズニー株は10%超の上昇をした。

Investor Dayの内容を受けてアナリストがディズニーの格付けをアップデートしていたので、以下にその内容をまとめておく。


投資格付け/目標株価のアップデート

2020年12月11日のゴールドマン・サックス

目標株価を200ドルに設定

【ストリーミングサービスの加入者に関して】

  • “Disney’s updated long-term targets for its Disney+/Star DTC streaming services are materially above our prior base case estimates, and we believe well ahead of investor expectations,”
    「ディズニーのディズニー・プラス/Starに関するDTCストリーミングサービスのアップデートされた長期目標は以前のベースケースの見積もりを大幅に上回っており、投資家の期待をはるかに上回っていると我々は信じています」
  • “We believe this outlook is attainable, especially as it broadens the service’s content offering to include new programming from Star outside the US,”
    「我々はこの(ディズニーのアップデートされた)見通しは、特にサービスのコンテンツ提供を拡大し、米国外のStarからの新しい番組を含めることで達成可能だと信じています」

【ストリーミングサービスの価格に関して】

  • “The company’s plans to increase the price points for Disney+ in the US and in key European markets was an upside surprise,”
    「米国および主要なヨーロッパ市場でディズニー・プラスの価格を引き上げるという同社の計画は、アップサイドの驚きでした」
  • “This should help offset’s Disney’s plans to produce more content for its DTC platforms and bring previously planned content onto its DTC platforms faster than initially expected. As such, Disney did not push back its estimated timeline for its DTC services to achieve breakeven (which we also believe investors will see as an upside surprise),”
    「これは、DTCプラットフォーム向けにより多くのコンテンツを作成し、以前に計画されたコンテンツを当初の予想よりも早くDTCプラットフォームに取り込むというディズニーの計画を相殺するのに役立つはずです。そのため、ディズニーは損益分岐点を達成するためのDTCサービスの推定タイムラインを延期しませんでした(これは投資家がアップサイドの驚きと見なすと私たちは信じています)」

【その他】

  • “While Disney is leaning into its DTC offerings, it remains committed to key legacy platforms,”
    「ディズニーはDTCサービスに傾倒していますが、主要なレガシープラットフォームに引き続き取り組んでいます」

2020年12月13日のBMO Capital Markets

目標株価:165ドルから185ドルに上方修正

投資格付け:outperformからmarket performに下方修正

以下はアナリストDaniel Salmon氏の分析ポイント。

  • “We believe improved vaccination rates could help DIS continue to be a solid ‘re-opening’ play, but with considerable multiple expansion recently for both initial vaccine news and the direct-to-consumer (DTC) investor day, we feel the sidelines are more appropriate,”
    「ワクチン接種率の改善は、DISが堅実な「再開」への動きを続けるのに役立つと信じていますが、最近の最初のワクチンニュースとダイレクト・トゥ・コンシューマ(DTC)のInvestor Dayの双方でかなりの倍数の拡大があり、傍観者であることがより適切だと考えます」
  • “To be sure, the Disney+ sub forecasts surpassed the most bullish expectations, and were supported by an incredible amount of new content. But our favorite ‘story’ stock closes out this recommended chapter between DTC investor days nevertheless,”
    「確かにディズニー・プラスのサブ(スクリプション)予測は最も強気な予想を上回り、信じられないほどの量の新しいコンテンツに支えられていました。しかし、私たちのお気に入りの「ストーリー」株は、それにもかかわらずDTC Investor Dayの間にこの推奨される章を締めくくります」
  • BMOはディズニー・プラス、ESPN+、Huluを含むDTCビジネスの価格を1株あたり100ドルから120ドルに引き上げている一方で、ディズニーのコアビジネスは依然として65ドルの価値としており、1株あたりの合計価格目標は185ドルとしている

まとめ

BMOの分析を受けて13日のディズニーの株価(ゴールドマン・サックスのアップデートは11日(金)の株価上昇に寄与)は、

3.65%のマイナス。同日のダウ工業平均が0.62%、S&P 500が0.44%の下落、NASDAQが0.50%上昇だったのに比べると下げ幅が大きかった。上記の様にBMOが目標株価は引き上げたものの、投資格付けを引き下げたことが原因だろう。ただ前取引日金曜日の上昇幅が10%超だった事を考慮すると、それを相殺するほどの下げではない。

個人的には先週

米ディズニー(DIS)株が10%超上昇(2020/12/12)

で触れたし、BMO Capital Marketsの分析にもあるようにDTCを除いた他のコアビジネスの不透明さにまだ不安を感じている。

ただBMOの分析で、目標株価の内訳がコアビジネスよりもDTCの方が大きくなっているのは意外だった。今後中長期的にはDTCがディズニーのコアビジネスへと切り替わっていくのかもしれない。もしそうであれば、Investor Dayで説明されたDTCビジネスの想定外の拡大は、長い目で見ればディズニー株の安定上昇をもたらすのかもしれない。ただ忘れてはならないのはInvestor Dayで、

  • ディズニー・プラスの営業損失が2021年度にピークに達すると予想し、ストリーミングサービスは2024年度に収益性を達成すると予測している

とディズニーが説明しており、収益化は2024年以降の見通しという点。それまではやはり従来のコアビジネスが中心という点は念頭に置いてディズニー株を判断した方が良さそうだ。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメントの入力は終了しました。