ブリストル(BMY)の新薬が臨床試験目標未達、等(2022/8)

はじめに

昨日2022年8月29日(月)の米国市場は

先週のパウエル議長のジャクソンホール会議での講演を受けての大幅下落の流れを継いだのか冴えない動きだったのだが、自分の所有銘柄であるブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMY)が

6.24%の大幅下落。

大幅下落の原因は掲題の通り、ブリストル・マイヤーズの新薬の臨床試験の中間段階で主要目標を達成できなかったことが発表されたためだろう。

以下新薬の臨床試験結果についてまとめると共に、それを除いてもここ最近ブリストル・マイヤーズ株が低調な理由について整理しておくことにする。


2022年8月28日(日)発表のブリストル・マイヤーズ新薬の臨床試験結果

以下はブリストル・マイヤーズ スクイブの企業ページより引用・抜粋。

  • 今回の臨床試験は経口第XIa因子阻害薬ミルベクシアン(milvexian)
  • この研究の主な目的は、虚血性脳卒中とMRIで検出された潜在的な脳梗塞の複合エンドポイントの用量反応を16倍の用量範囲で検出すること
  • プラセボと比較してミルベクシアンによる虚血性脳卒中の相対リスクが約30%低下したことが観察されたが、用量反応は観察されなかった
  • 引き続き今年後半に第3フェーズ(今回は第2フェーズ)の臨床試験を行う予定

プラセボと比べては効果があったが、試験目的である用量反応(用量によって効果が増減)は観察できなかったという事になる。

この臨床試験はブリストルとジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)の製薬部門であるヤンセンファーマシューティカルズと共同で行われているのだが、JNJの株価は

0.77%下落と市場と同程度。

これはJNJはブリストル・マイヤーズと比べて

  1. 企業規模が大きい(2022年第2四半期の売上は240億ドル、ブリストルは119億ドル)
  2. 製薬以外の一般ヘルスケア、医療機器事業もあること(240億ドルの内、製薬が133億ドル、一般ヘルスケアが38億ドル、医療機器が69億ドル)

といったことが影響しているのだろう。

そしてブリストル・マイヤーズの方では第2四半期決算のまとめでも

「新製品群(New Product Portfolio)の売上割合が低いのが気に掛かる。Revlimidなどの特許切れ製品の売上は今後も減少していくだろうから、新製品群の売上がそれをカバーする傾向が早く見られることを期待したい。」

と書いていた様に、特許切れの製品に取って代わる新製品が望まれているので、試験結果が一定の効果は見られたものの、当初目的が達成できなかったことが市場に嫌気されてブリストル株は大きく下落したのだろう。


最近のブリストル株の低調要因

そして昨日の大幅下落を除いてもブリストル株がここ最近低調だとは感じていた。

過去1月の株価を見ると8月16日からの10営業日中前日比マイナスが8日。そして22日からは6営業日連続で下落となっている。

恐らくではあるがこの下落は米国で8月16日にバイデン大統領が署名したインフレ抑制法案(IRA:Inflation Reduction Act)の中で、5000万人の高齢者を対象に薬局で購入する処方薬の費用上限を年間2000ドルに制限したり、メディケアの薬価を引き下げるなどしたことが影響している様だ。


まとめ

2022年8月29日のブリストル株大幅下落の原因となった新薬の臨床試験結果と、最近のブリストル株低調について整理してみた。

上述の点を踏まえるとしばらくブリストル株は低調な動きが続きそうな気がする。とはいえインフレ抑制法案がブリストルの業績に実際どの程度の影響を与えるか(ブリストルの市場は米国だけではなく全世界)はまだ不透明であり、新薬もmilvexian以外に複数の臨床試験を行っており今回のmilvexian臨床試験も目標未達ながら次のフェーズの臨床試験を行う予定であることなどを考えると今後の明確な判断はしにくい。

過去1年の推移を見てみると

6月末に80ドル近くまで上昇した株価から見ると20%近く下がっているのだが、年初来で見れば市場(S&P 500)が15%程度下落しているのに対して7%上昇している。何とかそろそろブリストルの下落が止まって、現在の年初来プラスを維持してくれるといいのだがなあ。

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