はじめに
ここ最近日本を含めた全世界でCOVID-19感染者数が再拡大しているが、データを見る限り増加傾向は鈍ってきた様な気がする。
ここでは自分が投資しているのが米国株ということもあり、米国での感染者数の現状について確認すると共に、それに関連して米国市場の最近の傾向についても確認してみる。
2021年8月24日発表時点でのアメリカCOVID-19状況
以下のデータはCDC(Centers for Disease Control and Prevention:アメリカ疾病予防管理センター)のサイトより引用・抜粋。
【アメリカでの新規感染者数】
青棒が日次の感染者数。赤線は過去7日間の平均。
7月中旬ぐらいから再び新規感染者数が増加し、以下の様に推移している。
- 6月30日の過去7日間の平均感染者数が約1.4万人
- 7月10日の過去7日間の平均感染者数が約2.1万人
- 7月20日の過去7日間の平均感染者数が約4.1万人
- 7月31日の過去7日間の平均感染者数が約8.5万人
- 8月10日の過去7日間の平均感染者数が約11.7万人
- 8月20日の過去7日間の平均感染者数が約14.1万人
- 8月24日の過去7日間の平均感染者数が約14.2万人
ここにきてようやく新規感染者数の再拡大が高止まりしている様には見受けられる。
2021年7月からの米国市場の動き
【S&P 500】
【ダウ工業平均】
【NASDAQ】
主要3市場とも7月半ば、8月半ばに大きく下落しているものの、6月末に比べるといずれも上昇している。
振り返ってみると7月の下落は
でまとめた様にCOVID-19(デルタ変異株)に対する懸念の再燃が原因だったようだが、8月の下落は連邦準備制度理事会(FRB)が公表した7月開催分の連邦公開市場委員会(FOMC議事要旨の中で、年内の緩和縮小の可能性が示唆されたことが原因であった。
7月の下落以外では、先に挙げたアメリカでのCOVID-19新規感染者数の増加はあまり米国市場の下落要因とはなっていない様な気がする。
まとめ
日本でのCOVID-19の感染者数拡大及びそれに伴う連日の報道が目に入ることが多くなったせいか、米国での感染者数の現状について確認すると共に米国市場の最近の傾向についても確認してみたが、自分が想像していたよりはCOVID-19の影響は米国市場には出ていないようだ。
ちなみに同期間の日本市場(日経平均)も見てみると
こちらはマイナスになっている。日本で生活している日本人ということが影響しているのか、個人的にはこちらの動きの方が何となく腑に落ちる気がする。逆に米国市場がCOVID-19の感染者数が拡大しているにも関わらず上昇しているのが、今一つピンと来ない。
結果的には自分が投資している米国市場はCOVID-19の感染者数が再拡大しているにも関わらず上昇している(全体的に自分の所有銘柄は残念ながらその限りではない・・・)ので問題ないとも言えるのだが、今後もこの傾向が続くのかは今一つ自信が持てない。
しかしCOVID-19の感染者数が再拡大した7月からの米国市場や、ここ数日で鈍化傾向にある新規感染者数を考えると、このままCOVID-19の感染者数にあまり左右されない米国市場動向が続くような気はする。
思えば昨年11月から今年1月にかけての米国でのCOVID-19新規感染者数増も自分の資産にはあまり影響しなかったし、
【約1円のドル安とドル安傾向が続く】2020年12月末米国株資産
【月末ベースで見るとあまり変わらず】2021年1月末米国株資産
最初期以降は過度にCOVID-19の感染者数の増減を気にする必要は実はあまりないのかもしれない。
COVID-19禍最初期の2ヶ月で約30%資産が減少したことがどうしても頭にあるので楽観はしづらいのだが、変異株などはあるものの発生から1年半が経過して米国市場がCOVID-19の影響を織り込み、ある程度の予想もつくようになってきたと見るべきなのかもしれない。
自分の市場に対する予想・見込はあまり当たらないことが多いと思っているのだが、これは当たって欲しいものだ。COVID-19の影響がそれ程無いにしても市場そのものはどうなるかが読めないのはいつもの通りで変わりはしないのだが、不確定(不安)要素が一つでも減るというのは有難い。