アルトリア(MO)2021年第4四半期決算(2021/5)

はじめに

先月2021年4月29日には自分の所有銘柄の一つであるアルトリア・グループ(MO)の決算発表があった。同日に決算発表があり大きく下落したブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMY)や翌30日に決算発表のあった投資額の大きいエクソン・モービル(XOM)の決算内容を優先したため遅れてしまったが、アルトリアも自分の所有銘柄ではそれなりに投資額が大きく(投資額では6番目、現在の資産価値では5番目)、配当率も高いので気を付けるべき銘柄。

以下に決算内容を確認しておく。


決算発表確認の前に

少し前にまとめてもあり日本でもそれなりに大きく報道されていたが、アルトリアの決算発表と同日の4月29日にアメリカでFDA(米食品医薬品局)が、メンソールタバコの製造や販売を禁止する方針を発表している。報道からポイントをあげると

  • メンソールタバコは紙巻きタバコ市場の3分の1以上を占めている
  • アルトリアの売上の20%はメンソールタバコが占めているという報道あり
  • 実際の禁止は実施案や法廷闘争の可能性を含め、数年かかる可能性

といったところだろうか。

発表のタイミングは少なくともアルトリアのアナリストとのカンファレンスコールの前だった模様。というのもカンファレンスコールで

  • FDA just published their press release formally announcing that they intend to pursue a nationwide menthol ban
    FDAは全国的なメンソール禁止を追求する意向であることを正式にアナウンスするプレスリリースを発表したばかり

という前置きでの質問があったため。つまりメンソールタバコの問題は同日のアルトリア株に影響を及ぼしたことは頭に入れておく必要がある。


アルトリア・グループ2021年第1四半期決算概要

以下の内容はアルトリア・グループの企業サイトより引用・抜粋。

  • 2021年第1四半期の売上高(Net Revenues)は60億3600万ドル、前年同期比5.1%減少
  • 2021年第1四半期の物品税控除後の売上高(Revenues net of excise taxes)は48億8000万ドル、前年同期比3.3%減少
  • 2021年第1四半期の1株当たりの調整後利益(Adjusted diluted EPS)は1.07ドル、前年同期比1.8%減少

  • 2020年第1四半期の純損失(Net earnings(losses))は14億2100万ドルの利益

  • 2021年第1四半期のタバコ製品の出荷量は前年同期比12.0%の減少

2021年の見通しに関しては、

2021年通年の調整後希薄化後EPSは4.49ドル~4.62ドルという前回の見通しと変わらず。


市場予測との比較

今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、

  • 2021年第1四半期の物品税控除後の売上高(Revenues net of excise taxes)は48億8000万ドル、市場予想の49億7600万ドルを下回っている
  • 2021年第1四半期の1株当たりの調整後利益(Adjusted diluted EPS)は1.07ドル、市場予想の1.04ドルを上回っている

となっている。


まとめ

上記の様なFDAの発表及び決算内容を受けてのアルトリア・グループの株価は、

1.23%の下落。同日のダウ工業平均が0.71%、S&P 500が0.68%、NASDAQが0.22%いずれも上昇しているにもかかわらずアルトリア株が下落しているのは、Adjusted diluted EPSは市場予想を上回ったもののそれ以外は振るわなかった決算内容と同日のメンソールタバコ禁止報道からすれば致し方ないところだろう。ただその割に思ったよりは下げ幅が少なかった気がする。これは同日のブリストル株が5%近い下落だったので、それが頭にあるせいかもしれない。

同日のアルトリア株の動きを見てみると

10時ぐらいにいったん上昇しているのが判断に苦しむ動き。アナリストとのカンファレンスコールは9時からなので、それを受けてやや持ち直したのだろうか。

それよりも分からないのが決算発表翌日の30日の株価。過去5日間のアルトリア株の動きで見てみると、

何故か30日にはダウ工業平均が0.54%、S&P 500が0.72%、NASDAQが0.85%いずれも下落したにもかかわらずアルトリア株は29日の下落分を取り戻している。自分の調べた範囲では特にアルトリアに関してポジティブなニュースやアナリストの投資格付けアップデートがあった訳ではない。株価が持ち直してくれたのは嬉しいが、理由が判らないで今一つスッキリしない。

書いてきた様な事を考えるとアルトリア株の今後の方向感が今一つ分からない。年初来の株価を見てみると

プラスにはなっているものの、4月半ばに大きく下落した要因であるバイデン政権がニコチン規制の強化をするかもしれない点や、長期的なタバコ出荷量の減少、そしてアルトリアのタバコ製品の代替品(JUUL、Cronos、IQOSなど)が今一つである事を考えると、結構厳しいのかもしれない。自分は配当金生活に入っているので新たな米国株購入はまず無いのだが、今の状況でアルトリア株を買い足すのは高い配当率(税引前7%超、自分の所有銘柄では最も高い)を考えてもしないだろう。自分の予想に反してJUUL、Cronos、IQOSなどが早期にアルトリアの業績に対して大きな貢献をするようになってくれればいいのだが。

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