はじめに
一昨日2021年第1四半期決算発表後に株価が0.51%下落した自分の主力銘柄であるシティグループ(C)の昨日4月16日の株価を確認したところ、
この日も僅かながらマイナス。これが他の銀行株も下落しているのであれば仕方がないと諦めもつくのだが確認してみたところ、
シティ以外の主要米銀株は軒並み上昇。
特にシティ株だけ下がる要因も思いつかなかったので昨日、一昨日だけではなく4月12日週の米銀株の動きを追ってみることにする。これでシティだけ悪いとなると自分が気が付いていない何らかの問題があるのだろう。
2021年4月12日週の米銀株の動き
確認するのは自分の所有銘柄であるシティグループ(C)とJPモルガン・チェース(JPM)に加えてバンク・オブ・アメリカ(BAC)、ウェルズ・ファーゴ(WFC)の4銘柄。いずれも4月12日週に2021年第1四半期の決算を発表している。
ここでは株価だけの確認に留めておく。決算内容を確認するのは大変だし、その労力の割に何が株価へ影響したかは明確な解が出ないだろうから。シティとJPモルガンについては所有銘柄なので決算までまとめている。
JPモルガン(JPM)2021年第1四半期決算(2021/4)
シティグループ(C)2021年第1四半期決算(2021/4)
加えてこのところ米銀株に影響を及ぼしている米10年債の利回りも併せて確認をしておく。
BAC | C | JPM | WFC | 米10年債 | ||||||
2021/4/12 | 40.06 | 72.69 | 155.95 | 40.77 | 1.69 | |||||
2021/4/13 | 39.32 | -1.88 | 72.06 | -0.87 | 154.09 | -1.21 | 39.79 | -2.46 | 1.64 | -3.05 |
2021/4/14 | 39.88 | 1.40 | 72.91 | 1.17 | 151.21 | -1.90 | 41.99 | 5.24 | 1.64 | 0.00 |
2021/4/15 | 38.74 | -2.94 | 72.54 | -0.51 | 152.17 | 0.63 | 42.24 | 0.59 | 1.56 | -5.13 |
2021/4/16 | 39.15 | 1.05 | 72.45 | -0.12 | 153.30 | 0.74 | 43.84 | 3.65 | 1.59 | 1.89 |
太字が決算発表のあった日。
やはり懸念していたシティ株が4日中3日下落しているのが目に付く。特に昨日4月16日は米10年債の利回りが上昇したのにつれて他の銀行株が上昇しているにもかかわらず、シティ株が下落しているのは腑に落ちない。
逆にウェルズ・ファーゴは4日中3日上昇している。また上昇も4月14日の5.24%、16日の3.65%と他の銘柄に比べて上昇幅が大きい。
また興味深いのはウェルズ・ファーゴ以外は決算を受けて株価が下落している点。いずれの銘柄も決算内容自体は悪くなかったのだが、自分には納得のいく理由が見つからなかった。
上記の様にパッと見ると、4日中3日下落しているシティ株が他の銀行株に比べて悪いように思えたのだが、ここで週頭(4月12日)と週末(4月16日)の株価の変動率を確認してみると
BAC | C | JPM | WFC | 10年債 | |||||
-2.32 | -0.33 | -1.73 | 7.00 | -6.29 |
ウェルズ・ファーゴ以外はいずれもマイナスで、その中でシティ株の下落率はマシな方であったことが分かる。
マイナスが多かったことやシティ株だけが下落した事がが目に付いてしまって不安になったが、週単位で見ればシティ株は決算の合った銀行株の中ではそれ程悪くなかったという事になる。
まとめ
決算発表を含めた直近のシティ株の印象から不安を感じて他の米銀株を含めた株価を比較してみたのだが、週単位で見るとシティが突出して悪いわけではないことが確認できたので個人的には一安心。
ただ期間を別の切り口で見た場合、また違った結果が導出されるであろうからあくまで4月12日週はこうだったという事に留めておくべきだろう。またあくまで株価だけを見ているので、決算内容をよく見ればこの週は好調に見えるウェルズ・ファーゴが良いという事には必ずしもならないのかもしれない。そもそも銀行株は好調な決算発表だったにもかかわらず週単位では下落した銘柄が多かったという点を気にかけておくべきだろう。
最後に上記銀行株の税引前配当率を確認しておくと4月16日終値時点で
BAC | C | JPM | WFC | ||||
1.86% | 2.81% | 2.37% | 0.95% |
となりシティグループが最も配当率の高い銘柄となっている。
株価の動きに不安を感じる事もあるが、完全リタイアをして配当金生活となった今では銀行株の中で配当率の高いシティ株を多く保有しているのは、株価の上昇は今一つかもしれないが悪くない結果なのかもしれない。世界金融危機から数年間は配当停止で、一時株価が1ドルを割り国有化も危ぶまれた時にもシティ株を買い続けたのが結果的には奏効したことになる。あくまで今のところは、であるが。