シティグループ(C)2021年第1四半期決算(2021/4)

はじめに

昨日は自分の主力銘柄の一つであるシティグループ(C)の2021年第1四半期決算発表があった。同じく所有銘柄で銀行株のJPモルガン・チェース(JPM)は一昨日の決算発表後に下落してしまったのだがシティはどうなったか。以下にその決算内容とそれを受けての株価を整理しておく。


シティグループ2021年第1四半期決算発表の概要

以下の内容はシティグループ企業サイトの発表資料より抜粋・引用。

  • 収入(Revenues)は193億2700万ドルで前四半期より17%増、前年同期比7%減
  • 純利益(Net Income)は79億4200万ドルで前四半期より84%増、前年同期比213%増
  • 1株あたり純利益(EPS)は3.62ドルで前四半期より89%増、前年同期比241%増
  • 純金利マージン(調達金利と貸付金利の差)は前四半期の2.00%から1.95%に減少

貸し倒れ引当準備金(Net ACL(Allowance for Credit Losses)Build)は前四半期の14億9600万ドルに続き今四半期も38億5300万ドルを戻し入れとなっている。

米銀ストレステストへ向けての資本は以下の通りで特に問題はなさそう。

2021年の通期見通しについては発表無し。


その他発表

Global Consumer Banking部門においてAsiaとEMEA(Europe, the Middle East and Africa)では4ヶ所のwealth center(ロンドン、シンガポール、香港、UAE)にフォーカスし、その他13地域から撤退するという戦略的行動(strategic action)を取ることを発表している。


市場予測との比較

今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、

  • 2021年第1四半期の収入(Revenues)は193億2700万ドル、市場予想の189億ドルを上回っている
  • 2021年第1四半期の1株あたり純利益(EPS)は3.62ドル、市場予想の2.56ドルを上回っている

となっている。


まとめ

上記の様な決算発表を受けて昨日のシティ株がどうなったかというと、

まさかの0.51%下落。

ここでまさかと書いたのは開場直後(自分が寝る前)はプラスだったため。昨日のシティ株の動きを見てみると以下の様になる。

開場直後は上記の様な市場予想を上回る決算内容から前日比2%超プラスの74ドル台だったのだが、その後は急激に下がり結局前日比マイナスで終わるという結果になった。

これはシティの決算内容に問題があった訳ではなく米10年債の利回りが低下したためだと思われる。

米10年債が前日比から大幅にマイナスでスタートしてそのまま右肩下がりだった事にシティ株も引きずられた感が強い。

ただ他の主要銀行株では

プラスとなっている銘柄もある事を考えると、シティの金利変動に対する影響度合いが他の銀行株に比べて大きいということなのだろうか。シティ株はその辺りがもう少し安定してくれると良いのだけれども。

とはいえ決算内容自体に特に大きな問題があったとは思われないのでひとまずほっとしたところではある。ただ昨日のJPモルガンもそうだったが年初来の株価はプラスではあるものの、ここ最近は長期金利の変動で株価が伸び悩んでいるのが気に掛かるところ。

今後は米国債の変動を上手く乗り切って欲しいのだがどうだろうか。方向性が今一つ見えないのが悩ましい。取り合えずは無難に四半期決算を乗り切ったことで良しとするべきか。

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