ケマーズ(CC)2020年第2四半期決算(2020/7)

はじめに

先月2020年7月30日の米国市場閉場後にはケマーズ(CC)の2020年第2四半期決算発表があった。遅ればせながらその決算内容について確認しておく。


2020年第2四半期決算概要

以下の情報はケマーズの企業サイトより引用・抜粋。

  • 2020年第2四半期の売上高(Net Sales)は10億9300万ドル、前年同期は14億800万ドルで前年同期比約22%の減少
  • 2020年第2四半期の調整後一株当たり利益(Adjusted EPS)は0.18ドル、前年同期は0.72ドルで前年同期比75%の減少

売上の減少は driven by lower demand from COVID-19 pandemic(COVID-19パンデミックからの需要減少)、またAdjusted EPSの減少にはinclusive of a $13 million charge related to our Fayetteville facility(ファイエットビルの施設に関連する1,300万ドルの費用を含む)としている。

フリーキャッシュフローは前四半期はマイナス6200万ドルだったのが今期は500万ドルへと改善。

事業部ごとに売上を見てみる。

Fluoroproducts(フッ素ケミカル製品)事業は前年比約26%減少の5億2300万ドル。コロナウイルスによりglobal automotive OEMsとindustrial end-marketsへの影響が大きかったとしている。

Chemical Solutions(ケミカル・ソリューション)事業は8200万ドルで前年比37%減。主にコロナウイルスに関連する鉱山の閉鎖を売上減の理由として挙げている。

Titanium Technologies(チタニウム・テクノロジーズ)事業は4億8800万ドルで、前年同期比約14%減少。主にヨーロッパ、ラテンアメリカ、アジアでの需要の低迷に起因する販売量の減少によるものと平均販売価格が前年比で下落したことを理由として挙げている。

財務上の流動性については以下の様に述べている。

今四半期の現金および現金同等物(上図Global Cash)が10億3100万ドルで前年比約64%増。長期負債は43億2700万ドルで前年比で約3%増加。ただし長期負債に関しては、No Near Term Maturitiesと説明しているように償却期限が直近のものはない。

決算発表の前日2020年7月29日には四半期配当を発表しており、一株当たり@0.25ドルで据え置き。これで9四半期連続配当据え置きとなる。


市場予測との比較

今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、

  • 2020年第2四半期の売上高(Net Sales)は10億9300万ドル、市場予想の10億7750万ドルを上回っている
  • 2020年第2四半期の調整後一株当たり利益(Adjusted EPS)は0.18ドル、市場予想の0.09ドルを上回っている

となっている。


まとめ

直近1ヶ月のケマーズの株価を見てみると、

何故か決算発表も含めて堅調に推移している。特にニュースやアナリストの格付け変更があった訳でもないので、市場に比べてこれ程上昇している理由は今一つ分からない。年初来の株価を見てみると、

2月の2019年第4四半期決算を受けて20%超上昇をした後に、COVID-19の影響で市場よりも大幅に下落。そして4月初旬の底からは概ね右肩上がりに株価が上昇している。

こう見ると落ち着いてきた感のあるケマーズ株だが過去5年を見てみると、

値動きが激し過ぎるのが難点に思える。長期的にもそうなのだが、短期的にもケマーズ株は1日で5%程度動くことが結構あるように思われる(個人の印象で正確ではない)。

今後のケマーズ株は以前にも触れた訴訟関連が気に掛かるところでもあるのだが、直近の決算・株価を考えれば購入の選択肢として悪くはないのだろうか。配当率も税引前で現在4.5%前後と所有銘柄の中では悪くはない。9月の定期購入時にはもう少し情報を集めて検討するに値するかもしれない。

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