日本時間2026年7月30日のドル円為替大幅変動について

はじめに

掲題の通り、日本時間2026年7月30日夜にドル円為替が大きく変動し、わずか1時間弱でそれまでの1ドル=162円台後半から一気に158円ちょうど位まで円高ドル安となった。

以下に今回のドル円為替大幅変動について整理しておくことにする。


2026年7月30日、31日のドル円為替大幅変動の流れ

2026年7月28、29日には

2026年7月FOMC結果とウォーシュ議長発言(2026/7)

でまとめた様に2026年5回目のFOMC(Federal Open Market Committee:連邦公開市場委員会)が開催され、その結果を受けてドル円為替がややドル安となったこと、そして30日の夕方には更にドル安が進んで、前日の1ドル=163円台後半から162円台後半となっていた。

しかしそれをまとめた後の日本時間の7月30日22:30過ぎにドル円為替は急速にドル安が進み、わずか1時間足らずのうちにそれまでの1ドル=162円台後半から一気に158円近辺へと5円近くドル安となった。規模、タイミングから恐らく当局の為替介入があったと思われる。

急変の後はは1ドル=159円台後半までドル高となったのだが、日本時間の7月31日02:00過ぎに再び158円台後半へとドル安に。これは米財務省の指示により、ニューヨーク連銀が複数の銀行へ為替水準を尋ねる「レートチェック」を要請したことが判明したため。

その後は緩やかにドル高傾向が続き1ドル=160円台後半までドル高に。そして7月31日の日銀会合での金利据え置き、その後の植田総裁の記者会見内容が予想通りだったことから大きな変動は見られないものの、為替介入への警戒感などもあって1ドル=160円台での推移が続いた。

そして18時前に再び大きな変動があり1ドル=159円程度に。2日連続で当局が介入をしたのではという憶測がされている。

その後は再びドル高傾向になり、これを書いている日本時間7月31日の21時過ぎには1ドル=160円台を回復している。


今回のドル円為替変動が当局による介入だった場合、前回4月の為替介入との比較

今回のドル円為替大幅変動が当局による為替介入だったかどうかはすぐには判らない(後日の財務省による外貨平衡操作の実施状況の発表まで)が、介入があったと仮定して前回2026年4月30日の為替介入(翌月GW中も断続的に為替介入があった)と比較してみることにする。

【為替介入前の当局の発言】

  • 2026年4月30日:
    4月29日に2024年6月以来の1ドル=160円台になり、片山財務相、三村財務官が記者団に対して断固たる措置を取ることを強い言葉で語る(これらを受けて1ドル=160円半ばから159円台前半まで円高ドル安に)
  • 2026年7月30日:
    約39年振りに1ドル=163円台となったことを受けて、7月23日に片山財務相が「必要に応じ、必要があれば果断に行動する」と記者団に発言しているが、前回4月30日ほど強い言葉ではなく、為替介入直前にも目立ったコメントは無かった

【為替介入時のドル円為替レート】

  • 2026年4月30日:1ドル=159円台前半
  • 2026年7月30日:1ドル=162円台後半

【為替介入後のドル円為替レート】

  • 2026年4月30日:1ドル=約156円
  • 2026年7月30日:1ドル=約158円

前回は1ドル=160円という判りやすい目安があったこと、事前に当局者が強い言葉で為替介入への警告をしていたのだが、今回は前回と異なり1ドル=160円を超えて163円台となっても3ヶ月もの間為替介入が無かったこと、事前の当局者による警告も無かった(市場の介入警戒感は少しはあったかもしれない)点が大きな相違点だろう。


まとめ

以上2026年7月30日のドル円為替大幅変動について簡単にまとめてみた。

前回為替介入があった2026年4月の資産まとめでは

日本時間2026年1月23日、24日にドル円為替が大幅変動した際(この時は為替介入ではなく、その事前確認ともされるレートチェック)も1ドル=160円を超えていたので、1ドル=160円台が為替介入の目安となっているかもしれない。」

と書いていたのだが、その後は2026年5月こそ1ドル=160円台を下回っていたものの、ドルはジリジリと高くなり、2026年6月には1ドル=160円を超え、161円後半までドル高となった。そのため2026年6月の資産まとめでは

ゴールデンウイーク頃の1ドル=160円前後での介入から、よりドル高レベルへと為替介入の目安が変わった可能性もあり、ドル円為替の動きについては引き継続き注意しておきたい。」

と為替介入の目安が変わった可能性についても触れていた。

結局今回1ドル=163円台での為替介入となった訳だが、1ドル=160円を超えるドル円為替水準をしばらく許容していた点は不可解(為替介入の余力やその他要因もあってのことなのだろう)であるものの、今回も為替介入後のレートが1ドル=160円を切っていることから、当局が為替介入をする際には1ドル=160円以下の水準を目指している点は変わらない様にも思える。

今後の為替動向については自分が予想できるはずもないが、介入後の反発を考えると円安ドル高基調が変わったとは思えない。いずれにせよドルベースの米国株資産に投資している身としては、円ベースに換算する際には1ドル=160円程度を最大として見込み、それ以上のドル高になった場合、つまり円ベースでの資産や受取配当が増加したとしても、為替介入の可能性を念頭に置いて調子に乗らないように気を付けるようにしたい。

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