コカ・コーラ(KO)2024年第2四半期決算(2024/7)

はじめに

2024年7月23日(火)には自分が所有しているコカ・コーラ(KO)の2024年第2四半期決算発表があった。

前回の決算発表後には

「今後のコカ・コーラ株だが、元々大きく上昇する様な銘柄ではないので大幅上昇は見込めないだろうが、少なくとも第1四半期決算後よりは安心していられそうな気がする。期待を裏切らない株価推移となってくれるといいのだが。」

と書いていたのだが今回の決算結果及び株価はどうだったのだろうか。以下決算の内容を確認し整理しておく。


コカ・コーラ(KO)2024年第2四半期決算概要

以下の内容はコカ・コーラの企業サイトより引用・抜粋。

  • 2024年第2四半期の純売上高(Net Operating Revenues)は123億6300万ドルで前年同期比3%増加

  • 2024年第2四半期のNon-GAAPベースの比較可能な一時項目を除く1株当たり利益(Comparable Diluted Net Income Per Share)は0.84ドルで前年同期比7%増加

  • 2024年第2四半期のOperating Margin(営業利益率)はGAAPベースでは21.3%(前年同期は20.1%)、Non-GAAPベースでは32.8%(前年同期は31.6%)

2024年通期見通し

2024年通期の主な見通しは以下の通り。

【Non-GAAPベース】

  • Organic Revenue(既存事業売上高)成長率:9~10%(前回の8~9%から上方修正)
  • Comparable currency neutral EPS(為替を含まない調整後EPS)成長率:13~15%(前回の11~13%から上方修正)
  • Comparable EPS(為替を含む調整後EPS)成長率:5~6%(2023年は2.69ドル)(
  • 前回の4~5%から上方修正)
  • Free Cash Flow:92億ドル(114億ドルの営業キャッシュフローから設備投資22億ドルを差し引いたもの)(前回と変わらず)

ただしこれらには

This does not include the impact of ongoing tax litigation with the IRS, if the company were not to prevail.

とIRSとの税務訴訟に勝てなかった場合の影響は含まれていない。

2024年第2四半期見通しの考慮要因は以下の通り。

【Non-GAAPベース】

  • Comparable net revenues(比較可能な総売上):約4%の為替の悪影響及び4~5%の買収・売却・組織再編の悪影響
  • Comparable EPS(為替を含む調整後EPS):約8%の為替の悪影響及び1~2%の買収・売却・組織再編の悪影響

その他

その他決算発表及びアナリストとのカンファレンスコールで気になった点は以下の通り。

  • 2024年第2四半期の販売量は2%増加、平均価格は9%上昇
  • 今年の好調なスタートに続き第2四半期も勢いを維持しており、年初来の好調な業績を踏まえ、本日売上高と利益の見通しをともに引き上げた
  • 当四半期中、当社は長期債務を発行して約40億ドルの現金を調達した。これにはIRSの税金訴訟およびFairlifeの条件付き対価に関連する今後の支払いの前払いが含まれる可能性がある
    • IRSに対する税務訴訟については次のステップに向けて前進しており、年末までに控訴を進めることができると予想している
    • フェアライフの業績が引き続き好調であったため四半期中に13億ドルの費用を計上した。この買収に関連する最終支払額は53億ドルと見積もられており、2025 年に最終支払の予定
  • 当社のバランスシートは強固であり、純負債レバレッジはEBITDAの1.5倍(前四半期は1.6倍)で目標範囲の2倍から2.5倍を大幅に下回っている
  • 当社には、さらなる成長を推進するための投資を優先し、配当金を継続的に支え、ダイナミックで機敏かつ機敏な姿勢を維持する資本配分計画を遂行する十分な余力がある
  • 2024年下半期の収益成長は第4四半期に重点が置かれると予想
  • (北米の消費者支出について)低所得層の消費者の中には、外出が少し減っているか、外出するとしてもセットメニューでよりお得なものを求めている人もいるが、一方でより高級なカテゴリーや価格帯、体験にお金を使う消費者も同じくらいおり、消費者心理は全体として非常に強く、回復力があると言っても過言ではない
  • (EMEAの消費者支出について)アフリカはインフレを乗り越え非常に好調な四半期だった。中東では引き続き紛争がこの地域の事業に影響を及ぼしている。ヨーロッパは全体として私たちが望むところまでには至っておらず、もう少し成長が見られることを期待している
  • (アジア・太平洋地域について)インドは第1四半期の低調なスタートから順調に回復し、フィリピンの再フランチャイズ化が順調なスタートを切った。一方中国では、消費者の信頼感は依然として低迷している

市場予測との比較

今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、

  • 2024年第2四半期の純売上高(Net Operating Revenues)は123億6300万ドルで、市場予想の117億6000万ドルを上回っている
  • 2024年第2四半期のNon-GAAPベースの比較可能な一時項目を除く1株当たり利益(Comparable Diluted Net Income Per Share)は0.84ドルで、市場予想の0.81ドルを上回っている

となっている。


まとめ

上記の様な決算内容を受けてコカ・コーラの株価は

前日比0.29%の上昇。同日の米国市場が

閉場間際に失速していずれも前日比下落して終えているのに比べるとまずまず。ただコカ・コーラ株も閉場30分前時点では前日比0.75%上昇だったのだが・・・。いずれにせよ市場予想を上回る四半期決算と通期見通しを上方修正したことが好感されたのだろう。

決算後数日を含めた年初来のコカ・コーラ株の推移を見てみると

前回第1四半期決算後から今回第2四半期決算前までは市場(S&P 500)には及ばないものの、冒頭に書いた通り堅調な株価推移。そして今回決算後には7月半ばから下落傾向に見られる市場とは反対に上昇傾向となり、年初来ではS&P 500とほぼ遜色のないパフォーマンスとなっている。

今後のコカ・コーラ株だが流石にこの1~2週間の上昇が続くとは思えない。かといって決算の内容からすると下落傾向に転じることもなさそうなので、前四半期決算以降の堅調な株価推移を期待しても良い気がするがどうなるだろうか。

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