シティグループ(C)の投資格付けアップデート(2022/10)

はじめに

昨日2022年10月3日には自分の所有しているシティグループ(C)の投資格付けアップデートがあった。

2022年7月に第2四半期決算発表が行われてからシティは、市場や同業他社と同様の動きをしている印象で特に気にしてはいなかったのだが、昨日は開場直後他の銀行株が上昇している中でシティのみ下落で始まったので確認してみたところ、掲題の様に投資格付け及び目標株価がアップデートされたことが影響していたようだ。

以下、シティの最新の投資格付け内容と株価について確認しておく。


Goldman SachsのアナリストRichard Ramsden氏のシティグループ投資格付けアップデート

投資格付け:BuyからNeutralに下方修正

目標株価:54ドルから47ドルに下方修正

以下はRichard Ramsden氏の投資格付けアップデートの要旨。

  • Despite substantial progress in 2Q22, C still needs to build capital, which delays the resumption of buybacks into 2023E and also potentially could impact revenue, as C limits RWAs (risk-weighted assets), growth
    2022年第2四半期の大幅な進展にもかかわらずシティは(2022年6月のストレステスト及び2023年のG-SIB(Global Systemically Important Banks:グローバルなシステム上重要な銀行)要件を加味した)新たな資本要件を構築する必要があり、それは2023年末まで株式買い戻し再開を遅らせ、RWA (リスク加重資産) を制限し、収益及び成長に影響を与える可能性があります

また不況下のシナリオではシティは同業他社に比べてマイナス面が大きいともしている。


2022年10月3日のシティグループ株の動き

上記アナリストの投資格付けアップデートを受けて先に書いた様にシティグループは下落して始まった。これが気になったのは同日の米国市場が

と開場直後から大きく上昇していたため。

ただ日中のシティグループ株の動き及びS&P 500、自分が所有している銀行株JPモルガン・チェース(JPM)を比較してみると

開場直後は前日比2%近くマイナスになったものの(この辺で自分は就寝)、その後市場の上昇に助けられて結局

市場には見劣りするものの2%を超える上昇で終えている。

同日の米市場の上昇要因は、クワーテング英財務相が所得税の最高税率を引き下げる計画を撤回すると発表したことや、米供給管理協会(ISM)が発表した9月の製造業総合指数(NMI)が50.9と2020年5月以来2年4ヶ月ぶりの低水準となったことを受けて米国債の利回りが低下したため、ここ最近売られていたことも相まって投資先としての株式に妙味があるとされ買い戻されたのだろう。

ちなみに他の主要米銀株とシティ株の終値を比べてみると

シティは1%程度見劣りしている。


まとめ

寝る前は投資格付けアップデートによってシティ株が下がるのかと覚悟していたのだが、起きた時にはまずまずのプラスまで回復しており一安心。ただし、これはたまたま市場上昇によって相殺されたためであり、シティ株の評価自体については安心できないことは忘れずに。

過去3ヶ月のシティグループ株推移及びS&P 500、自分が所有している銀行株JPモルガン・チェース(JPM)を比較してみると

7月15日の決算発表で10%超上昇した勢いは長くは続かず、8月に入ってからは概ね市場や同業他社と同じ様な動きになっている。

9月半ばの消費者物価指数発表以来米市場は下落基調が続いており、昨日の上昇も一時的な反発に留まりそうな気がする。今月10月から米企業の第3四半期決算発表が本格化するので、何とか市場予想を上回る業績を残して流れを変えて欲しいのだがさてどうなるか。シティグループの決算発表は10月14日なのだが、前回第2四半期の予想を超える決算で10%超上昇とまではならなくとも、何とかプラスとなって欲しいものだ。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメントの入力は終了しました。