ブリストル(BMY)株をバークシャーが新規保有(2020/11)

はじめに

昨日2020年11月16日の米国市場閉場後に掲題のニュースが報道されていた。

閉場後という事で自分の所有しているブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMY)株にどれ程影響を及ぼすかはまだ不明なのだが、とりあえずマイナスには働かないだろう。

以下にその内容を整理・確認しておく。


2020年11月16日開示のバークシャー・ハサウェイのSEC(米証券取引委員会)への提出資料内容

以下SEC提出資料からブリストル部分を抜粋すると、

となる。赤線で囲んだ部分の数値が資産価値で約18億ドル。4~6月期にはブリストル株はリストに無かったので、7~9月期にブリストル株を取得したことになる。

同じ資料中でバークシャーは製薬会社のメルク(MRK)、アッヴィ(ABBV)共に約18億ドル、ファイザー(PFE)約1億3600万ドルを同期間中に所有していた。何故この時期にブリストルを含む製薬関連銘柄を保有するに至ったかは現時点では不明(バークシャーはロイターのコメント要請に応じず)。

ロイター通信の報道でバークシャー株を所有するHenry H. Armstrong & Associates in Pittsburgh(投資助言会社)の社長James Armstrong氏のコメントが掲載されているので以下に引用しておく。

  • “COVID-19 has made us think differently about healthcare,”
    「COVID-19でヘルスケアセクターに対する考えが変わった」
  • “The sector has become more efficient as big drug companies partner with smaller, inventive rivals,”
    「製薬大手がより小規模で独創的なライバル企業と提携するようになり、ヘルスケアセクターの事業効率が向上した」
  • “But you will always need companies with scale for manufacturing and distribution, including vaccines with global application.”
    「しかしワクチンの世界的な適用を含め、生産と供給には規模の大きい企業が常に必要になる」

一応製薬大手が有望である旨が指摘されているが、何故その中でバークシャーがブリストル、メルク、アッヴィ、ファイザーに投資したのかについてまでは踏み込まれていない。


まとめ

調べる前はブリストル株取得に至った理由が分かる情報を期待していたのだが、現時点では純粋にSEC提出資料からのバークシャーの所有銘柄増減の事実を述べた報道ばかりで参考にならず。

投資の世界で著名なバークシャーがブリストル株を所有するに至ったのは基本的にはポジティブに捉えていいのだろうとは思うが、懸念としては、

  • バークシャーの判断が必ずしも正しいとは限らない。実例として自分が保有しているクラフト・ハインツ(KHC)は株価急落を経験し、そしてその後現在に至るまで回復したとは言えない状況が続いている
  • 新規取得は株価にポジティブな影響を与えると思うのだが、逆にポジション管理でブリストル株が減らされた場合は、株価に大きなマイナスの影響が出る可能性がある

といった点だろうか。しばらく時間が経過すると製薬株、そしてなぜブリストル株をバークシャーが取得したかの理由が明らかになる事を期待して、注意深く情報をチェックしておきたい。

最後にブリストル株に関して追加の情報として楽天証券から

といった情報が更新されていた(実際には現地時間の11月17日に買収完了)。

先日の四半期決算発表からするともう少し先の事かと思っていたのだが、自分の英語力のせいか想像していたよりも早く買収が完了する模様。これによってまたブリストルの株価が大きく変動するのだろうか。この点にも気を付けておくことにしよう。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメントの入力は終了しました。