はじめに
2022年5月のゴールデンウィーク明けに自分が所有しているAT&T(T)の四半期配当入金があった。
今回のAT&T配当は、2021年5月に発表されていたAT&Tからのワーナーメディア分離が2022年4月に完了した結果を受けての初めての配当。AT&Tの配当減については逐次情報がアップデートされていて都度確認していたのだが、実際に今回(そして今後)のAT&T株配当がどうなったかを確認しておくことにする。
ワーナーメディア分離後のAT&T株四半期配当まとめ
違いをはっきりさせるため、①ワーナーメディア分離前に受け取っていたAT&T配当、②分離前に想定していたAT&T分離後の配当想定、③実際に分離がなされてから受け取った配当、の3パターンそれぞれについてまとめてみる。
①ワーナーメディア分離前に受け取っていたAT&T四半期配当
2022年4月のワーナーメディア分離前に受け取った最後のAT&T株四半期配当は2022年3月に受け取ったもの。
税引前一株当たり四半期配当:@0.52ドル
自分の所有株数(7990)を加味した税引後四半期ドル配当:2,979.70ドル
円ベース(1ドル=113.71)の税引後四半期ドル配当:338,821円
②分離前に想定したワーナーメディア分離後のAT&T四半期配当
A. 2021年5月時点でワーナーメディア分離に伴いAT&Tの配当が減少することは説明されており、開示された数値から中間値で想定した配当は以下の通り。
税引前一株当たり四半期配当:@0.29ドル(約44%減)
自分の所有株数(7990)を加味した税引後四半期ドル配当:1,661.76ドル
ただし想定キャッシュフロー上では更に下がる可能性を加味して、配当が半減(@0.26ドル、1,489.85ドル)するものとしておいた。
B. AT&Tから正式に配当に関する発表があったのは2022年2月のこと。その際年間税引前配当が1.11ドルになることが発表されており、四半期に換算すると一株当たり@0.2775ドルとなる。
税引前一株当たり四半期配当:@0.2775ドル(46.6%減)
自分の所有株数(7990)を加味した税引後四半期ドル配当:1,590.13ドル
③実際のワーナーメディア分離後のAT&T四半期配当
2022年5月にワーナーメディア分離後に受け取った最新のAT&T株四半期配当は以下の通り。
税引前一株当たり四半期配当:@0.2775ドル(46.6%減)
自分の所有株数(7990)を加味した税引後四半期ドル配当:1,590.14ドル
円ベース(1ドル=113.71)の税引後四半期ドル配当:205,954円
まとめ
2021年5月に発表されたAT&Tからのワーナーメディア分離発表から覚悟していた配当減が実際にどうなったかを改めて整理すると以下の様になる。
一株当たり配当 | 分離前からの減少幅 | 所有株を加味した税引後配当 | |
分離前実際 | 0.52ドル | - | 2,979.70ドル |
2021年5月時想定A | 0.29ドル | 44.2%減 | 1,661.76ドル |
2021年5月時想定B | 0.26ドル | 50.0%減 | 1,489.85ドル |
2022年2月時想定 | 0.2775ドル | 46.6%減 | 1,590.13ドル |
2022年5月時実際 | 0.2775ドル | 46.6%減 | 1,590.14ドル |
そして源泉徴収用の受取時為替レート(あくまで源泉徴収用であり実際のドル配当を生活費の為に円変換する際のレートは異なってくる)が、
2021年5月時点では1ドル=108.33だったものが、2022年5月時点では1ドル=129.52円と大幅にドル高になっているため為替レートを加味すると、
2021年5月の所有株数(7990)での税引後AT&T四半期円配当:322,789円
2022年5月の所有株数(7990)での税引後AT&T四半期円配当:205,954円(37.2%減)
とドルベースでは本来46.6%減となるはずだった配当減が37.2%減と10%近く減少幅が少なくなっている。ただ為替は逆に振れることもあるのであまり為替に期待するのは控えたい。
改めてAT&T株配当減について自分の心情を振り返ってみると
- 2021年5月の発表時点は、所有株数を加味した受取配当が一番大きいAT&T株の配当が大きく減少することにショックを受けた
- 発表時のデータを元に配当減の想定を行い、下振れする可能性を考慮して配当が半減する想定でキャッシュフローを作成したところ、AT&Tの配当が半減してもキャッシュフローが成立しそうなことに一安心
- 2022年2月の配当に関する正式な発表では2021年5月想定時Aよりも減少幅が大きかったのだが、キャッシュフロー上で既に反映している半減よりはマシだったのでそれ程ダメージは無し
- 今回2022年5月の配当受取はドルベースでは想定通りだったが、円ベースでは最近のドル高のため減少幅が想定より少なくなりラッキー
という感じだろうか。
実際には分離に伴って受取配当は四半期で1400ドル、年間で5600ドル程減少することになるので相当手痛い配当減なのだが、完全リタイア後のキャッシュフローに配当減を組み入れており何とか成立しそうなことや、1年という時間の経過があった事でショックが薄まったこと、最近のドル高のおかげで今回の実際の配当減を割と落ち着いて受け入れている。ただ正直に言うと、こうしてまとめることでAT&T配当減の大きさを改めて認識して少し凹んではいる。
取り合えずは長々と心配してきたAT&Tの配当減が実際に行われた結果、想定の範囲内に収まった事を良しと捉えておこう。そしてこのAT&Tの配当減を受けて、自分のその他所有銘柄を含めた総配当についても別途確認しておきたい。